大寒とアイスクリーム

　Alexaによると、今日は二十四節気の大寒だそうだ。一年で一番寒い時期なのだという。確かに今朝は冷え込んだ。こんな日は一日中家にいたいという人もいるだろう。恒温動物としてごく自然な願いだと思う。

　私は、保育園に行きたがらなかった三歳の娘を連れ、朝九時から公園へ出かけた。確かに暖かくはなかったが、三輪車を押して坂を登ると体が暖まったし、冷たい大気を太陽が諦めずに熱してくれていた。娘は、
「冷たいのとあったかいのが混ざってるね」
と、ブランコに揺られて言った。

　娘は最近アイスクリームのおもちゃを気に入っていて、家の中で一日何度もアイスクリームを売り歩く。外がどんなに寒くても、ロボットのベイマックスやインコのぬいぐるみはアイスクリームを注文するらしい。
　さらに娘は、おやつに本物のオレンジシャーベットを食べた。それでも至って健康体でいる。暖房というのはとてもありがたいものだ。

　子供といると、風雅な季節感を味わう余裕はなかなか無い。けれど、子供がいなければ冬の朝の公園へ行くこともなかっただろう。そこで冷気と温気がせめぎ合っていることも知ることはなかった。
　今夜は暖房をしっかり効かせてアイスクリームを食べてみようかな。良くも悪くも固まりかけていた私の生活を、三年前に出現したわが娘はひっくり返してくれている。