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利き手が『じゃない方』に負けた
RayArc(レイアーク)の皆さま、おつかれさまです。新規事業ユニットです!
今回は、オープン社内報としては新たな変化球です。パナソニックさまの投稿コンテストに挑戦します。お題は『思い込みが変わったこと』です。
株式会社RayArcのオープン社内報として、取り組み・思いを社内外に発信!
その日、アップルパイが食べたくなった
私の好きなケーキはアップルパイではない。
そもそも一番好きな食べ物がケーキではない。
甘いものは嫌いじゃない、むしろ好きだけど。
私は、いわゆる『スイーツ好き』ではない。
でもその日。
コーヒーのおともになにか欲しくなって。
ショーケースのアップルパイが目に留まって。
「悪くないね」って、選んだんだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1650033021850-jMTE6Kayx0.png)
ああ、ちなみに。
私は間違いなく、コーヒー好きのひとりだ。
どうでもいいか。
ほんのり、しみじみ、なにかを間違えた
アイスコーヒーがこぼれないよう、
気を付けて席まで運ぶ。
ディスタンスもカンペキで安心の空間。
パーソナルスペースはもともと広めだ。
アイスコーヒーにミルクだけ入れて一口。
おお、ナイフとフォークついてきた。
フォークだけじゃないのか。
アップルパイだからかな?
![](https://assets.st-note.com/img/1650037091949-qYC6WISdxi.png)
ナイフとフォークを両手に取って。
切って、ついでに、口まで運んで。
ほんわり、しみじみ、
「おいしいなぁ」と味わいながら。
少し遅れて『変な』感じがした。
あれ? なんだろう?
なにか、間違えた気がするぞ?
ミラーリングした、ナイフとフォーク
理由は、わりとすぐにわかった。
私の利き手にはフォークが握られていて。
利き手『じゃない方』にはナイフがあった。
ああ、間違えて取っちゃったのか。
いつもは、ナイフが利き手だもんなぁ。
あいかわらず、ポケ―っと生きてるなぁ。
まぁ、いいけど。
![](https://assets.st-note.com/img/1650034006608-Rs1SoVWqWv.png)
なるほどなぁ。そうか、納得だ。
どうりで、フォークが、使いにくい。
やっぱり利き手じゃないのは……。
ん?
……「フォークが、使いにくい?」
たしかに、そう思ったよね? 私。
ナイフより、フォークが使いにくいって。
あれれ?
一瞬、納得しかかったけど。
なんか……それ、変じゃないか?
いまフォーク持ってるの、
利き手だよ?
利き手が『じゃない方』に負けた
さいしょから目の前に、
フォーク一本だけあったら。
利き手で食べていたはず。
いま間違えてフォーク持ってるのは、
まさに、その利き手だ。
なのに。利き手なのに。
「使いにくい」
はっきりそう思った。
間違いに気づくほど、
違和感を覚えた。
私の利き手は
『じゃない方』に負けた。
ただもう片方の手に、
ナイフを握りしめてただけで。
生まれつきを『学び』が超えた日
少し落ち着いて、
脳にきちんと理解させれば。
「やはり、利き手が使いやすいな」
と、思い直していただろう。
でも、経験に育てられた私の脳は。
フォークの本来あるべき場所は、
『じゃない方』だと判定した。
ただもう片方の手に、
ナイフを握りしめてただけで。
![](https://assets.st-note.com/img/1650077769024-zevY3oEeJm.png)
生まれつき持っていたはずの、
利き手の優位性。
『じゃない方』からすれば
不合理で、理不尽な優位性。
状況の『学び』の積み重ねが、
ほんの一瞬でも、それを超えた。
フォーク一本、
あらためて差し出されたら。
私は、きっと迷わず、
利き手でアップルパイを食べる。
だけど、できれば、
今日のことを覚えておきたい。
『学び』は生まれつきを、
ほんの少し超える…こともある。
それは、案外すごいことだなって。
ほんのり、しみじみ。
じわじわ来たんだ。
「利き手が『じゃない方』に負けた
だから、今日はステキな日」
ああ、ちなみに。
アップルパイ、
食べてみると、おいしいね!
(新規事業ユニット・ワクワク魔人S)
![](https://assets.st-note.com/img/1662990187650-SUgJIdLdF5.jpg?width=1200)
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