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曖昧に愛し合って、鎖で繋がっている
「母という呪縛 娘という牢獄」
齋藤彩 著
読了。
《あらすじ》
母を殺した娘は、ツイッターに、
「モンスターを倒した。これで一安心だ。」
と投稿した。18文字の投稿は、その意味するところを誰にも悟られないまま、放置されていた。
母と娘――20代中盤まで、風呂にも一緒に入るほど濃密な関係だった二人の間に、何があったのか。
公判を取材しつづけた女性記者が、拘置所のあかりと面会を重ね、刑務所移送後も膨大な量の往復書簡を交わすことによって紡ぎだす真実の物語。
気鋭の女性記者が、殺人事件の背景にある母娘の相克に迫った第一級のノンフィクション。
《以下に感想を記します↓》
あかりさんの苦しみの片鱗が分かる。
血の繋がりという鎖の重さ。
切るに切れない。他人には理解できない執着にも似たようなもの。
↑この記事に対して
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写真のような投稿をしたことがある。
実際この本の中でも、あかりさんが高校の教師を頼る様子があった。
でも、救えなかった。
助けを求めている子どもがいても、助けられない社会のシステムがある。
どうにかならなかったのだろうか。
あかりさんが言っていた
「もっと早く相談すればいいと思いました。」
という言葉に胸が痛む。
彼女のしたことは許されることではないが、親の言動はその子をとりまく"世界"だ。
箱庭のような世界の中で傷つけあって、鎖は絡み合い、いつしか身動きが取れなくなった。
リスミーという歌を思い出す。
https://youtu.be/1z4RosaB-UQ
「私たち曖昧に愛し合ってさ。…
片手で、あるべきだった今日を探してる。
これでいいのか?曖昧なまま過ごす日々。
愛しているのに、離れなければ傷つけあってしまう。それでも繋がれた片手。もう片手で正しい愛の形を探してる。
「𓏸𓏸すればいいじゃない?」と言うのは簡単。
でも、本人たちだけでは壊せない鎖がある。
そこに本気で介入する第三者がいればこんなことには…と思ってしまう。
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