見出し画像

日本のことばのおもしろさ。

僕は日本語が好きです。
日本語の「音」が好きで、言葉について色々学んでいたことがあります。
娘2人の名前は万葉集をひらいて、音のいい言葉を選びました。

「あ」「い」「う」「え」「お」
日本語は、一音一音に意味があります。
その音の組み合わせで、物事を表しています。

だからか、「同じ音」の言葉には、似た性質があります。
「はじめる」端緒。
「はじっこ」先端。
「はし(橋)」あっちの端とこっちの端を繋ぐもの。
「はし(箸)」あっちの端とこっちの端を繋ぐもの。

どれも同じ音が使われています。
僕には、日本人が、物事の「見たままではない、姿」を見ていたのだと感じられて、その見方に意識を向けるだけで、なぜか、うれしくなります。

こんな言葉もあります。
「心(こころ)」「心い(おもい)」「心(しん)」
こころの深さを表す言葉です。

浅いところが「こころ」。
一番深いところが「しん」。
その間の、深いところと浅いところが混ざったところが「おもい」です。

僕らは日々起こる様々な出来事に(ある意味)振り回されて
喜怒哀楽を感じます。
移り変わりやすい気持ちを「こころ」と言いました。

けれど、深いところには「ずっと変わらずある、良心」のようなものがあります。透明で、澄んでいるように思う。
経営コンサルタントとしてたくさんの方とお会いして感じますが、その人がやるべき仕事のようなものも、深いところに潜んでいると感じます。

「おもい」は、「こころ」よりも深い。
でも「しん」ほど深くはなくて、
「こころ」と「しん」が混ざったもの。
「おもい」は、その人の「しん」と繋がったもの。

その感覚、なんだかわかりませんか?

そして僕らのこころの深いところにあるものに
「しん」と名づけていることも、興味深いと感じます。

「しん」は、「神(しん)」と同じ。
1人1人の内面の奥底を探ると、
「しん」がある。

それは、日本人のとても素敵な宗教観を表していると思うし、
僕もとても共感できます。
そして、この言葉の意味することは、
意識し大切にして仕事をしていきたいと思います。

僕の肌感覚としては、
(急にビジネス用語を登場させますが)「ミッションやパーパスがある」というのは、
日本語の言うところの「心(しん)」のあらわれで、
「こころ」の言語化ではないと感じます。
ビジネスに「心(しん)」が現れた時、とても強い力を発揮すると感じます。

吉井りょうすけ


あなただけの特別な価値を提供するビジネスを作りたい方へ。
経営コンサルティングのご用命はこちら。
https://www.wacholder.jp/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?