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なぜ『キャプテン翼』のスポドリ登場を仕掛けるのか? 南葛SCを強くするサステイナブルなIPビジネス

翼くんが、S.G.G.Kこと若林くん、日向くん、岬くんが描かれたスポドリを街で見かけた人はいませんか? 10月17日から、ダイドードリンコさんとのIPビジネス提携として、『キャプテン翼』のキャラクターを使用したコラボ商品が発売されています。

え? それバリュエンスと関係してるの? 南葛がらみ? どんなビジネスモデル? などなど、疑問に思っている方も多いかもしれません。今日は、『キャプテン翼』×南葛SC×バリュエンス×提携企業が生み出す、スポーツビジネス、スポーツクラブ経営の“持続可能性を持った”新たな可能性のお話をしたいと思います。

成長を続ける南葛SC

このnoteでも何度も触れているように、2021シーズンより、バリュエンスホールディングスでは、『キャプテン翼』の作者である高橋陽一先生がオーナーを務めるサッカークラブ、南葛SCの株式を取得し、私、嵜本も株式会社南葛SCの取締役として経営に参画しています。

この試みが単なる出資者、スポンサーではなく、バリュエンスにとっても私にとっても、そして南葛に取ってもまったく新しい可能性を模索するチャレンジだということは折に触れて説明してきました。

今季の南葛は関東1部リーグでは7位、全国社会人サッカー選手権大会2回戦で敗退でシーズンを終えましたが、チームの成長は目覚ましく、クラブとして「やりたいサッカー」と「ピッチで展開されるサッカー」の一体化が進んでいるたしかな実感があります。

もちろん、最善の結果が叶わなかった悔しさはありますが、クラブの骨格、この先、世界に挑戦する土台をつくるためには、私はこのカテゴリーでの経験、積み重ねが非常に大切だと思っていますので、目先の結果に一喜一憂することなくブレずに”自分たちの勝利”を、クラブ一丸となって目指していくべきだと思っています。

南葛SCを強くするIPビジネスとは?

『キャプテン翼』というキラーコンテンツを有する南葛SCは、世界を見渡しても類を見ない、唯一無二の強力な武器を持ったサッカークラブです。ピッチ上でのがんばりと同時に、ビジネス、経営面でもこの強みがこれまでのどのJクラブ、世界的なビッグクラブにもない特徴を生み出します。

冒頭にご紹介したダイドードリンコさんとのコラボレーションは、国内2例目のIPビジネス提携となります。IPとは、Intellectual Propertyつまり知的財産のことで、コンテンツに対する知的財産権を活用したビジネスがIPビジネスと呼ばれ、ビジネスの手法としては古くからありながら、今も廃れるどころかその価値を高めています。

ミッキーマウスが世界的なアイコンとなり、アメリカの著作権法に影響を与える(といわれている)までに成長し、ディズニーが次々とキャラクタービジネスを成功させている例を見ても、IP領域のビジネスの強みは明らかです。

日本発のマンガ、アニメ文化もディズニー同様の可能性を秘めていることは周知の事実ですが、グッズ販売、テーマパークなどの例は数あれど、おそらく世界で一番有名なフィクション世界のサッカー選手である大空翼を主人公とする『キャプテン翼』が所属した南葛SCを実体化し、クラブ経営にIPビジネスを積極活用していく例は世界初の試みではないかと思います。

南葛SCの持つ最大の資産である『キャプテン翼』のIPは、そのまま自走式でのクラブ運営のための資金獲得に直結します。相手はもちろん世界市場。そのために、世界主要都市に拠点を持つバリュエンスグループがIPビジネスのタッチポイントとして機能するというのが、大まかな枠組みです。

商品が売れれば売れるほどクラブが強くなる?

ダイドードリンコさんとの提携を例にこの取り組みをもう少し深掘りしてみましょう。

大空翼、若林源三、日向小次郎、岬太郎の主要キャラクターにそれぞれ世界のライバルたちが描かれたスポーツドリンクが、10月からスーパーやドラッグストアで販売されています。

従来のビジネスのフォーマットでいえば、サッカーW杯に向けて、サッカーのアイコンであるキャプテン翼のキャラクターのイメージを使い、ダイドードリンコさんのスポーツドリンクのイメージアップ、知名度を向上させ、販売を促進する効果が期待されます。
もちろん、これが提携の本筋なのですが、この試みは単なるライセンス提供ではありません。

このスポーツドリンクで得た収益は、クラブの経営基盤をより一層安定させること、選手育成などJリーグを目指した強化費として活用されます。つまりドリンクの売り上げの一部が、南葛SCに直接還元されるのです。

以前のnoteでも、お金を出す側のスポンサー企業からの「支援」が打ち切られてしまえば、立ち所に経営危機に陥る可能性があるスポーツクラブの課題についてお話ししましたが、世界に誇るIPを保有する南葛SCは従来のスポーツクラブ経営のフォーマットであるチケット、グッズ、放映権、スポンサーに依存しないクラブ経営の可能性を追求できる希有なクラブでもあります。

スポーツクラブ経営のサステナブルモデルとは?

ダイドードリンコさんのスポーツドリンクのように、提携先の商品が売れれば売れるほど、南葛SCの育成強化費につながる。これはまさに私たちが目指す自走式、サステナブル経営の一つの形といって差し支えないでしょう。

Twitterでもつぶやき、周囲からも反響があったのですが、『キャプテン翼』の主人公である大空翼含め、すべてのキャラクターにはタレントさんのような文春砲によるイメージダウンもありません(笑)。クライアント候補には、株式会社TSUBASA、そして集英社による完璧なマネジメントにより、スキャンダルはこれまで一度もありませんので、安心してお問い合わせ下さいと胸を張って提案しています。

しかも、一般的なタレントさんの起用と違って、採用されればターゲットは即世界市場へ。今後は、海外企業とのコラボレーションもさらに増化し、『キャプテン翼』を使用したIPビジネスの世界展開を進めることで南葛SCが世界に羽ばたくサポートを担います。あらゆる意味で「世界」を見据えて動いている南葛SCの活躍に引き続きご注目ください。

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