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『本山へ行く!』其の十 知恩院


とりあえず3回連載企画『本山へ行く!』の第十回目記事になります。

この企画は、50以上ある京都の仏教諸宗派本山を寺院営業部・S木くんと一緒に参拝します。それぞれ興味のあるネタを探して、S木くんがインスタグラムに、わたくし工芸舎・F倉がnoteに、同時にネタをアップするインスタ&note連動新企画です。


記念すべき!第十回の『本山へ行く!』は、京都市東山区にある浄土宗総本山・知恩院さんに行ってきました。

知恩院さんの境内地は上段・中段・下段で構成されています。上段は知恩院さんの一番古い境内区域になり、浄土宗開祖・法然上人ほうねんしょうにん御廟ごびょうなどがあります。慶長8年〔1603〕に徳川家の菩提寺となったことで、中段・下段が整備拡張されて現在の景観を整えていきました。

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浄土宗の伽藍がらんの中では、宗祖のお姿をした御影みえいをまつる御影堂が最重要建造物になります。伽藍の中で一番大きな建物です。

その御影堂に並んで重要な建物が阿弥陀堂です。阿弥陀堂は浄土系宗派の信仰仏である阿弥陀如来が安置されます。知恩院さんでは、もともと阿弥陀堂は上段にありましたが、宝永7年〔1710〕中段に移設されました。その建物は老朽化のため明治11年〔1878〕に取り壊され、現在の阿弥陀堂は、明治43年〔1910〕に建立されたものです。

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阿弥陀堂の役割は、奈良時代には「死者の追善」のため、平安時代には「僧侶が(特に天皇など貴族の)極楽浄土を願うための”行堂ぎょうどう”の道場」として、そして末法思想の流行以降は「(庶民が)極楽浄土を念じる場所」へと変化してきました。

知恩院さんの阿弥陀堂は、阿弥陀如来を中心にお坊さんが周回する作法、”行堂”ができる御堂です。

阿弥陀如来は宝永年間〔1704-1710〕にお顔だけもらい受け、宝暦11年〔1761〕の法然上人550回遠忌に向けて、体を作って完成した丈六仏じょうろくぶつです。丈六仏の「丈六」とはサイズのことで、一丈六尺=4.85mの大きさとなります。ただし、知恩院さんの阿弥陀如来は座ったお姿の坐像ざぞうなので、丈六の約半分2.8mの高さです。それでも大きいですよね。残念ながら、取材当日は仏前結婚式のため障子が締り、阿弥陀如来をみることはできませんでした。ざんねん…。

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ただいま知恩院さんでは、秋の夜間特別拝観が行われています。11/28まで17:30-21:30(最終受付21:00)の開催なので、ぜひ足をお運びください!

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工芸舎・F倉


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