地方から東京に転院・・       ALSの病院探しの難しさ


ALSの母が地方のある急性期病院から
東京のとある地域包括支援病棟に
転院となった。

もともとは故郷の実家で父と暮らしていた母、
ALSの症状が出てからは 父がメインとなり、
週の半分は私が東京から 
片道3時間の道のりを帰省し 介護してきた。

そうして、3年の月日が流れた。

この度、4月に誤嚥性の肺炎で緊急入院、
治療と胃瘻造設手術が行われ、
早ければ5月 第3週には退院とのことで
入院時より退院支援が開始された。。

丁度そのころ、
実家の父(82歳)や隣に住む弟夫婦の動きから
実家では母の介護は難しいと考えた私は
夫の「東京で引き取ったら・・」の一言に
一念発起
隣の部屋が
母が入院した4月1日に偶然空いたこともあり、
これは神はからいとばかり
隣の賃貸部屋を早速予約、
仮契約までしましたが
なかなか引き渡しが行われず
今日(6月9日)に至っています。

ということで、
在宅で引き取る前に施設か病院で数カ月
過ごしてもらう事になり、
引き取り先を探す事になりますが、

ここで大きなテーマが
「気管切開と痰の吸引」でした。

胃瘻手術の詳細は
別の機会にまた取り上げますが・・・

地方では
胃ろうと気管切開は
セットになっている病院も多いかと思います。
今回は 
自発呼吸100%出来ている母は
気管切開を受け入れず 

胃瘻のみ増設

正直、痰の吸引も1日に1回、あるかないか・・

しかし、退院支援の看護師は、
「もしも」の時の
気管切開と痰の吸引を念頭に 
支援を続け、

「在宅は完全に無理」
(地方では夜間の
訪問介護・看護が非常に乏しい)
 と言われ

 いざという時に「痰の吸引や
気管切開が出来る病院や施設」
の2点を重視し
 次の居場所を探していました。

(家族としては、面会や宿泊等の自由を重視)

しかし、地方の病院は 
夜間の緊急時の対応が難しい、
ALSの対応が難しい等で
7,8つの病院や施設に断られ続け、

結局、東京のピア
(同じ病や家族の仲間)の繋がりの
Aさんを通じて
東京のALS活動にも 
理解のある ある医師を頼りに
5月下旬に動き
たった3日で 転院が決まったのでした。

この一連の繋がりの中で思ったのは
やはり、経験者の力は大きいとの想いです。

社会資源や人材はあっても、
どこか他人事。
時間がかかる。
病人や家族の心身を観ていれば、
全てが迅速に行う事が必須です。 
(これも当事者になって知る事でしょうか?)

東京での転院が決まる際には、
相談した翌日には
Aさんが
転院先の病院の医師の面接を
セッティングしてくださり、
仕事が終わった後 
夜の8時に
医師もAさんも面談を行ってくださいました。

「仕事」として行っていたら、
こんなこと できないでしょう。

仕事を行う病院関係者は土日は勿論ですが、
5時になれば電話は繋がりません。
ケアマネも 日曜日や
平日もある時間から連絡が取れなくなります。

しかし、病気、難病を持つ家族は
 周囲の理解も乏しく
不安の中で 情報収集、
解決の糸口を求め続けています。

タイミングを逃せば、
本人や家族の心身の病や命にも関係する
と感じるからです。

ALS介護経験のあるAさんには
親身に対応いただき
心身共に救われました。

今回の一連の支援を受け
印象に残ったAさんの言葉があります、

それは
「なんでも早い方がいいんですよ。
タイミングを逃すと
出来なくなることも多いから」でした。

有難い言葉と支援を受け 
先は分からなく不安ですが
とりあえず、東京に落ち着いた母でした。

そうして
私は全身に疲労感を抱き仕事をつづけながら
毎日、母の病院までの 
片道1時間半を通い始めました。

今日もまだ指の動く母から
早く来て! とメールが
届き始め、いま電車に揺られなが
同じような境遇の方に届けば良いなと
投稿を行なっています!



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