こどもの体調不良で病院にかかるなら、これは準備してほしい4つのこと。

小児科クリニックで看護師をしています。
日々、こどもの体調不良に慌てた御家族から、様々な内容の電話を受けます。

そんな中で感じた受診の際の注意点を、クリニック看護師である私がまとめてみました!


いつから、どんな症状で始まったのか?を伝えられるようにしてください。


慌てていらっしゃる御家族には、この説明がない方が割と多いです。

「とにかく咳が酷くて…、鼻水は酷かったんですけど昨日より良くて…、お熱は一昨日の夜から多分あったんですけど測ったのはさっきで…。」

こんな感じで思いついた事をそのままお話してくれるのですが、聞いている方はなかなか解読が難しいです。

そこで、オススメなのがメモにまとめる事です!
そんな暇ないよー、って方もいるかもしれませんが…。後から思い出して言い忘れるよりはマシですし、お子さんが多いご家庭ほど細かくメモされていたりします。

ちょっと咳し始めたな、お熱を測ったら○.○度だったな、という事象を時間とともにメモしておいて下さい。
それをそのまま渡してもらっても良いですし、ハイライトにしてお伝えして頂いても良いです。
特に発熱の場合は、熱型表と呼ばれるお熱のグラフをクリニックで配っている場合があるので(※ネットでも検索すると無料で手に入ります)そちらにまとめるとわかりやすくなります!


ご家族同士での情報共有をお願いします。

「実家に預けているこどもが発熱したらしいので今から迎えに行って、そのまま受診します!」
と電話を下さったお母様。カルテを確認すると、そのお子さんを預かっているお祖母様の付き添いで既に受診されていたことがあります。

また、お父様が付き添いで受診したお子さん。何を聞いても「普段は嫁がみてるんで、わかりません。」の一点張り!

これではお薬を出すにも、検査の必要性を判断するにも、とても困難となってしまいます。

そこで、是非受診が必要そうな体調不良が出て、それを複数人で共有するのでしたら、どのタイミングで受診をするか、誰が付き添うか、受診したならその内容を共有していただきたいと思います。

ここら辺が曖昧で、看護師の問診と医師の診察でもお話される方が異なる方もいたりします(付き添いが代わる方が居ます。)
是非、お子さんの症状が悪化しないためにも、大人同士の情報共有を十分に行って頂きたいと思います。


保険証、母子手帳、お薬手帳、子ども医療受給者証を持ってきてください!

受診の際は必ず持っていそうな印象ですが、割とお持ちでない方が多いです。毎日何人もいます。

クリニックの受診カードなら忘れても検索できるのですが…
保険証は有効期限が切れている方もいて最悪の場合診療代を自費で頂くことになります。
母子手帳の場合は予防接種の際に忘れると重複事故を招きかねません。

私の勤務先では他の用事で来院された方でも、母子手帳を提出して頂ければ予防接種の打ち忘れがないか確認させて頂いています。
しばらく母子手帳を持参なさらない方だと、予防接種を適正時期で打たないまま公費が過ぎてしまっている方も多くいらっしゃいます。

お薬手帳に関しては、無くても診察を承ることはありますが、普段面倒を見ていないお祖母様が付き添われて常用薬を知らない場合などは、お薬の処方に危険が伴う場合があります。
実は2日前に他の病院で同じ薬が出ている、という方も稀にいらっしゃいます。


他の病院から勧められて受診する場合は、その病院で言われたことを記憶(記録)してください!

このケースは、他科(小児科以外の病院。整形外科や歯科など)に受診して「その症状は小児科で見てもらってください」と言われていたり、夜間休日病院にかかり「週明けにはかかりつけ医に受診してください」と言われている方が当てはまります。

例えば「足が痛くて受診したら小児科に行けと言われた。」という方で、どんな理由で小児科を勧められたのか。
「連休中に熱が下がらず休日診療所を受診した。」という方で、どんな検査を行われどんな診断を受けたのか。

これらの例ではさすがに全くわからない人は少ないですが、それでも「レントゲンを撮ったけどなんて言われたかは覚えてない」「採血をしてもらって、何かが高いと言っていた」など、記憶が曖昧な方もいらっしゃいます。
慌てている時は何を言われても記憶に留まりにくいと思いますが、ぜひそんな時こそ、メモに残すがいいのではないかと思います。

診察室で、先生の前でメモをしていいのかな?と不安に思う方がいるかもしれません。

確かに、昔ながらの先生では嫌がる様子を見せる先生がいるかもしれませんが…聞いてるか分からないのに相づちされているよりは、熱心にメモを取りながら聞いてくださってる方がよっぽど嬉しいと思います。

ちなみに私の妹は、子供が二人いますが、上の子が小さい頃かかった総合病院で「何を言われたかよくわからなかった」と言っていました。
(あんなに頷いていたのに!まあ私が付き添っていたので事なきを得ましたが…。)

わからなかった場合はその場で聞いたり、メモをして後で調べられるようにしておくのがベストです。せっかく受診してる訳ですし、万が一セカンドオピニオンになった時にも役立つと思います。


以上が、小児科クリニック看護師として受診されるお子さんのご家族に準備して貰いたいた4つのことでした!

今年はインフルエンザが早い季節から大流行しています。同時にコロナウイルス、アデノウイルスやRSウイルス、胃腸炎などもちらほら出ています。

受診のコツをつかんで、慌てずに症状を伝えられるように準備してみてくださいね!

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