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なぜ関東1部の南葛SCに元日本代表選手が続々集結するのか? 年俸でも環境でもない「昇格と “その先”にある物語」の魅力

先日発表させていただいた「関ジャニ∞(エイト)」さんの『なんぼや』イメージキャラクター就任には、たくさんの反響をいただきました。リリースに合わせて「関ジャニ」「なんぼや」がネット上でも話題になり、「ブランド買取」がTwitterのトレンド入りするなど、わかってはいたものの、改めて関ジャニ∞さんの人気ぶりに驚いています。

この話題の他に、私が関わることで連日メディアを賑わした話題があります。今日は、元日本代表などの大物を続々獲得し、関東1部に昇格したばかりとは思えないほどニュースに露出が続いている『南葛SC』についてお話しします。

関東1部に昇格したばかりのクラブにJクラブから選手が続々

南葛SCは、日本サッカーマンガの金字塔『キャプテン翼』の原作者である高橋陽一先生が代表取締役を務めるサッカークラブです。Jリーグ昇格を目指す南葛は、昨年関東1部に昇格したものの、J1から数えれば5番目のリーグ。その南葛が、ベガルタ仙台を退団していた関口訓充選手、SC相模原を退団していた稲本潤一選手、そしてジュビロ磐田を退団した今野泰幸選手と、3人の元日本代表選手の獲得を相次いで発表したのです。

ひとごとみたいに話していますが、バリュエンスホールディングスは2021年に南葛SCの株式を取得、私自身も取締役に就任させていただき、Jリーグ昇格、そして世界に挑戦する南葛SCの当事者でもあります。

当事者でありながら、関東1部ではあり得ない超大物の連続加入に理解が追いついていないというのも実感です。バリュエンホールディングスとして、私個人としても南葛SCに貢献できることは全力でやっていますが、これだけの選手が現時点の南葛に来てくれるのは、紛れもなく南葛SCの持つ圧倒的なポテンシャルと、高橋先生、メディア人としての枠を超えてサッカー界に貢献してきた岩本GMの尽力によるところが大きいです。

二十数年の時を経て再びともに戦えるご縁

関口選手は2021シーズンをJ1で戦った仙台で28試合に出場、キャプテンとしてチームを引っ張った選手です。36歳になったとはいえ、バリバリのJリーガーが現状の南葛のカテゴリに移籍というのは誰に聞いてもあり得ない! と驚かれます。

稲本選手は、いわずとしれた日本を代表するスーパーな選手。個人的にはガンバ大阪の先輩でもあり、2001年にアーセナルに移籍されるまでの半年間、一緒にプレーさせていただいたご縁もあります。すでにガンバ大阪、日本代表に欠かせない選手になっていたイナさんと一緒にプレーした期間があることは自慢でしかありませんが、二十数年を経て再び同じクラブに、しかも一緒にJリーグを目指してクラブの歴史をつくっていけるなんて本当に夢のような話です。

42歳で現役、当時も感じましたが、「やっぱりバケモンや」としか言いようがありません。

今野選手に関しても、不思議なご縁があります。

私が2001年にJリーグデビューを果たした試合の対戦相手が、コンサドーレ札幌。そのコンサドーレでルーキーながらすでにレギュラーポジションを獲得していたのが今野選手だったのです。つまり、私のデビュー戦で今野選手とは対戦していたわけです。

私自身は延長戦に入った114分に吉原宏太さんとの交代で出場したのですが、今野選手はスタメンで中盤に君臨。試合は0-0の引き分けに終わりました。

そこからの活躍はみなさんご存知の通り、日本代表にも名を連ね、FC東京、ガンバ大阪、ジュビロ磐田でプレーし、南葛へ。これもとんでもないことですよね。

なぜ南葛だったのか? 自分の決断を振り返ってみる

この3選手だけではなく、南葛SCには現状のカテゴリに「なぜそこに?」というレベルの選手がたくさん在籍しています。

もちろん「憧れのキャプテン翼のクラブだから」という大きな理由はあるのですが、私自身、それぞれの選手に「なんで来てくれたんですか? いちばん大きな決め手は何だったのですか?」と聞いて回りたい気持ちもあります。

と、そんなことを思っていたら南葛の株式を取得するときに周囲から、「J1、Jリーグ所属のクラブじゃなく、なぜ関東リーグのクラブなんですか?」と聞かれたことを思い出しました。

私としてはそこに迷いはなく、再三お話ししているように南葛SCの持つ唯一無二のポテンシャルに惚れ込んだというのが一番大きかったのです。

自分の性格としても、いま成功しているクラブ、完成されたクラブにジョインするよりも、一緒に戦って、貢献した上で歴史を築いていくほうがいい

もしかしたら、関口選手、稲本選手、今野選手も、理屈以上にこの部分に共感してくれた、そしてその先に「このクラブはその先がある。近い将来とんでもないことになる」というポテンシャルを見てくれているのかもしれません。

実はこれ、サッカークラブである南葛SCだけでなく企業としてのバリュエンスグループでも同じことがいえると思っています。

経営者として社員に見せられるのは大きなビジョン。賃金、労働環境などの条件面はもちろん大切ですが、優秀な人材と働くためには結局、「その先」に何があるかを共有し、ポテンシャルをともに引き出していく未来を見せられるかどうかにかかっているのです。

次回も南葛SCがなぜ補強、強化に大成功しているのか? そしてビジネスにも共通する「人の心が動く理由」についてもう少し掘り下げてみたいと思います。

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