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あなたはどのタイプ?|【RAPPORT 最強の心理術】

どーも!
わーさんです!

日曜日ですので、「2022年に読んだ本の紹介」をしていきます。

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RAPPORT 最強の心理術:謙虚なネズミが、独善的なライオンを動かす方法

ローレンス・アリソン、エミリー・アリソン

著者

ローレンス・アリソン(Laurence Alison)
・リバプール大学教授。2004年35歳のとき、イギリスで最も若い教授に就任。
・現在は、リバプール大学の重大インシデント研究所の所長として、調査と教育を続ける。ロンドン同時爆破テロ、バンスフィールド油槽所爆発火災、ボクシングデー津波への対応、無数のレイプや殺人事件の捜査など、400件以上にのぼる重大インシデントの主要な心理的デブリーフィングを担当し、捜査機関、軍隊、安全保障関連にまつわる重要な事例に直接貢献してきた。

エミリー・アリソン(Emily Alison)
・リバプール大学研究員。20年以上にわたり、暴力や虐待などで人間関係が崩壊した家族の治療法を考案し、実施する。
・アリソン夫妻は、これまで殺人、レイプ、児童の性的搾取、テロリズムなど、何百もの重大事件に心理学上のアドバイスを提供してきた。

引用元:Amazon

本書の概要
・ラポールとは?
・タイプを知り、人間関係の構築に生かすことができる。

今回は、私が読んで良かった点を3点紹介します。

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■HEARの原則-正直さ・共感性・自律性・反射

コミュニケーションの技術は、正しいことを、適切なタイミングで、正しいやり方で伝える技術を学ぶことであると考えられている。しかしコミュニケーションの本当の鍵は、口を開く前に、何をするのかにある。滑らかに話すことだけではなく、注意深く耳を傾けることが、相手との間に確固としたラポールを築くための本当の鍵だ。p.88

ラポールとは2人の人間がお互いに「知り合う」ことで形成されます。

そのため、片方の人が一方的に話してしまったら、それはお互いのことを知ることができていないということになります。お互いがその人のことを「知る」という意識を持ってあげる必要があるのです。

本書では、ラポールを形成する4つの構成のことを頭文字を取って「HEAR」と名付けています。それが以下の通りです。

1.正直さ(Honesty):あなたが言いたいことや感情を伝えるときには、客観的で、直接的でなければならない

2.共感性(Empathy):相手の核となる信念や価値観を認めてあげ、理解してあげなければならない

3.自律性(Autonomy):相手にも自由意思があり、協力するかどうかは相手に決める権利がある、ということに共感を示さなければならない

4.反射(Reflection):目標に向かって会話を進めたいのなら、大切なこと、意味のあることを探し出し、それを繰り返して相手に伝えなければならない

人間関係を形成するのも”技術”です。

相手に対して自分勝手な振る舞いをしても、相手は関わってくれるとは限らないですし、むしろ関係性が崩壊してしまう可能性もあります。

そのための技術として「HEAR」が大切になってくるのです。


■動物サークル-人間関係を快適にする4つのスタイル

「HEAR」を使って人間関係を形成することは可能になりますが、必ずしもそれがすべて使えるとは限らないです。人間の長所や短所はそれぞれ違うからです。

はっきりモノを言う人もいれば、控えめな人もいる。そのどちらが良いとも悪いとも言えない。

それが人の個性だと思います。

そのため、状況によっては人の個性も長所になったり、短所になってしまったりします。その場面であなたの良さを活かすことができているのかを見るために、本書では「動物サークル」を使って説明しています。それが以下の通りです。

ティラノサウルス:衝突 衝突を扱うやり方である。これをマスターするには、人とやりとりするときに、攻撃的になったり、相手を卑しめたり、罰するようなやり方をとらないことを学ばなければならない。

ネズミ:追従 相手にコントロールをまかせるやり方。これをマスターするには、弱々しく見えるのを避けつつ、静かに座って、よく相手の話を聞き、忍耐心と優美さを持って忠告を与える方法を学ばなければならない。

ライオン:コントロール ライオンをマスターするには、責任を引き受け、効率的に人を導く必要がある。ただし、コントロールしすぎる、独善的で、偉ぶって見える危険性がある。良いリーダーは人をサポートし、明確な目標を設定し、献身と自信を引き出しながら人を導く。

サル:協力 友好的な協力とチームワークをマスターするためには、不適切に親しくなりすぎないように気をつける必要がある。良き友は、温かさ、気配り、愛情を持って人に接する。

この4種の動物はどれが良いとか悪いとかではなく、それぞれに良さがある。気になる方は本書に傾向診断をする方法が載っているので、ぜひ手に取って、自分自身がどのタイプの傾向が強いのかを知るきっかけにしてほしいです。

タイプを知ることによって、自分の長所を生かすことができ、短所を気をつけることができます。


■ラポールに磨きをかけ、「融通のきく人」になる

研究によると、最高のコミュニケーターは、融通のきく人物であるという。p.378

人によっては、自分自身が関係性を築きやすい方法が確立している場合もあるため、自分が人に合わせるのができなくなっている人がいるかもしれません。

そのため、「相手が自分のタイプに合わせろ」と思っている人がいることも考えられますが、大切なのは「融通がきく人物」。つまり、その場に合わせた対応をすることができる人物が求められるのです。

本書では、ラポールの専門性を高める3つの鍵を紹介しています。それが以下の通りです。

1.有能性:自分のレパートリーの中から、不適合な(悪い動物の)特徴はすべて取り除く

2.感受性:相手のコミュニケーションスタイルを正確に診断する能力。あなたはどんな動物を相手にしているのだろうか

3.融通性:必要なときには、適合的な(良い動物の)あらゆる行動を使いこなせる能力

状況によっては、相手が悪い動物の時があります。その時に、自分も悪い動物になってしまうことがあると、関係性が崩壊してしまうことになってしまいます。

そうではなく、その状況に合わせて、良い動物の要素を生かし、悪い動物の要素を使わないようにする練習をしていく必要があるのかと思います。

人間関係を継続的に続けていくには、練習を繰り返ししていく必要があるのだと感じました。それは、接触する時は毎回同じではなく、その時の状況によって変化するため、それに適応した技を習得する意味だと感じました。

そのため、変化することは大切になってくるのです。


まとめ

今回は『RAPPORT』を紹介しました。

人間関係を形成するのは、人によって得意・不得意があることだと思います。本書を読まなくても、うまく人間関係を形成することができる人もいるかと思いますが、全ての人を含めて、客観的に自分自身のタイプを知ることができれば、よりうまく人間関係を築く意識が身につくのではないかと思っています。

人間関係はどんな時代になっても、最低限必要になる要素だと思います。これからの時代はよりオンラインが浸透していき、人と接触をしなくてもやり取りすることができる手段がさらに日常的になっていくかもしれません。

その中でも、人と実際に接触した時に、どのような振る舞い方をすれば、相手との関係性をうまく築くことができるのかなどを、本書を参考にしていただきたいと、私は読んで感じました。

人間関係の築き方と、自分はどのようなタイプなのかを知りたい方は、ぜひ、手に取って読んで欲しい一冊です。



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