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日常に好きな色を載せる
大人になった今、
自分を幸せにできるのは自分しかいない
と感じる。
以前はお付き合いしている人に依存していたと思う。
「なぜ私は辛いのに駆けつけてくれないの?」
「なぜ3年も付き合って結婚の話を持ち出してくれないの?他の人はもう結婚してるのに。」
「なぜ私がここまで尽くしているのに返してくれないの?」
そんな押し付けがましい思いばかり抱いて。
この頃は、ずっと不幸な気分だった。
自分の幸せを、飢えた鯉のように口を開けてただ待っていたから。
まあ、結局与えられなかったけど。
前の彼と別れて、Instagramを消した。
友だちや元彼の幸せに落ち込む自分が嫌だったから。
情報が入ってこないと、とても心が穏やかになった。
知らず知らずのうちに、他者と自分を比較していたんだと気づいた。
自分を繕うのにもう疲れてしまって、気の進まない飲み会などには出向かなくなった。
前は嫌われるのが怖くて、無理にでも行っていた。
今は、縁は切れるべくして切れるのだから、人からどう思われてもいい。
家で過ごす自分の時間を大切にすると、
「あ!水耕栽培の葱が育ってる。」
「窓を拭くと部屋が明るくなる。」
「玄関を掃除するとなんだか気持ちいい。」
「ベーグルが美味しく焼けた。」
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そんな小さなことに幸せを感じられる自分がいた。
幸せになることって難しいと思っていた。けれどそれは、他人と比べ、恋人に過度な要求をし、自分で幸せを複雑にしていたからだ。
自分一人が幸せになるだけなら、こんなにも簡単なのに。
そして、今の人と付き合って、恋人といえど他人なんだと余計な期待をしなくなった。
だから、結婚とか世間一般の幸せとか彼には何も求めないようにしたい。
以前は28までに結婚したいと思っていた。
私は来年で28になる。
でも来年、彼の国家資格試験がある。
彼は一つのことに集中したいタイプだから、きっと将来のことはまだ考えられないと思う。
それでいい。
寧ろ、無理して欲しくないと伝えたい。
彼の意思を尊重しよう。
彼の誠実さを信じて待とう。
彼には彼の人生のタイミングがある。
それを他人の私が変える権利はない。
私は一人でも楽しく生きられる、はず。
ここまで踏ん張って生きてきたんだから。
高杉晋作が残した辞世の句にもあるが、
「面白き事もなき世を面白く」
するのは自分の心。
日常を色褪せたものにするのも自分。
日常に好きな色をのせて、彩ることができるのも自分。
いつだって後者を選択できる自分になりたい。
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