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【フィルムカメラマン】福島県富岡町を訪れた
先日、撮影のお仕事で福島県富岡町を訪れました。
ご依頼いただいたのは、福島の地域メディアを運営する会社の代表様。
「オウンドメディアの開設にあたり、まずは自身についての記事を作りたい」という旨で、
ご自宅兼オフィスに伺いました。
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自然光がたっぷり入る大きな窓と温かい木目、
こだわりの詰まった家具がとても素敵でした。
撮影日は天気にも恵まれ、どこを撮っても絵になる内装。
猫ちゃんが4匹。
ただ、猫は動く生き物(当たり前)。
ストレスを与えないようそーっと近づいて、
ブレないように撮るのがとても大変だった…。
いい勉強になりました。
福島県富岡町を訪れて
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私にとって、東北は以前から身近な感覚がありました。
母方の実家が宮城で、夏休みはほぼ毎年訪れていたり、
合宿免許で山形に滞在したり、
つい先日も秋田・岩手を訪れたばかりでした。
しかしながら、福島県富岡町は、今回ご縁をいただき初めて訪れました。
訪れる前は、やはり「被災地」のイメージが強くありました。-
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私は、震災から少し経った夏、宮城の祖母の家に訪れた際に、被災地の様子を見ました。
祖母の家は風呂場のタイルが割れた程度で、
幸い津波の影響は受けませんでした。
しかし、少し車を走らせると、
大伯母が住んでいた閖上の家は津波で流され、
昔祖父がおもちゃを買ってくれた名取のビーヤングは被害を受けて潰れてしまっていました。
そんなショックが焼き付いていたために、
震災の被害が大きいと言われていた地域から、
目を背けていたのだと思います。
さらに、福島というとやはり想起するのは「原発」で、
より足が遠のいていたのだと思います。
そして震災から13年が経った今年、初めて福島の富岡町を訪れました。
現在の富岡町
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最寄りの駅は綺麗で、
その周辺も「長閑な田舎」という印象で、
いい意味で特に変わったところのない風景だな、と思いました。
富岡町は、長らく原発の影響で避難指示が出ていましたが、
近年避難指示が解除されてきており、
移住者や地域おこし協力隊などの力もあって、復興が進んでいるそうです。
富岡町は移住政策に力を入れていて、若い移住者の家族が住んでいたり、
地元の食材を使った新しいお菓子屋さんや、
ワインづくりをしているブドウ園があったり、
想像していたよりも明るい人々の暮らしがあることを知りました。
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しかし、町内でも地域によって震災の影響や避難指示には差があるようで、
少し移動すると、
ほとんどの建物が解体されて土台だけが残ったエリア、
ロープで囲まれた空き地、
校門だけが残された学校跡など、
震災の影響が少しずつ見えてきました。
ただの更地ではなく、
かつて人々が暮らしていたであろう痕跡が少しずつ残されていて、
言い難い切なさを感じました。
情報と実状の捉え方の違い
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今回の遠征は、記憶に残るいい経験になったな、
と思っています。
福島について、
ネットやテレビで見た漠然とした情報だけで、
実状を知らなかったな、と気づきました。
ネットやテレビのようなメディアは、
きっとそれぞれ伝えたいテーマが決まっていて、
例えば
『震災を忘れない』というようなテーマのメディアをみれば、
「被災地ってやっぱり辛いんだな」
と思わされるし、
『復興が進んでいます』というテーマのメディアをみれば、
「こんなに綺麗になったんだ!」
と思わされるのでしょう。
私は前者のようなメディアを見る機会が多かったり、
数年前に宮城の親戚から「福島は大変らしいよ」という話を聞いたことから、
そういった印象を持っていたのだと思います。
しかし、実際に訪れると、
綺麗な街の様子も、そこで穏やかに暮らす人々も、
隠された震災の傷跡も、
偏りなく自分の目線で見て、自分の感性で気づくことができました。
それは、大切なことだと思います。
まとめ
百聞は一見に如かずというように、
どれだけ事前に調べていても、
実際に見ることには敵わないと思います。
それは、具体的な情報量もそうだし、
それを実際に見て・聞いて、
自分がどう感じたか、何に気づいたか、
それは自分にしか得られないことだと思います。
情報社会はもちろん便利で否定するわけではないけれど、
それだけではない、
「ネットに書いてあるからわかってる」
「写真で見れるからわざわざ行かなくていいでしょ」
とは思わずに、
積極的に足を運ぶようにしたいです。
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