見出し画像

自由にお茶を楽しむのが静風流【煎茶道静風流三世家元】海野俊堂氏インタビュー

取材・文/『和華』編集部

特別インタビュー: 海野 俊堂(うんのしゅんどう)
現在、一般社団法人全日本煎茶道連盟の理事長、また静岡県茶道連盟副理事長として地元静岡県はもとより、国内外に亘り煎茶道文化の素晴らしさを広めるため、精力的に活 動を行っている。特に中国との文化交流から茶の奥深さを 知り、また欧米での茶会の開催により、茶を通じた国境のない人との交わりの素晴らしさを体験して、茶の持つ魔力 に魅力を感じている。

p10 静風流について説明する海野俊堂氏

▲静風流について説明する海野俊堂氏

Q 静風流について簡単に教えていただけますか?


A 静風流は昭和31 年(1956 年)に始まりました。初代家元の理念は型にとらわれず、自由にお茶を楽しむということでした。抹茶道では、客をもてなすという点では同じですが、お客様にもある程度の知識が必要で、型に捉われる部分もあります。煎茶道はそうではなく、私自身もお客様に作法を強要しないという考えで、お茶を知らない人も大歓迎です。ぜひ気軽に興味をもってほしいと考えています。お客様に快適においしいお茶を飲んでいただき、楽しんでいただくためには、もてなす側は皆、同じことができなくてはならない。それが「型」であり、皆が同じ意識で同じことができるようにしたいと考えています。

Q 家元として心がけていることはどのようなことですか?

ここから先は

2,427字 / 8画像

¥ 150

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?