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売上目標の絶対達成を前提としたバッファマネジメント #145 予材管理

企業は目的を果たすために目標を掲げます。
当然ながら目標は容易に達成できるものではありません。
しかしながら、それを達成しなければ目的を果たすことができません。
そのために、ヒト、モノ、カネ、知識、情報などの様々な経営資源を活用することとなります。

しかしながら、それらの資源には、多能な要素があります。
例えば、人材であれば、それぞれの能力も均一ではありませんし、それぞれに、長所もあれば、欠点もあります。
それ故に、それぞれのメリットを活かし、それぞれのリスクを補い合いながら、効率的に成果に結びつける必要があります。

そこで、企業の目的あるいは目標を果たすための機能がマネジメントとなります。

また、マネジメントとは、努力目標ではありません。
如何にリスクを最小限に抑えて、確実に目標を達成させるかも重要となります。

例えば、製造業などでは、製品をつくる上で、歩留まりを考えます。
歩留まりとは、生産工程における良品となる割合です。
例えば、50個の製品をつくるために、材料が50m必要だとします。
しかし、歩留まり率が90%だとしたら、必要な50個の製品に対して、50mの材料では、5個分が不足することとなります。
そのためリスクを想定して、事前に55.56mの材料を用意することとなります。
この本来必要な、50mに対して、過剰に用意する0.56mをバッファといいます。

これは、あらゆるマネジメントにも応用できます。

例えば、営業部門です。

10件の商談で、100万円の受注実績だとします。
確実に100万円を受注したいなら、11、12、13、14、15件…20件の商談を目指したら良いことになります。

更に、6ヶ月後に新規の売上500万円を達成することが目標なら、何を、誰に、どのようにして提案して、目標の売上を獲得するかを考えるのかが戦略です。

そして、期限の6ヶ月後から逆算して、いつまでに、どのような行動をすべきかを具体的に設定する必要があります。

売上500万円を達成するためには、予材をいくら積み上げるのかです。
予材とは、売上予定材料のことです。

受注率が30%ならば、予材は、1,667万円必要です。(1,667×30%=500)
しかし、予材1,667万円では、カツカツです。
そこで、より確実に達成するためにバッファとして、予材をより多く積み上げます。

これが予材管理というマネジメント手法です。

もっと詳しく解説すると、予材は、見込、仕掛、白地に分類されます。
見込とは、受注あるいは受注に近い安定基盤ともいえる売上です。


仕掛とは、具体的な商談案件など、受注する可能性のある売上です。
白地とは、文字の通り、白紙に近い案件ですが、顧客との関係性なもから受注を想定した仮説的な売上となります。

例えば、予材が1,667円しか積み上がらない場合は、理論上、売上目標の500万円は達成できません。
また、1,667円を僅かに超える程度の予材だと、売上500万円の達成確率は低くなってしまいます。

そこで、予材管理では、より確実に売上500万円を達成させるために、200%つまり、3,334万円の予材をバッファとして積み上げます。

さらに予材が枯渇しないように常に、予材になる事前情報として予材資産を満たしている必要があります。

予材管理ですが、一見、売上至上主義のマネジメント手法に思われるかもしれませんが決して、そうではありません。
何故なら、一次的な売上目標の達成だけではなく、それ以降の継続的な達成が前提だからです。

予材管理はアタックス・セールス・アソシエイツ様のマネジメント理論です。

会社の目的は、ドラッカー氏曰く、「顧客の創造」です。

顧客がいてくれることで、売上が立って、利益をもたらしてくれます。
そして、その利益で新たな価値を生み出す取り組みができます。

その顧客と接する最前線の立場が営業です。

その意味でも、より確実に売上目標を達成させるためのマネジメント手法は不可欠であるといえます。
その一つとして、予材管理をお勧めいたします。

▼予材管理の詳細▼

▼予材管理の導入事例▼

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