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ゴジラ-1.0を観た

自分にとってはアイコンくらいの存在でしかなかったゴジラのテーマ曲。
日本人ならばかなりの数の人が知っているであろうこのテーマ曲。あらためていい曲だなあと思った。今回、映画ゴジラ-1.0をを観て思ったのは映画の音楽と音についてだった。


細部まで作りこまれた戦後の風景と戦闘機、海と船。ゴジラの光る背びれも神木隆之介も、ダイナミックなCG、VFXと共に目の前でむくむくとふくらんでスクリーンをガガガーっと駆けめぐった。クライマックスに向かってとてもワクワクして楽しかったのは、背後にあった大オーケストラが追い風になっていたからだと思う。

映像ももちろん大迫力



ゴジラの映画なのだから見に来る人達は、ゴジラがガーっとわめくのも、海からブワーっと現れるのも、街が壊されたり、口から波動砲みたいなのを噴くのも想定内だ。

ゴジラに詳しい人ならば色々な楽しみ方を知っていると思うが、私のようにゴジラをちゃんと観るのも、映画館で観るのも初めてな人は、とりあえずゴジラの出現を楽しみにする。そして前情報として戦後だという事だから、この時代の最善策はなんだろうな、きっと最後はゴジラ倒すんだよね、ゴジラのビジュって毎回変わるよね、神木隆之介っていいよね、くらいの気持ちで臨む。
言葉は悪いけれど、ある意味期待してない感がある。最初から。

国民的俳優の神木隆之介さん



それでもなぜ映画館まで行って観たのかというと、大きなスクリーンで、映画館の音響で、色々と緻密につくられているであろう日本のゴジラ映画ならばおそらく楽しめるだろうと予想したからだ。そして本当に楽しめたのだから、いやぁ、映画って本当にいいもんですね、ということになる。水曜ロードショーの水野春郎の福耳と髭、懐かしい。

あの、耳なじみがありながらも、心がわきたつようなゴジラのテーマ曲を生のオーケストラで聴いてみたいと思った。すごく重厚感のあるゴジラ。それにしてもゴジラでしかないあのメロデイってすごい。イントロもいい。そもそもだれが作ったんだろう。

豪華な役者陣



思い返してみると、映画音楽というものはとても優秀で音楽から思い起こすことがたくさんある。

両親に連れられて映画館で観たジョーズは、幼稚園くらいだった私にとってはとてもハードで、怖くて怖くて、でも父も母も楽しそうにしているから言い出せなくて、でも怖いから、寝てるふりをしたがそれでも迫りくるあの音楽が怖かった。サメが来そうで。今でもあの音楽を聴くとその時の映画館の薄暗さを思い出す。

スターウオーズを観たときはもう少し大きかったけど、内容はさっぱりわからずでも、ダースベーダーのゴーッゴーッという息遣い?ばかりが印象的だった。スターウォーズといえばゴーッゴーッである。小学校の作文でこのゴーッゴーッについて書いた記憶がある。

立ち見だらけの狭い映画館で兄と観たモスラ対ガメラで思い出すのは、立ち見の通路から席に座っている私にやたら寄りかかってくるランニング姿の小学生と、ザ・ピーナッツの歌うモスラ~や、モスラ~。

ロッキーのテーマを聴くと思い出すのはスタローンではなくて、中学の時に吹奏楽部が演奏してたロッキーのテーマのこと。メインのトランペッターが、ガリガリの男の子だったのがなんだかおかしくて笑ってしまったんだよな。失礼なハナシだ。オマエがやってみろってハナシです。

タイタニックのテーマを聴けばレオ様に熱をあげていた後輩にレオ様の写真集をプレゼントしたことを思い出すし、貞子のテーマを聴けば、怖すぎて後頭部がぞわぞわするわ!と言っていた会社の上司を思い出す。

こうやって音楽から芋ずる式に色々な思い出がひっぱられてでてくるのがおもしろい。ほとんどが話のネタにもならないようなくだらない事だけど、これは私だけの、私でしかない、自分だけの創作物だと思えば何だか嬉しい。

耳で聞くことは、音でも音楽でも、初めはただの情報だしただの音楽でも、そこから先は自分で見たものや感じたことや感覚へとつながって、その時の感情ともつながって、自分を構成していく一部分になっていくんだと思うと、たくさんの音や音楽を聴きたいし、いろんなものを見たいと思う。
それをどう思うかは自分次第でどうにでもなっていくから、その時々のバロメーターにもなる。ご機嫌よく生きていきたいものです。

今後、このゴジラ-1.0の音楽を聴いて思い出すのは、映画館のキャラメルポップコーンⅯサイズを一人でむしゃむしゃ食べ尽くして顎が痛くなったことと、一緒に観ていた相方がトイレを我慢してたこと、同じ空間に実は知人がいたことと、とてもいい天気だったことかな。

エピソードとしては弱いけれど、いいんです。芸人じゃないんだし。
でも誰もが自分だけの自分で作るお話があるんだと思うと、何だか幸せな気持ちになる。

すっぴんで買い物に行ってしまったこと、部屋着で外出してしまったこと、アーモンドチョコをひと箱全部たべてしまったこと、今日だけはそんな自分を許そう。
ゴジラ-1.0の内容にはあまり関係ない駄文を書いてしまった自分も許そう。
そして今回のゴジラのビジュアルが人間っぽいと思ってしまった私を、ミサイルを撃たれて振り返ったその姿が筋トレむきむきのおじさんに見えてしまった私を許してくれ。ゴジラよ。



ゴジラの作曲者は伊福部昭さんという方でした。自分が無知なだけで世の中にはすごい偉業を成し遂げた方がたくさんいるのですね

画像:ゴジラ−1.0公式アカウントよりお借りしました

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