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いま、デジタル日曜大工が熱い! #0

こんにちは!デジタルテクノロジーによって建築産業の変革を目指す建築系スタートアップ・VUILD株式会社です。

こんな自己紹介をよくするのですが、なんだかよく伝わらない...という難しさを感じています。そこで、私たちが目指す世界観がよく現れている社内の活動をこれから数回にわたり紹介させていただきます!

その名も『いま、デジタル日曜大工が熱い!』です。社内の建築家たちが、休日を使って身の回りの家具や友達のプレゼントを、デジタルファブリケーション機械「ShopBot」を使って妥協なく制作する様子を紹介していきます。

【作品事例の一部がこちら】

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デジタル日曜大工が果たす役割

私たちVUILDは、デジタルファブリケーション建築の領域において、自分たちだけが独占的に躍進していくだけでは意味がないと考えています。スタートアップとして事業化しているのは、大工や設計士、一般の方々を含むものづくりに携わる多種多様なひとにVUILDが提供している座組みの中に入って欲しいからです。
しかし、「デジタルファブリケーション=模型をつくるもの」という認識が強く、デジタル技術を使って「自由に暮らしを手がける」という、私たちが一番皆様に持ってもらいたい感覚を届けられていないのが現状です。
現在VUILDが展開する「建築の専門知識やスキルがなくても誰もがものづくりを行える環境を整える」事業や、「ShopBotを使った建築例を増やす」事業は、個人では行えないため事業化し、会社として行なっていますが、それ故に、我々の理念に共感していただいても、活動そのものを自分ごととして落とし込んでもらいにくい。
そこで、個人で出来ることの最たる例である「身の回りのもの」をVUILDのメンバーが「本気で=妥協なく」制作したシリーズをマガジンとしてお届けして行こうと思います。ぜひお付き合いください!

(代表・秋吉が「ものづくり」にこだわり、「建築の民主化」を目指す理由は一番最初の投稿に書かせていただいたのでぜひご一読ください。)

連載予定

#0. デジタル日曜大工が熱い!
#1.  3月4日公開予定:黒部駿人「自分のみたい風景を形に残していく」
#2. 3月11日公開予定:中村祐介 「自ら手がける新居の暮らし」
#3. 3月25日公開予定:秋吉浩気「デジタル技術によるプロ顔負けの日曜大工」
#4. 4月1日公開予定:高野和哉 「タイトル未定」

本当に「表現」しているか?

日々のお題に誠実に答えて伸ばす表現力
デジタルファブリケーションの一番の醍醐味はやはり、アイディアをひらめいてから作品が完成するまでの速さです。故に、アイディアの純度の高さが求められる。そして、このアイディア力は1000本ノック的に数をこなして鍛えられる部分がとても大きいと代表・秋吉は考えます。だからこそ、身の回りに溢れている自主的に行えるお題に対して誠実に答えていく姿勢が大切なのです。
重複になりますが、わたしたちがこれまで手がけてきたいくつものプロジェクトを通して、デジタルファブリケーションは模型をつくる以上の役割を果たすことが出来ると強く感じています。だからこそ、プロの設計士が考えているような細部の細部にまでこだわったものづくりが、これらのデジタル技術の革新によって玄人・素人関係なく実現できることを認識していただきたいのです。

規格材によるDIYは果たして「ものづくり」と呼べるのか。
DIYは「経済性」を考慮したネガティブなところから始まることが多いですが、これだけ安価に全ての物が手に入るようになった今、「手作り」する理由はそこにはないのではないでしょうか。
そして、もしDIYが「機能性」を考慮して行われているのであれば、本当に満足いく制作活動ができているでしょうか。木材やタイルシートなどの「完成されたパーツの組み合わせ」によるDIYは果たして人々の表現力を引き出しているでしょうか。
ちょっと冷やっとする問いですが、今私たちの暮らしは「想像力・創造力」を問われる場面が極端に少ないと思います。そして、あえて少し過激な言い方をすれば、「表現する・自らの手で形にする」ことに「本気で=妥協なく」向き合うことから逃げているとも言えるのではないでしょうか。
しかし、もしDIYの幅が部品やパーツにはじまる全てを自分で制作できるまでに広がったとしたら、表現に関する制約がなくなったとしたら、より深いところでの「表現力」が問われるのではないでしょうか。

代表・秋吉は、技術革新によって「ものづくり」から経済的・技術的な壁が拭われた時こそ「本当の表現力」がどこに宿るのかが問われると考えます。このミリ単位までこだわり抜けるデジタル日曜大工の活動が目指すのは、コストに関係なく自分の意思や表現力が反映された世界です。

こだわってデザインをつくる職業についているからには、身体感覚的に自分の身の回りのものも自分で作りたくなる。そんなVUILDのメンバーが、各々の生活を文字通り自分たちで「つくる」様子を通して、自分の思いが随所に反映された家具に囲まれる生活の心地よさ・楽しさをこれからの連載でお届けできれば幸いです!

それでは、次回の建築家・黒部駿人「自分のみたい風景を形に残していく」を乞うご期待!