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立場によって変わる。大谷翔平が使うOPSは時代遅れ?

本日は、ずばり「データ」がテーマです。野球を題材に話をしていきますが、きっと皆さんの日常にも「あるある」と感じれると思います。細かなデータの内容よりも、イメージしながら聞いていただけますと幸いです。

このnoteはVoicyの過去の放送を文字に起こしたものです。

打者を評価する指標OPSとは?

今回取り上げるのは、野球のOPSという指標です。
これは何かというと、打者の能力を評価する指標です。打者を評価する指標と言えば、「打率」をイメージする人も多いかもしれませんが、このOPSは、簡易的に計算できる指標ながら打率よりも得点との相関が高く、アメリカメジャーリーグでは代表的な指標の一つとされています。

今年4月に発売されたナンバーの記事でも、打者のナンバーワンを図る指標という問いに対し、「OPSかな〜」とこたえていました。
打率よりも得点の相関が高いため、これまでわからなかった「本当に貢献している人」を炙り出せるようになりました。

ここでのポイントは、打者を「評価する指標」であること、
そして「簡易的な計算が可能」ということをおさえていただけたらと思います。

次のチャプターでは、このOPSに対する「反対派」について考えて行きます。

別の指標の方が相関が高いという批判

以前よりも、より打者の能力を測れるようになった。しかも簡易的。
これだけみるとすごくハッピーですが、反対派もいます。

まずは、不完全であるという批判。このデータだけでは測りきれないという批判。もう一つは、別の指標の方が正しいという批判です。

こちらについて少し掘り下げます。
野球のバッターに例えると、近年wobaという指標が登場しました。
いわゆる統計的な計算によって算出されており、少し難解な計算方法となります。

この指標は得点との相関係数がOPSよりも高く、この指標の方がより打者を評価する上で有用という主張になります。

おさらいをすると、OPS・wobaともに「打者を評価する指標」であること。
どちらも、従来使われていた打率よりも得点との関係が強く、特にwobaは高い。多く使われているのはOPS。ということです。

精度が高いのはwoba定着しているのはOPS。
そのとき、例えば大谷選手に対して「時代遅れ」と簡単に批判して良いのでしょうか?

ここからが、今日一緒に考えたいポイントとなります。

次のチャプターでは、データを使う「立場」そして、そのデータの「確からしさ」について深掘りして行きたいと思います。

立場によって何が大切かは異なる

どのデータを使うべきか、という議論で考えなければならないのは、使う人の「立場」です。

ここまで紹介してきた2つの指標ですが、OPSのほうが簡易的とのことでした。細かな意味は割愛させていただきますが、この指標のポイントは「行動目標にしやすい」ということです。

大谷選手の場合、立場が「プレイヤー」です。
どの選手は「何がすごく」「どうすれば近づくか」という行動目標につながりやすいという点では、OPSのほうが正しいと言えるでしょう。

一方で、年俸査定を行うような立場の方は、貢献度の細かな差分までしっかりと把握する必要があり、そのような人には、より相関係数が高いwobaが最適でしょう。

もしかしたら、ビールのつまみに中継をみる程度であればなんとなーくがわかれば良いので、打率程度でも良いかもしれません。

つまり、「立場」によって必要な「確からしさ」、つまりは何が大切かが異なるという点です。
こちらが今日のTipsになります。

繰り返しますね。「立場」によって何が「大切か」は異なります。

スポーツだけではありません。仕事をはじめ様々な場面で遭遇するでしょう。

一つのデータを使った仕事であっても、大事な部分や認識って結構違います。例えば売り上げ、例えばPV。立場によっては良い悪いすらひっくり返ることもありますよね。

もっと言えば、データに限らないかもしれません。
上司の意見が合わないとか、対人関係でストレスがかかる人も多いでしょう。そんな時も、すぐに否定せず、一旦その立場になって考えてみてはいかがでしょうか。

僕もね、どちらかというと早めにジャッジしてしまって悶々としてしまう癖があるんですよね。
ただ、営業の方とデータを扱う仕事の僕では、同じ数字に対する認識も違うので、僕が大切にしたい「確からしさ」とその人の立場で必要な「確からしさ」をちゃんとすり合わせて仕事をしてみようかなと思います。

ぜひね、皆さんも何かご参考になれば幸いです。

相手の立場に立つって

本日はいかがでしたでしょうか?

ちょっと野球を使った例えになってしまいましたが、仕事でもすごく重要だな〜と思います。
「相手の立場にたって」とよく言ったりしますが、立場によって「なにが」変化するのか言語化できてないと、なかなか仕事に落とし込むことは難しいよなと思います。
「相手の立場にたって何が大切か考える」というところまで1セットなんだなと改めて実感しました。

連休明けで休みモードが抜けない方もいるかもしれません。そんな方は、ぜひスポ深他の放送も聞いてみてください。きっと有意義な週末につながると思います。

このnoteはVoicyの過去の放送を文字に起こしたものです。
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