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スポーツ記者の「観察力」から学ぶ、人間関係向上のヒント

本日は「スポーツジャーナリストの「観察力」から学ぶ、身近な人との人間関係をちょっとアップグレードするヒント」についてです。

仕事だけでなく、日常の周囲の人とのちょっとした人間関係構築に役立つテップスをお届けできるのではと思いますので、宜しくお願い致します。

このnoteはVoicyの過去の放送を文字に起こしたものです。

一流のスポーツジャーナリストだって気づけないこととは?

今回注目したのは、スポーツ雑誌Number等でイチロー選手の記事を書いていらっしゃる小西慶三さんのエピソードです。

小西さんは長年イチロー選手に密着取材をされており、オリックス時代から担当されていて、メジャー移籍後にはご自身もシアトルに移住されていたようです。51冊を超える取材ノートを基に、2009年にはイチローの流儀という本を出版されています。
そんな小西さんが現在雑誌Numberで連載中のコラム「イチロー実録」を連載されていますが、1008号にて、2004年シーズンのイチロー選手とのとあるやりとりを取り上げられています。
私にとっては結構驚きの内容でした。

時は2004年のシーズン、この年のイチロー選手は262安打で記録を打ち立てた年でした。
開幕当初は絶好調で打率3割5分超えだったが、5月以降調子が急変し、6月半ばに3割を切った(それでもすごい)急なスランプの時、担当記者ある小西氏はイチロー選手から言われた言葉にショックを受ける
「担当記者をそれだけ長くやってきて、そんなこと聞きますかね」
この時期、既にイチロー選手は不調の原因を見定め(打席での始動の遅れ)修正に取り掛かっていた。
小西氏はイチロー選手が普段自身の状態について語らないことを知っていて、打席での変化に気づかず、安易に「不調の原因と対策」について質問した。
その質問に対するイチロー選手の返答を「強烈なカウンター」と表現している

そして、そんな長年取材をしてきてベテラン記者として、イチロー選手の変化に気づけなかったことがショックだったことでしょう。
小西さんの立場になって想像してみましょう・・・へこみますよね。

ここまでイチロー選手に言わせるのは信頼関係があってだと思います。
わざわざ聞かなくてもわかってよ、気づいてよ、言われいてる。

特に普段から身近に接してきた人、その人の変化に気づけるかどうか、この「観察力」の重要性を改めて感じるエピソードでした。
私自身も身近な人の些細な変化に気づけずに後で後悔することになったこと・・・そういえばあるな~と思いました。
次のチャプターに続きます

インプットの質を決めるポイントはなに?

当チャンネルでは度々「言語化」の重要性についてお伝えしてきました。
例えば第23回パーソナリティ・ミネさんが紹介された青学駅伝チーム原監督の「1分で話せ」の回
言語化を意識して伝える努力をすることはアウトプットの力を鍛えましょうというティップス。

・アウトプットが重要とうことはインプットも重要という話につながります。
・よくアウトプットを意識して物事に触れたり体験したりするとインプットの質が上がると言われます。
・そしてこの両者は相乗効果を発揮しますので、アウトプットと同様質の高いインプットを意識すると更にその効果は上がります。

そのインプットの質を高めるポイントが「観察力」なのではないでしょうか。
この観察力について、思い出した方がいます。
元リクルートグループで役員を務められた後、現Jリーグチェアマンの村井満(むらいみつる)氏の言葉
村井氏はとある講演会で「観察力」の重要性についてお話されています。そこのとを思い出したのですが、調べてみますと、2015年の10月、Voicyでもビジネスチャンネルを運営Globisさんの講演会だったようです。
以前2004年Jリーグ入りした選手(103人)の10年後の状況を調査したところ、2/3が既に引退していた。
引退した選手と続けられる選手の差は何があるのかと思い更に調査を実施
その時点で、選手を続行していた現役選手について徹底的にヒアリングして分かった共通点、身体力やメンタルは引退組と大差は無く、違っていたのは「観察力」。

天候、相手チームの状況、選手交代によるスタジアムの雰囲気の変化、周囲を見て観察する力が優れていた
その観察眼を以て、考えて判断し、仲間に伝え、チームを統率し、やり抜き、最後に振り返るという力
村井氏はそれらの力を「人間力」と表現し、日本の学校でも「観察する力」の人生における大事さを教えるべきとしている

なるほどここでもやはりインプットとアウトプットが車の両輪のようにバランスよく作用することで前に進む推進力となる。
アウトプット例えば言語化能力が重要であるのと同じく、インプットなかでも観察力が大事ということですね。
では観察力を磨く方法具体的に何かあるのでしょうか?

次のチャプターで考察してみました。

観察力を鍛えるちょっとした行動

インプットの質を高める「観察力」どうやって磨いていくんでしょうかね。

他の才能と同じで、ナチュラルに観察力が高い人っていらっしゃいますよね。私の周りではどちらかというと女性のほうが、周囲のちょっとしたことに気づける人が多い気がします。もちろん男女差というより個人差だとは思いますが。私を含む男性のほうが鈍いってイメージありませんか?
例えばもし奥様や彼女が髪形をさりげなく変えた時、それに気づかないと・・・ちょっとした事件ですよね「ねえさん事件です」。


部下や友人等身近な仲間の些細な変化に気づいてあげられなかったことで後々大問題に発展することも。私自身も経験があります。

実際私自身鈍いところがあって反省することも多いです。恥ずかしい話なのですが、私過去には部下に対して「言いたいことは直接伝えてくれ・君の口から出てくる言葉だけを信じる」なんてことを言ってたな。その部下の人に対して、周囲から聞こえてくる噂や態度等よりも、本人が言ってくることを尊重していたつもりだったのですが、一方で身近な人についてしっかりと多面的にみてあげられる…ということが出来ていなかったしある意味放棄していたかもしれないです。反省です。

そんなちょっと鈍い方と自覚している私みたいな人が「観察力」を鍛えるのはどうしたらいいのでしょうか。

まずは観察する力ということを意識するということでしょうか。
・今の世の中、情報の発信者が親切すぎるかもしれません。
・様々なメディアが分かり易く伝えることを重視している。
・もしかしたら、意識が高く学びが好きな人ほど食べやすく料理された教材を選びがちではないでしょうか。
・セミナーに積極的に参加したり、ノウハウを伝える系の書籍を沢山読んでいる。
・インプットには量も質も大事ですが、本当に重要なのは丁寧に教えてもらうこと以上に自分で気づくことでは?
・現実世界では大事なことは誰も丁寧に言語化して教えてくれません。その場の状況から「気づかないといけなかったり、言葉になっていない相手の本心を読み取る必要があります。
観察力を鍛えるにはまずは、観察する視点を持つ、そのことを意識するということからはじめるべきかもしれません。

観察力の達人と言えば、例えばこんな人はどうでしょう。シャーロックホームズ氏。ご存じでしょうか、推理小説のクラシック、何度も映画をはじめ映像化もされていたりして知らない人はいないのではないでしょうか。この名探偵と言われるシャーロックホームズは正に観察力の達人。他の人とは視点が違うんですよね。細かいところまでよく見て記憶して考えている人でした。

マリアコニコバ氏の著書「シャーロックホームズの思考術」という書籍の中に興味深い考え方が載っていました。それはシャーロックホームズの世の中に対峙する姿勢は「マインドフルネス」そのものというのです。マインドフルネスという言葉の意味については、Voicy公式チャンネル「1日5分でマインドフルネス!」をお聞きくださっているアナタはご存じですよね。万が一まだお聞きになられていない方はこのチャプターのリンクをクリックしてくださいね。


瞑想の手法のひとつというイメージも大きいとは思いますが、意味としては正に「気づき」などと訳されますが、反対語がブラインドネス、マインドレスネス=マインドレスな状態、注意がしっかりそこに向けられないない状態。我々は自然のうちに日常の行動や目にする物事のひとつひとつに注意を向けられない状態なのではないでしょうか。特に家事や仕事においてマルチタスクな状態、やるべきことが沢山あり、ともすれべ複数のタスクを同時にこななさないといけない。そんな状況ではひとつひとつのタスクはやっつけモードになり、しっかりと集中できているマインドフルな状態になっていないのが事実では無いでしょうか。

これをやめてみましょうというお話です。全てのタスクではなくても、身近な人と少しの時間対峙する時間についてはもう少し集中しても良いのでは無いでしょうか。目の前のメールを返しながら部下の話を聞く、何か別のことをしながら家族と話す。ついついやていませんか?

今仕事においてはリモートワークが中心という人も多いと思いますが、画面の向こうの相手からはみられないだろうと思って、ついつい手元のスマホで別の誰かにメッセージを送るのに忙しくされてませんか?私自身の反省を込めてお話していますが、よくZOOMの画面では相手のことはわかりにく、リモートワークは生産性を下げるという意見を聞きます。私もそう思うところはあります。ですが、そもそも自分自身の姿勢も良くなかったのではと思いまして、観察力を意識して画面の向こうの部下としっかり対峙してみることをしてみると…意外とその部下の人が発する言葉以上のものを気づいてあげられるもんだということを知りました。

本日のティップスとしては、身近な人との対話にもっと注意を向けてみましょう。他のことをやる手を止めて、その人と対峙してみましょう。今日は観察力の話ですので、観察しようしようと思って今日から早速その人をガン見しましょうということではないですね。間違いなく惹かれる。


如何でしたでしょうか?本日はスポーツライターさんのエピソードから学ぶ「観察力」を意識することの重要性についてお話させて頂きました。本当に今日から少し意識すれば、身近な人との人間関係が変わるかもしれないポイントだと思います。是非試してみて、今週一週間を素敵な時間にしてみてください。

このnoteはVoicyの過去の放送を文字に起こしたものです。
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