金子稚子/ライフ・ターミナル・ネットワーク

いつかは迎える「その時」のために、情報提供と心のサポートを行うライフ・ターミナル・ネッ…

金子稚子/ライフ・ターミナル・ネットワーク

いつかは迎える「その時」のために、情報提供と心のサポートを行うライフ・ターミナル・ネットワークという活動のほか、人生最後の医療・ケアをすべての人が自ら希望し選択できるようにという情報発信や提言を行っています。終活ジャーナリスト。https://www.ltn288.net/

最近の記事

対話を通して共に探求する

(はじめに) このnoteは、哲学者と一般人である私との往復書簡のようなやりとりを通して、ネット上での「対話」を試みたい&読者の皆様にも「対話」を提案しようというものです。今回は、哲学者の竹之内裕文さんからの返信を掲載します。 なお、本noteは2週間に一度の公開です。ゆっくりと進んでいく対話を一緒に味わっていただけたら幸いです。 ●相手の見ているものを見る久しぶりの快晴です。この数日、静岡では激しい雨が降り続きました。雨上がりの空気は澄み、路上はまだ濡れています。今朝も

    • 同じだよねという共感よりも、違いから生まれる豊かな何かを受け取りたい

      (はじめに) このnoteは、哲学者と一般人である私との往復書簡のようなやりとりを通して、ネット上での「対話」を試みたい&読者の皆様にも「対話」を提案しようというものです。今回は、私から哲学者の竹之内裕文さんにお返しします。 なお、私自身の環境の変化にともない、今後は2週間に一度の公開予定とさせていただきます。何卒ご了承のほどお願いいたします。 ●双方が知らない事柄についてだけが「対話」になる少し間が開いてしまい、申し訳ありませんでした。 新型コロナウイルスは、私個人の生

      • 「聴くこと」と「対等であること」

        (はじめに) このnoteは、哲学者と一般人である私との往復書簡のようなやりとりを通して、ネット上での「対話」を試みたい&読者の皆様にも「対話」を提案しようというものです。今回は、哲学者の竹之内裕文さんからの返信を掲載させていただきます。 ●早朝の路上で 毎朝、大学まで歩きます。40分ほどかかります。一歩一歩の感触を確かめ、深く呼吸して、ゆっくり歩きます。雨上がりの朝には、樹木から葉の匂いが伝ってきます。  毎朝、鳥たちのさえずりが聞こえます。足をとめて観察してみると、

        • 「対話する」時に必要な2つのこと

          このnoteは、哲学者と一般人である私との往復書簡のようなやりとりを通して、ネット上での「対話」を試みたい&読者の皆様にも「対話」を提案しようというものです。今回は3回目。哲学者からの返信に私から返します。 ●「自分自身でさえ未知である」以前に、私は… 私の問いかけに対して、いきなりの回答をありがとうございます(笑)。  はい、私も「対話」と考えていますが、その前に先生が書かれていた「もっとも身近と思われる自分自身でさえ、未知である」ということについて、私もちょっと思うこ

          拝復~未知のものと共にむき合うために

          (はじめに) このnoteは、哲学者と一般人である私との往復書簡のようなやりとりを通して、ネット上での「対話」を試みたい&読者の皆様にも「対話」を提案しようというものです。 前回、なぜこうしたことを行おうとしているのかという理由を説明するとともに、対話の相手である哲学者の竹之内裕文先生に呼びかけを行いました。 今回は、先生からの返信を掲載させていただきます。 ……が、その前に、私から先生のご紹介をさせていただきます。 竹之内裕文先生は、静岡大学に今春より新設された未

          拝復~未知のものと共にむき合うために

          未知のものに向き合うために

          ●自己紹介に代えてはじめまして。 私は、なるべく多くの人にわかりやすいようにと、終活ジャーナリストを名乗っていますが、私自身は自分の仕事は編集者だと思っています。 編集者とは、「本や雑誌を作る人」、今でしたらWEBサイトの企画運営なども仕事内容に入るのかもしれません。 しかし私はもっと大きく、「形のないものに形を与える仕事」と理解しています。 そんな思いを抱きつつ終活ジャーナリストを名乗りながら、私自身は、約8年前より死をテーマに仕事をしています。 なぜ死なのか。その大きな