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なぜ幕張メッセで社員総会をしたのか? 内輪ノリで終わらない「楽しむ」「盛り上がる」の本当の意味

10月31日、年に一度、全社員がそろって集まる社員総会を開催しました。
毎年恒例になっている総会ですが、今回の会場は過去最大面積、規模を誇る大箱の幕張メッセ。私もアーティストのライブ会場というイメージが強かったのですが、会場がアップデートされただけで、これまでとは違う空気感が漂っていました。

開催に欠かせない「社員総会プロジェクト」

今年の総会は、日本国内約900人、海外からも100人以上が参加して行われた1000人超規模。大きな特徴として挙げられるのが、この総会の企画をバリュエンスのメンバー有志で行っている点です。
運営などはもちろんプロの手をお借りしていますが、通常業務と並行してさまざまな企画を立て、なかなか会社のイベントで扱うような規模ではない幕張メッセでの会の成功のために準備を重ねてきた社員総会プロジェクトメンバーの存在なしにバリュエンスの社員総会は存在し得ないのです。

私は、どんなことも自分に責任があるという「自責」の話を良くするのですが、「自分の責任」というと自己責任論のような話に終始してしまいがちですが、こうした機会に他人任せにして受動的に参加するのではなく、主体的に取り組むことも「自責」と「他責」を体感できるきっかけの一つだと思います。

会社を挙げてのリアルイベントは時代遅れか?

最近では、こうした会社、社員総出で行うイベントを「時代に合わない」とする向きもありますが、「なんのためにやるのか?」「どうすれば自分たちにとって意味のあるものになるのか?」などなど用意された機会にどう向き合うかを考えることこそが、それぞれの働き方、生き方をその人らしく輝かせるチャンスになると思います。

今回の総会では、キッチンカーが出店していたり、ものまねタレントのミラクルひかるさん、お笑い芸人のクールポコさん、鬼越トマホークさんにもご出演いただくなど、メンバーが楽しむためのエンタメ性も一段レベルが上がった感じがありました。もちろんバリュエンスインフィニティーズもパフォーマンスしてくれました。

恒例? の第2部、バリュエンスメンバーがものまねや歌ウマなどの一芸を披露するタレントショーも幕張メッセならではの音響で、聞いていてもかなりのクオリティを感じましたし、ステージに上がったメンバーには貴重な経験になったことでしょう。

「楽しむ」「盛り上がる」のはなんのため?

そしてなにより限られた予算の中でこうしたイベントを主体的に開催することは、総会プロジェクトメンバーにとってここでしかできない経験になったと思います。

「みんなで楽しく盛り上がる」
これだけだと、外から見たら単なる内輪ノリ、昭和の映像で見たバブリーな企業イベントと変わりがありません。しかし、総会の目的は「こんな時代だからこそ、年に1回集まって、バリュエンスがやっていること、これから目指すもの、見つめる先を共有する」ことに他なりません。そのためにトップである私の考えもたっぷりお伝えしますが、メンバーがどうしたら楽しめるか、総会をどう盛り上げるかに知恵を絞る仲間がいて、その仲間が準備してくれた総会に受け身ではなく、自主的に「楽しみにいく」ことが大切だと考えています。

会社としては、これからの社会に自分たちが必要とされるためのパーパス、ビジョンやミッションを長い時間をかけて検討を重ね、それが社会に伝わるように打ち出していきます。しかし、企業の構成メンバーである社員一人ひとりがパーパス、ビジョンやミッションを自分ごとに落とし込むことができれば、多額の宣伝広告費を払ってPRするより、経営者が多くの言葉を費やして訴えるより、バリュエンスは私たちが目指す地点に近づいていけるのです。

総会は現在・過去・未来へのビジョンを共有する場

第2部の開催目的のお話になり順番は前後しますが、第1部は、私が基調講演としてバリュエンスの過去・現在・未来の話をしています。

メンバーに直接、自分の言葉で思いを伝えられる貴重な機会なので、総会でのプレゼンテーションは、ある意味クライアントへのものより気合いが入ります。1年間ずっと準備しているわけではありませんが、日々経営者として、個人として感じることすべてがこの総会でのプレゼンのテーマに関わってくるので、バリュエンスとして、経営者として経験した1年のすべてがここに凝縮される内容になります。

最初に話すのは、このnoteと同じように社員総会プロジェクトメンバーへの感謝と、この機会に何を得るかの問いかけです。その後は例年通り、グループの事業実績を振り返ります。

増収・増益が続いている現在、メンバーのがんばりをねぎらう意味もありますし、どの事業がどんな動きをしているのか、どこが伸びているのか、事業が多岐にわたるからこそ全体に共有することの意味が大きいと思っています。

もちろん過去を振り返るだけでは十分ではありません。業績が良ければ良いほど、その成功体験を追ってしまい過去にしがみつくことになりますし、結果を出せたことの先にあるのはその先の改善です。

私はこの総会で、業績、実績、社会情勢なども含んだシミュレーションに基づいた見通しをかなり細かくメンバーにも共有するようにしています。

データ、数字は決算説明資料から持ってきますが、どんな切り口で伝えるか、データにどんな意味があるのかをメンバーに考えてもらえるように話し方を工夫しています。

戦略と意図を理解すると“違うやりがい”が生まれる

過去から現在地を見て、業績の見通しを立てた後は、企業としてのバリュエンスが能動的に立てる戦略の話です。

すでに動き出しているプロジェクトについても、多くのメンバーにとっては「また新しいことが始まった」「なぜこれをやるんだろう」と、ニュースとして触れる人くらいの感覚なのが現状です。

断片的に見える取り組みがどうつながっていて、何を目指しているのかを一つのテーマに沿って説明することで、それぞれの取り組みを自分ごとにしてほしい。事業のすべてを把握する必要はありませんが、「戦略」と言っているからにはすでに入念な準備のもと動き出していることなのだということは全メンバーに知ってもらいたい事柄です。

・ALLU心斎橋ANNEXに代表される新規出店計画

・Twisted Group Limitedとの独占販売契約による自動車事業の強化

・2023年7月にスタートした新サービス「ALLU Fashion Market」

このnoteでも紹介してきた取り組みをバリュエンスの戦略という一つのストーリーラインの中で紹介しています。

これまで自分の仕事とは無関係だった事業、点が線になって見えることで、これまでとは違った“やりがい”に出会うメンバーもいるはずです。

パーパスとミッションをつなぐコアバリュー

経営者としては、実績や戦略はとても重要なのですが、今回の「社員総会に主体的に取り組む」ことの重要性が裏テーマだとすれば表の大きなテーマが、「Purpose of Valuence」と銘打たれたプレゼンセクションで、「バリュエンスが存在する意義・価値をあらためて問う」ことでした。

2022年10月に「Circular Design for the Earth and Us」をパーパスとし、企業理念を一新したバリュエンスですが、パーパスとミッションである「大切なことにフォーカスして生きる人を増やす」のあいだを具体的につなぐロジックの必要性を感じていました。
今回新たにお客様に提供する、私たちの核となる価値や信念であるコアバリューに「Value Design for Us」を据えることにしました。

「Circular Design for the Earth and Us」を実現するために、本当の豊かさを問い、可能性を広げるアクションをすることが、「大切なことにフォーカスして生きる人を増やす」につながる。

このセクションについては、次回もう少し詳しくお伝えできればと思います。

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