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”唯一無二の価値を持つクラブ”南葛SCの株式取得についてのご報告

2021年7月14日、この日は私にとって、一つの夢がかなった日であり、新しい大きな夢が始まった日になりました。バリュエンスホールディングス株式会社は、株式会社南葛SCの株式33.5%を取得。同時に私、嵜本晋輔が同社の取締役に就任予定であることを発表しました。葛飾区からJリーグへ! そして世界へ歩みを続けるサッカークラブ、南葛SCの経営に参画させていただくことになりました。

今日は、この大きな大きなニュースについて私からお話をさせてください。

もっと深くサッカークラブと関わりたいという思い

「サッカー人生の中でも一番熱心に誘ってくれた」
いま思えば、南葛SCとの「運命」が私の中で決定的になったのは、ガンバ大阪時代の同僚、大黒将志くんとのランチがきっかけでした。

自分を育ててくれたサッカー界に恩返しすべく、これまで古巣であるガンバ大阪や早稲田大学ア式蹴球部などをサポートしてきました。それぞれに意味のあるパートナーシップを築けている手応えはあるのですが、スポンサーとしてお金を出すだけではなく、もっと深くクラブと関わり、いつかはクラブ経営にも関わりたいという思いが日増しに強くなっていました。

個人的に仲良くさせていただいているメルカリの小泉文明さん(現会長)が、鹿島アントラーズの社長に就任し、その経営に新たな可能性を見いだしていることも大きな刺激になり、J1~J2のクラブの資料を徹底的に読みあさる日々。どのクラブも魅力的なクラブなのは間違いないのですが、自分の中での“決定打”がない。そんな風に思っていたとき、なんとなく眺めていたFacebookのフィードに、興味深い記事が流れてきたのでした。

偶然目にした「現役選手の雇用相談」の投稿

「選手を雇ってくれませんか?」
東京都1部リーグ(当時。昨年11月に昇格を果たし、現在は関東2部リーグ)からJリーグ入りを目指し、百年構想クラブの承認を得たばかりの南葛SCの岩本義弘GMからの選手を雇用してくれる企業を募る相談投稿でした。

「ぜひ、うちで!」
バリュエンスグループとしてアスリートの雇用、デュアルキャリア採用を積極的に考えていた私は、即座に「ぜひお話しさせてください!50人採用したいです」とコメント、岩本GMからも「マジで!? うちのクラブだけじゃ足りないんだけど!!!」という返信をいただいていました(笑)。

南葛SCのことはもちろん存じ上げていましたし、『キャプテン翼』を軸としたクラブのストーリー、作者である高橋陽一先生がオーナーを務め、東京・葛飾区からJリーグを目指すというプロフィールには興味を覚えていました。ただ恥ずかしながら、岩本GMの投稿を目にするまではJ1、J2のクラブ以外は「深く関わるクラブ」としての選択肢にはなかったというのが正直なところです。

そんな考えが一気に古いものになったのが、現役サッカー選手が働くことを前向きにとらえ、アスリートのビジネスパーソンとしての可能性にも期待以上に確信を持って「可能性の塊」と公言する岩本GMのキャリア観に触れた瞬間でした。

ガンバ時代の同僚、大黒将志くんがくれた“インスピレーション”

そんな出会いがあった直後の2021年の年明けのある日、大黒将志くんと急きょランチに行くことになったのです。

そこで冒頭に書いたように、引退前年の2020年に南葛SCの練習に参加していた大黒くんから「南葛の素晴らしさ、GMである岩本さんの熱意と経営姿勢」について聞かされる偶然が重なりました。

気が付いときには考えるより先に行動。その日のうちに岩本GMにアポのお願いメッセージを送っていました。

大黒くんは私がガンバを退団する際に、「嵜本という選手がいるから見てやってほしい」と、知り合いのクラブ関係者に掛け合ってくれた選手。このときの感謝は忘れられませんが、またこうして大きなきっかけをくれたことに不思議な巡り合わせを感じています。

岩本GMにお会いする前に私の方から事前に伝えていたのは「南葛SCにご提案があります」の一言だけ。ここで何を話したかは、いずれご紹介できる日が来ることを願ってやみませんが、私の南葛SCへの素直な思い、ビジネスも含めた発展性の話、バリュエンスグループとの親和性、共有可能な価値観について夢中で話したことが記憶に残っています。

マンガの中から抜け出した「リアル南葛」として、すでに話題になっていた南葛SCには、その時点ですでに数多くのオファーがあったそうです。しかし、岩本GMには「ここまで南葛の可能性を自分ごととして感じてくれたのは嵜本さんが初めてだ」という過分なお言葉をいただき、その日は「前向きに検討させてください」というお返事と力強い握手で別れました。

結果的に、2021年3月に協賛契約を締結、新シーズンからユニホームにロゴを掲出するスポンサーとなることができました。

南葛SCと一緒に戦えることに心が震えた

南葛SCとの関わりでスタジアムに足を運んで、私はさらに南葛の持つポテンシャルを確信することになりました。

カテゴリはJ1から数えて6番目の“J6”相当、コロナ禍での開催ということもあり観客は私が最後にプレーしたJFLよりもまだ少なく、周囲の環境で感じる高揚感はJ1とは比べものになりません。

それなのに、これまで見たどんな試合よりもワクワクし、感動を覚えたのです。

自分の記憶をたどっていくと、このときの感覚は自分が選手としてプレーしていたときの感覚に似ていることに気がつきました。一生懸命努力して、一瞬のチャンスにすべてを懸けて全力を出し切ってクラブの勝利に貢献する。

「このチームと一緒に戦って、自分も関わっていきながら上がっていきたい」と心が震えました。

単に「お金を出す」「協賛する」だけではもったいない!

スポーツ事業、アスリートのサポート事業を「もっと“自分ごと化”しなければいけない」という課題感を持っていた私にとって、南葛SCとの出会いは必然だったのかもしれません。

あらゆるステークホルダーへ人生を変える価値を提供し、一人ひとりが「らしく、生きる。」世界の実現を目指すバリュエンスホールディングスと、世界でもっとも有名な日本人サッカー選手、“大空翼”を擁し、日本のみならず世界中の子どもたちに「夢」と「希望」そして「誇り」を与える南葛SC

社会で成し遂げていくべきミッションの親和性から、南葛に関わることが私にとって単にサッカークラブにお金を出す、経営に参画してビジネス面でも協業するという以上の意味を持つと強く思い、協賛契約からさらに進んで、今回の株式取得、出資の運びとなりました。

いま世界では、Non-Fungible(代替不可能)な人やモノの価値が上がり続けています。

日本サッカー界が世界に誇る、なにものにも代えがたい存在といえば、『キャプテン翼』であり、南葛SCであることは、みなさんにも同意していただけるでしょう。

詳細は今後明らかにしていきますが、IP(知的財産)ビジネス展開の検討など、両社の資源を生かし、ビジネス成長のほか、バリュエンスが設定している18のESG(環境・社会・ガバナンス)のマテリアリティ(重要課題)の解決、特に「未来の担い手の育成」「カルチャー&エデュケーション」と強く連動しいて、このパートナーシップが両者のサステナブルな未来にも大きく寄与するのは間違いありません。

世界に通じる“唯一無二の価値”をさらに輝かせるために

私は常々、「価値の本質をつかむものだけが、世の中の需要を創り出す」と考え、行動の指針にしています。

南葛SCの価値の本質は多面的で奥深く、これからもどんどん発展を続けていくでしょう。そこに今までなかった需要が生まれ、その需要が南葛の価値をさらに高めていく……。

私が挑むのは、すでにある南葛SCの価値を再発見し、さらに磨きをかけ輝かせること。

経営に深く関わりながら、南葛SCが葛飾からJリーグへ、そしてJを代表するクラブ、さらには世界的なクラブになることを本気で目指していきたいと思っています。

もちろん私も、『キャプテン翼』に夢中になり、サッカーに熱中した一人。“南葛”と関われる未来がきたなんて、「Jリーガーになったよ」という報告以上に、小学生の私に教えてあげたい事実です。ちなみに、好きなキャラクターはやっぱり翼くん。主役にこだわりがあるのかもしれませんね(笑)。

ちょっと熱が入ってしまい長くなってしまいましたが、最後に今日に至るまでさまざまなやり取りをさせていただいた高橋先生、岩本GM、田山GM補佐のご尽力に感謝します。

そして、南葛SCを愛するサポーターのみなさん、これからさらなる深いお付き合いをよろしくお願いします!

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