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読書録~「猫にかまけて」「Unnamed Memory」その他

最近読んだ本の感想とオススメ本の紹介です。
まず、何度かとりあげたピート・ハミルの「ニューヨーク・スケッチブック」。

読み終わりました。ショートショート集なので一日に2、3編、ゆっくりと味わいながら読むのがおすすめです。どの話も1960年あたりのニュヨークの喫茶店や酒場を舞台にした小話で、映画にすれば10分程度のカットシーンが淡々と語られていますが、それだけで登場人物のこれまでの紆余曲折あった人生が見えてくるという仕掛けになっています。恋愛の話だったり家族の話だったり孤独なボクサーくずれの話だったり色々ですが、そこからニューヨークという街の多様性(人種差別、流行、政治情勢など)がよくわかります。気に入ったので「ブルックリン物語」という本も買ってしまいました。そちらはまだ積読。

次にわたしのお気に入り作家の一人、町田康の「猫にかまけて」

調べたらシリーズの合本Kindle版が出てますね!
わたしは最初の「猫にかまけて」しか読んでいませんが、いずれ買うでしょう(笑)。
町田さんは芥川賞の「きれぎれ」がきっかけで読むようになりました。
「猫にかまけて」は小説ではなくエッセイです。著者が飼っている愛猫たちについて語っているのですが、愛情にあふれており、ときには涙なくして読めないところもあったりします。わたしは大の猫好きなのでこの手の本は見逃しません(笑)。猫好きであれば一読をおすすめします。

最後にUnnamed Memoryです。

ラノベです。一気に3巻まで読みました。全6巻なのでまだ半分なのですが、いったんここで区切りになります。ネタバレになるし、次の巻からの展開を楽しみにしているので詳しくは言いません。
今季アニメ化されていますが、ファンタジーで魔法バトルなどもありますが、基本的には王と魔女のラブストーリーです。ラノベをバカにするひともいますが、直木賞をとってる作品もありますからね。ものにもよると思いますけれども、この作品は丁寧に描かれていると思います。無理にジャンル分けするなら筒井康隆の「時をかける少女」だってファンタジーの女王、上橋菜穂子さんの守り人シリーズ、果ては三島由紀夫の「夏子の冒険」だってラノベでしょう(笑)。
この作品は魔女が背負ってきた過酷な運命と、威風堂々たる王の切ないラブストーリーですので、少し変わった恋愛小説が読みたい方におすすめです。

以上3冊の紹介でした。

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