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自らの生き方を見つめなおすための一手『先人の生き方』に学ぶ誠の教育観(前編)~自分の言葉で日本を語ることができますか?~ー『日本人のこころ』30ー

こんばんは。高杉です。

日本人に「和の心」を取り戻すというスローガンのもと
『和だちプロジェクト』の代表として活動しています。

いよいよ夏休みに突入しました!!

…と言っても、
毎日研修、研修の日々を過ごしています。

ある意味充実しております。

毎日、新しい気づきや発見があり、
ワクワクもしています。

『和だちプロジェクト』としての活動もより一層
充実させるべく、準備を進めております。
来週の月曜日には学習会も行っていこうと企画しております。

詳細については、週末に告知したいと思います。


さて、
今回から新しい主題で進めていきます。

私が今年の研究でも特に取り上げたかった
「先人の生き方」に焦点を当てて、考えていきたいと思います。

今回も、最後までお付き合いください。
よろしくお願いします!






1)自分の言葉で日本を語ることができますか?




あなたは、自分の言葉で日本を語ることができますか?



突然の質問で思わずあっけにとられた人もおられたかと思います。

令和始まって以来の武漢肺炎もある程度落ち着きをみせ、
再び、世界中の人々の往来が武漢肺炎以前の様子に戻りつつあります。

例えば、
海外に行った人に、または海外から来た人に
「日本のことをもっと知りたい!日本のことを教えて!」と言われたら、
どのように答えるでしょうか?

ある人は、歴史を切り口に話をして、
我が国の建国はずっと昔のことで正確にはわかりませんが、
8世紀に書かれた『古事記』『日本書紀』では、
紀元前660年とされており、初代・神武天皇が即位し、
現在の天皇は、第126代で現存する世界最古の国家とされています。
なんと、ギネス記録にも載っているのです。

と語るかもしれません。

このように話せば、相手も興味を惹かれるでしょうが、
6歳より義務教育を受けてきた日本人でも知らない人が多くいます。

私たちがこれまで学んできた歴史は、
「1868年に明治維新が起こった」などというような
無味無感の外国人が学ぶ客観的な知識であり、
この知識があるからと言って日本の魅力を語ることはできません。


ある人は経済を切り口に話をして、
クールジャパンとかメイドインジャパンと言われるように
日本の家電製品や自動車は世界に誇ることができるもので、
最近落ちてきてはいるけどGDPも世界第4位の経済大国を誇っています。

と語るかもしれません。

しかし、
自動車生産や国民総生産のように共通尺度で優劣を競うような
お国自慢では、
お互いの国に対する理解を深めるような会話は成り立ちませんし、
自分自身にとっても虚栄心を満たすだけで深いところで
自分を支える自信や誇りにはつながりません。

また、
これからますます経済が縮小されていき順位もますます下がっていけば
反対に自尊心を傷つきかねません。

このようなものではなく、
我が国に連綿と紡いできた歴史や文化、国柄など、
自分のご先祖様から脈々と築かれてきたものに関する愛着のこもった
お国自慢でなければ
私たちを心の底で支えてくれるものにはなりません。


ここではじめて、

多くの日本人は、


「こんなに日本に住んでいるのに、日本についてよく知らない…。」


ということに気が付きます。




自分の国のことを語るというのは、
単なる知的会話の問題ではありません。

どこの国の人たちも自国に対する自信と誇りと愛情に満ち溢れています。

そして、それが彼らの人生を支える大きな「根っこ」となっています。

もしかすると国内でも似たような気持になることがあるかもしれません。

例えば、
新潟県から東京都に就職で出てきた若者を想像してみてください。
東京都の人間は、東京が日本の中心だと威張っている。
新潟県のことなど、東京の人はほとんど知らないし、関心もない。
そのような中でなんとなく自分が無視をされている、
という寂しい思いをすることがあるかもしれません。

「自分の生まれた故郷など私には関係がない。
個人として懸命に働いて、
周囲から認めてもらうことができればいい。」

と割り切ってしまうかもしれません。

しかし、
自分が生まれ育った故郷には、
今も親や親せきや友人が暮らしていて、
その人々との思い出があちらこちらに残っている。

そのような思い出を自分には関係ない、
と割り切ってしまっては、
自分の体の一部を断ち切ってしまうのと
同じような心の痛みを感じることと思います。

そのような意味で、
自分の生まれ育った故郷は自分の一部なのです。

それは、国も同じです。


2)誇りを失った日本で起きている深刻な事態



【出典】「令和5年度 我が国におけるこどもをめぐる状況及び政府が講じたこども施策の実施状況」(令和6年版こども白書)第1部第2章 (cfa.go.jp)



『令和6年度版こども白書』(こども家庭庁)を見ると、
前回調査時からは改善しつつも、諸外国のこども・若者と比べて、
自分に満足している割合が低い傾向にあることが明らかになっています。




【出典】自殺の統計:各年の状況 |自殺対策|厚生労働省 (mhlw.go.jp)


2022年の自殺者数(確定値)は前年より874人(4・2%)増えて2万1881人。

児童・生徒の自殺者数が500人を超えたのは初めてで、16年から増加傾向。

コロナ禍が始まった20年に前年比100人増の499人となり過去最多を更新。

21年も高い水準が続いていた。
22年の内訳は高校生が最多で354人、次いで中学生の143人だった。

我が国の青少年の問題の中でも、
とりわけ「自殺率の高さ」は深刻です。

この原因の一つに「自尊感情の低さ」が
大いに関係していると言われています。

その背景には、
「自己を愛することができない教育」
「祖国を愛することができない教育」の常態化があると考えています。

悠久の歴史と自分の人生が断絶しているために、
自分が家族や親せき、先祖という命の連鎖につながっており、
これらに支えられてきた存在であるという実感をもつことができないまま、孤立状態になっているのです。

日本国や日本人の歴史を否定する人は、
自分自身の存在をも否定することになるのです。


3)先人の歩みを学ぶことが復活の一手となる



その一方、
先人の偉大さを感動を伴って学んだ子供は自尊感情が高まります。

なぜなら、
自分の中に「先人の偉業を受け継ぐ者」としての誇り
育っていくからです。

健全な誇りは、生きていく拠り所になり、
逆境をも乗り越えていくことができる力を与えてくれるのです。

胸を張って自分は日本人だと言える人は、
悠久の歴史に裏付けられた日本人の自覚をもった自立した人間なのです。

大事なことは、


「歴史を学ぶ」のではなく、「歴史に学ぶ」という心構え


です。

先人から継承した日本人の美意識を心で受け止め、
自分の中に日本という国を形作るのです。

そのようにすれば、
きっと今よりももっと生きる意欲が高まり、
逆境に強くなり、堂々と生きていくことができます。


先人への感謝と日本人としての誇り
に目覚めると、
自ずと生きる力が高まり、
向上心、責任感、勇気、他者への思いやりと敬意など
良い心が育っていきます。

その過程で自尊感情が自然と高まっていくのです。




そのため、

今回は、


「自らの生き方を見つめなおすための一手 
『先人の生き方』に学ぶ誠の教育観」


という主題でお話をしていきます。

最後までお付き合いいただけると嬉しく思います。

次回以降、詳しくお話をしていきます。


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国民一人一人が良心を持ち、
それを道標に自らが正直に、勤勉に、
かつお互いに思いやりをもって励めば、文化も経済も大いに発展し、
豊かで幸福な生活を実現できる。

極東の一小国が、明治・大正を通じて、
わずか半世紀で世界五大国の一角を担うという奇跡が実現したのは
この底力の結果です。

昭和の大東亜戦争では、
数十倍の経済力をもつ列強に対して何年も戦い抜きました。

その底力を恐れた列強は、
占領下において、教育勅語修身教育を廃止させたのです。

戦前の修身教育で育った世代は、
その底力をもって戦後の経済復興を実現してくれました。

しかし、
その世代が引退し、戦後教育で育った世代が社会の中核になると、
経済もバブルから「失われた30年」という迷走を続けました。

道徳力が落ちれば、底力を失い、国力が衰え、政治も混迷します。


「国家百年の計は教育にあり」
という言葉があります。

教育とは、
家庭や学校、地域、職場など
あらゆる場であらゆる立場の国民が何らかのかたちで貢献することができる分野です。

教育を学校や文科省に丸投げするのではなく、
国民一人一人の取り組むべき責任があると考えるべきだと思います。

教育とは国家戦略。

『国民の修身』に代表されるように、
今の時代だからこそ、道徳教育の再興が日本復活の一手になる。

「戦前の教育は軍国主義だった」
などという批判がありますが、
実情を知っている人はどれほどいるのでしょうか。

江戸時代以前からの家庭や寺子屋、地域などによる教育伝統に根ざし、
明治以降の近代化努力を注いで形成してきた
我が国固有の教育伝統を見つめなおすことにより、
令和時代の我が国に
『日本人のこころ(和の精神)』を取り戻すための教育の在り方について
皆様と一緒に考えていきたいと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。





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