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生みの苦しみ

趣味は公言したら義務

いよいよ私も仕事の負担感が増すピークを迎え、いよいよ寝るだけの休日が復活。
時間がなくて、この頃はあまりパン作りができなかった。
できる日は欲張って2つ作ったり、誰かと会う時に持っていく用に多めに作ったり。いざやろうと思っても、レシピが決まらず時間切れで断念することも。
よくある、やりたいことのハードルを自分で上げる現象。
今後は本当に好きなことは趣味って言わないでカフェ巡りとかってことにしておこう。

喫粥了

仕事を一生懸命にやりすぎると自分が何かわからなくなって、本当に大切なことを、忘れてしまう。
そんなワーカホリック気味の過集中気質な方におすすめなのが、パン作り。
パンを作りながら、人生をなぞることができる。
「いま」「ここ」にある『パン』を作ることに集中して1日を過ごすことができるので、禅の修行にもおすすめ。※あくまで個人の感想です

禅マインドでつくるカンパーニュのレシピ

詳しいレシピは転載できないが、禅の修行として捉えたのパン作りの工程を紹介したい。

①前日にタッパーでポーリッシュ種をつくり、冷蔵庫で寝かす。
→修行(製パン)に向けて少しずつ気持ちを作っていく。
②ポーリッシュ種を復温させたら材料を加えて混ぜ、30分おきにパンチする(3回)。
→材料を計量することで気持ちを整える。作業台をきれいにするなど合間にできる家事を探す。
③生地を台にそっと出し、折りたたみながら成形する。
→丁重に生地を扱うために手先を加減することで、心身の一致を図る。
④米粉を振ったザルに、とじ目が上になるように生地を入れ、冷蔵庫でさらに寝かせる。
→発酵具合を、その時の生地の温度や室温から見極め、調整する。
⑤オーブンの予熱が終わる直前に、生地を天板に乗せてクープを入れ、スチームを入れて焼く。
→オーブンによって焼成時間が異なるため、レシピ通りではなく焼き色をみて時間を調整する。これまでの工程の因果がパンのふくらみやクープの開き方などに出る。

ありのままを受け入れる

今日作ったカンパーニュは、いろんなレシピを組み合わせたからか(つまりレシピ通り作らなかった)、窯伸びせず気泡の小さい平らなパン。
ハードパン、うまくいった試しがない。
材料も作り方もシンプルなぶん、発酵や成形で誤魔化しがきかないのがハードパンの難しいところであり、おもしろいところだ。

ただ、焼く前から生地はパンになると決まっている。
どんなにネチャネチャでも、パサパサでも、失敗するとわかっていても、焼けばパンになる。
そんな懐の広さがまるで人生のようだと、今までのパン作りで何度も感動する場面があった。

そして、強力粉の種類や材料を入れる順番、捏ね方など、一つ一つの作業がパンの美味しさにつながるというのも魅力だ。
捏ねれば捏ねるほどおいしいパンになるわけではない。少しの塩でも、入れる意味がある。
正解のないパン作りの過程の重みも、人生そのものだ。

パン作りをライフワークにしよう。
続けようと思うきっかけになったのは、入院中にみたアンパンマンだ。

ジャムおじさんに共感して泣く日がくるとは。
しかもテレビカードをケチっていたので、病室ではなくロビーみたいなところで一人で。

私が入院したこと、パン作りを始めたことを、よかったって思えた。
ありがとう、アンパンマンと私。

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