巨人と広島で5連覇! 丸選手から同業界転職を考える
先月の10月30日、巨人がセ・リーグ2連覇を達成しました。
その原動力の一つとして、丸佳浩選手の活躍も要因の一つに考えられるのではないでしょうか?
丸選手ですが、移籍前の広島カープで2016年から3連覇を達成しており、巨人に移籍して2連覇、丸選手個人では5年連続リーグ制覇に貢献しています。
まさに優勝請負人といえますね。
今日は、丸選手の考え方や野球への向き合い方が、周りにどういった好循環を生んでいるのかについて取り上げます。
また、同業種、同業界で転職するときに必要な能力についても考えたいと思います。
このnoteはVoicyの過去の放送を文字に起こしたものです。
巨人 丸選手の経歴。"丸ノート"や"平均の法則"とは?
まずは、簡単に丸選手の経歴についてです。
・千葉県出身で高校3年生のときは投手として活躍
・広島カープに2007年ドラフト3位で入団、そこから外野手に転向します。
・レギュラーとして定着したのは2013年シーズンからで、
・2017年、2018年のシーズンではリーグMVPを獲得
・2016年シーズンから広島カープでセ・リーグ3連覇、2019年に巨人に移籍して2連覇、丸選手個人で5連覇を達成しました。
また、三振も多いのですが、選球眼も良くて、四球(ファーボール)での出塁も多いです。2018年シーズンは、史上二人目の四球数130を記録、その年の出塁率は0.468を記録しました。
2019年の統計データですが、出塁率の平均が0.325です。
丸選手はこれを大幅に超えているので、驚異的な数値です。
チームに1人いてくれたら、とても計算できる選手といえますね。
また、丸選手の実績でもう一つ凄いのは
・シーズンの全試合に出場にこだわっていること、
・そして、今シーズンは実は右足の親指を骨折していて、完治していないまま出場を続けていたようでした。
スポーツ報知の記事の抜粋ですが丸選手はこのように言っております。
「自分でやれると言った以上は言い訳はしたくない。実際は迷惑かけてしまったんですけど、なんとか少しでも取り返せたらいいなと思いながらやっていました」と話した。
この話は、試合後の優勝記者会見まで、明かされなかったので、黙々と結果を残していきたいという、丸選手の秘めた思いや仕事人である気質が読み取れます。
さて、ここまでは、丸選手の残してきた実績や特徴について触れてきましたが、ここからは、丸選手のどういったことが5連覇に貢献していて、優勝請負人と呼ばれるのかについて考えていきます
大きく3つの要因が有るのかなと思いました。
1.2015年から付けている通称 丸ノート
2.野球への向き合い方や彼が大事にしている「平均の法則」
3.環境が異なっても変わらない、マイペース
まず、1点目の2015年から付けている通称丸ノートについてです。
こちらはNumber webの「巨人・丸佳浩(まるよしひろ)は“偉大なるメモ魔”。マル秘の丸ノート、実践と効能」からの記事の抜粋です。
試合中の丸の行動を見ていると、打席が終わってベンチに戻ってきたら、すぐさまノートとペンを取り出して、必ず何かをメモしている姿がある。
「その打席で気づいたことを書き留めています。もちろん配球も記録しているんですけど、むしろ大事にしているのは打席での感覚ですね。それをメモで残して、対戦するときに読み返しています」
ルーズリーフのノートは、9分割の配球表とメモ欄で構成されている。
もちろんその投手が持っている球種や状況によってどんなボールを投げてくるかについては、打席ごとにスコアラーから詳細なデータが上がってくる。
何球目にどんな球がどのコースにきたかを書く配球表はそれを追確認するものだ。ただ丸が最も大事にしているのは、自分の感覚で感じとった相手の特長やクセをこと細かく書き残しているメモ欄なのだという。
そこには、投球時のクセ、打席からの見え方や間合いなどの自分なりの感じ方、タイミングを取るときの感覚や球筋の見え方などが、自分の言葉で記録されている。
以上です。
丸選手ですが、監督・コーチやスコアラーの助言やデータはもちろん大事にしていますが、なによりも自分の感覚、言葉を大事にしています。
そして、この丸ノートは、他のチームメートにも、「自分の感覚を大事にする姿勢」と「打席の向き合い方や振り返り方」という点で参考になっており、チームに好循環を生んでいるのだと思います。
2点目は野球への向き合い方や彼が大事にしている「平均の法則」
こちらもNumber webの抜粋です。
若かりし頃、広島の先輩・前田智徳氏に説かれた「平均の法則」という考え方。長いシーズン、良いときも悪いときもある。良くも悪くも、終わってみれば選手が持っている平均的な成績に終わっている――
であるので、今シーズンの序盤は不振に苦しんだようですが、慌てずに自分のやれることに徹っしました。
この平均の法則という考えは、目の前のことに一喜一憂しない、ぶれない自分を持ち続けるうえで、とても参考になる考え方かと思います。
これは金曜日のおぎさんのの「石井一久監督の回にもあった、自分のコントロールできるところに専念するという姿勢」にも通じます。
また、丸選手のこの姿勢は、若手選手がシーズンを戦い抜く上でとても参考になるかなと思います。
さて、これまでの2点は、チームメートにどういった形で好循環を読んでいるかについてでした。
最後の3点目の「環境が変わってもマイペース」については、丸選手個人の心構えについてですので、一旦チャプターを切りかえます。
丸選手は何故移籍したのか?また、何故マイペースでいられるのか?
このチャプターでは、環境が変わってもマイペースでいるにはということを考えていきたいと思います。
まず、その前提となるFA移籍について考えていきます。ここからは、元ロッテのキャッチャー里崎氏の、Youtubeチャンネル、里崎チャンネルでFA移籍はどんなパターンがあるのかについて解説している回が興味深かったので、とりあげさせてください。
里崎さんは、FAで移籍をするパターンはざっくり5つあると言っていました。
・1点目は夢を追う移籍
これは、幼い頃からの憧れ や 地元に凱旋したいというパターンです。
・2点目は環境を変えて、どうしても優勝をしたいパターン
チームが長い間、低迷している、どうしても移籍して優勝を味わいたいという移籍のパターンですね。
・3点目はちょっと表現が過激ですが、追い出され型
チームが若返りを図っていて、徐々に自分は構想外になってくるということを予測しての移籍です。他球団であれば、まだまだ活躍できるということを見ての移籍です。
・4点目は、これも表現が過激ですが、お金大好き型
今よりも、好条件での年俸や契約期間がオファーされるなどのケースです。
・5点目は、このチーム嫌だ型
このチームには、長く居続けたくない。環境を変えたいというケースです。
これは、ちょっと3ともかぶりますが、チーム編成などから、個人が判断して移籍を願い出るというケースかなと思います。
ちなみに里崎さんが現役時代は、移籍をせずにロッテで現役を全うします。
「年俸アップのオファーはあったが、そもそもお金でチームを選んでない。
入団当時のチームは弱小だったけど、優勝に導けたこと、それに対しての満足はあるし、自分は面白いかという価値基準でロッテに居続けることを選んだ」
と理由を語っていました。
「FA移籍を悪いと語られることもあるが、より良い条件を求めて移籍するのは、社会で生きるために重要であし、選手の権利であり、当たり前のことである。」
とも語っていました。
さて、丸選手はどのパターンに該当するかというと、
・1つめの夢を追う=実家の千葉に近く、子供の頃ファンであった巨人
・4つめの、カープよりも年俸面で好条件でオファーされた
から、悩んだ末に、3連覇を達成しているカープではなく、移籍したんだろうなと思います。
また、巨人といえば、資金力やブランド力から、他球団からも一流選手を獲得して補強に積極的というイメージをお持ちのリスナーさんもいらっしゃるのではないでしょうか?
であるので、FAで入団した選手は、一定期間活躍できない場合にすぐに戦力外扱いや二軍やベンチで飼い殺しされてしまうケースも多々あります。期待されたとはいえ、これまでと環境も異なる、周りからの期待やプレッシャーで本来の力を出し切るのは難しいといえます。
そんな環境下でも、丸選手はマイペースを貫きました。
それを、証明するエピソードがJ-CASTの記事にあったので抜粋します。
巨人の関係者は丸の凄さについて、その性格を指摘する。
「マイペースなんです。ずっとチームにいたのかと思うぐらいなじんでいる。ロッカールームでゲームをしたり、ご飯も試合前に並外れた量を食べたり、広島時代からの過ごし方を崩さない。試合で打っても浮かれないし、打てなくても引きずらない。もちろんスランプの時期は悩んでいるんでしょうけど表に出さないですね。」
何故、マイペースでいられるかというと、鍵は前のチャプターでふれた、
・手法=すなわち丸ノート
・野球に対してのスタンス=平均の法則
を大事にしているからだと思います。
そして、この2つは、感覚や感情に左右されるものではななく
・極めて再現性が高くて、環境が変わってもそのまま転用できる、であるので活躍できる、
・そしてそれがチームメートの参考にもなり、好循環を呼んだんだろうな
と思いました。
もちろん優勝の要因は、原監督の采配や岡本選手、坂本選手、菅野選手の活躍などもありますが、丸選手の活躍も大きな要因と言えるのではないでしょうか?
今回、色々調べてみると、巨人の選手たちが、丸選手に良い意味で影響をうけているという記事がいっぱい見つかりましたので、わたしたちビジネスパーソンでも参考になるような学びが有るのではと思います。
次のチャプターでは仕事や日常生活に活かせるTipsについて考えていきます。
Tips1:ターニングポイントでは決断の根拠を考えみよう
今回のTipsは大きく2つあります。
まず1点目は、ターニングポイントでは決断の根拠を考えみようです。
前のチャプターで取り上げましたが、FA移籍には5つのパターンがあって、前向きなものもありますが、「前向きではない、嫌だからとか追い出され型」というパターンもありました。
もちろん、追い出され型とかが一概に悪いというわけではなく、自分の実力を発揮できる環境を求めるために、前向きに移籍を捉えるというパターンもあります。
ですので、例えば、環境を変える際に「逃げになっていないか、後ろ向きになった居ないか」と一旦立ち止まり、最終的には自分の決断に責任を持つという考えが大事だと思います。
Tips2:自分のスキルの再現性を意識して高めてみよう
丸選手が巨人で活躍できたのは、マイペースでいられたからですが、マイペースでいられたのは、自分の手法や野球に対するスタンスが、環境が変わってもそのまま転用できたからです。
ただ、一つ、このTipsには、注意があります。
プロ野球の世界であれば、打率とかホームランとか共通となる評価指標はありますが、ビジネスの世界ではこの共通の指標を出すのは難しいと思うので、一旦抽象度を上げて考えて考えてみるのはいかがでしょうか?
以上2点が今回のTipsでした。
さて、今回、Tipsをまとめてみての補足があります。
私が身をおいている「IT、Web、デジタルの業界」は、他の業界に比べて転職数は多い業界とよく言われます。私もこの業界に入ってから今の会社で4社目です。
ちょっと、今回色々まとめてみるなかかで、自分の過去の転職活動について振り返ってみました。
この業界1社目で、4年ぐらい経験を積んだときの話に遡ります。
ある程度経験を積むと、色々なことが見えてきます。
それは良いこともあるが、悪いこともあって、会社の体制や仕事の進め方が自分の考え方と合わないなと思うようになって、転職活動を開始したことがありました。
ただ、途中で活動自体をストップしました。
結構、どうてもいいやって思うようになったときに、
・今まで、あえて口に出さなかったこともぶっちゃけるようになったり
・意見を言うようになったら、
周りから自分を見る目が変わって、なんか評価がグンと上がったんですよね。
で、まだまだ、自分がこの会社で貢献できることもあるなと思って踏みとどまりました。
今振り返ると、あの時、一旦踏みとどまったから、仕事に対して前向きになれました。また、IT業界一社目で身につけた、知識、経験、物事の考え方は、今でも結構役に立っています。
ちょっと私の経験の話になりましたが、
一度、転職を考えている方も、決断しようとしていることの根拠や再現性について色々と考えてみてはいかがでしょうか?
このnoteはVoicyの過去の放送を文字に起こしたものです。
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