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文化財修理のプロとして

はじめまして、株式会社若林工芸舎・F倉と申します。

(株)若林工芸舎(以下、工芸舎)は、2006(平成18)年に(株)若林佛具製作所(以下、若林佛具)のグループ会社として創立し、文化財修理を事業の柱とする会社です。

会社創立のきっかけは、京都には仏具に携わる技術力の高い職人がたくさんおり、その技術を生かして専門的に文化財修理に携わりたいという工芸舎社長・新谷の想いからでした。


しかし、仏具の製造販売・小売は経済産業省、文化財修理は文部科学省の文化庁が所管しており、会社創立当初いろいろな違いに苦労もありました。

修理するという行為は一緒でも、修理にあたっての理念が違います。簡単に言うと若林佛具の修理方法は新調に戻す(復原修理・復元修理)、または改良をしてよりよいものにするという考えで施工します。

しかし、工芸舎の修理はできるだけ古い状態のまま維持すること(現状維持)を第一優先に考え、しかたなく復原修理や復元修理を行うということです。若林佛具で190年余り培ってきた信念や技法が、工芸舎でそのまま活用できなかったこともありました。

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工芸舎では、主に有形文化財〈建造物〉を修理しており、文部科学省の選定保存技術〔建造物装飾〕に認定されている(一般社団法人)社寺建造物美術保存技術協会の会員になっています。

この協会には、漆塗り・彩色・丹塗り・金具・剥落止めの5部門の技術が認められていて、現在工芸舎は漆塗り・彩色・金具・剥落止めの4部門の技術を認定されています。

また、京都市・奈良県・和歌山県の建設工事入札参加資格と、京都府重要文化財保存修理競争入札参加資格も保有しており、文化財修理に貢献しています。さらに、より大きな仕事で社会貢献できるように、特定建設業(塗装・建具・板金)の京都府知事許可も取得しています。

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先日、建設業者の方に向けてDMを発信させていただきました。
昨年完工いたしました国宝・浄土宗総本山知恩院様のビフォーアフター写真や、陶器の金継施工、箪笥修理(※ともに文化財修理ではありません)の施工写真などを掲載しています。寺社仏閣などの指定文化財修理とともに未指定文化財の修理や、日用品の修理まで様々なシーンで活躍したいと思っています。

若林工芸舎 F倉



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