仕事はモチベーションに頼ったらいけない
喋りでも文章でもそうですが、“言葉を伝える”のは難しいですよねぇ。何が難しいって、意図してない解釈をされてしまうことがあるからで。
「そんなこと思ってないのに‥」と思っていても「あなたはこう考えているはずだ！」と言われてしまったり、「前にこうやって言ったじゃないか」と言ってないことを言ったとされてしまった（過去に発言したことを間違った解釈をされた）り。
「どうしたら誤解なく伝えられるんだろう‥。」
何度悩んだことか。今回は、喋りのお仕事とプライベートのコミュニケーションで感じた「やってはいけない決め方（と、その対処法）」について書いていきます！
・声のお仕事体験談記事のまとめ「僕には喋りの仕事しかない」
【1.直感に頼らない】
思いつきやきまぐれで考えたことをやらない。これは大大大前提です。
その場しのぎ的にやって成功することもあるかもしれませんが、それでは“自分の芸”になっていきません。成功したのはたまたまです。
「なんだ！準備していかなくてもその場その場でやればできんじゃん！」
こうやって勘違いしてしまうと痛い目にあいます。
これがいいんだと思い込んでしまい、失敗してしまったときは「まだ初心者だから〜」や「面白いこと言えないんで〜」などと、失敗したことを自虐にして“仕方がなかった”としてしまいがちになるんです。
その方がダメだったのを認めなくて済みますし、傷つくのを防げますからね。
自虐はかなり高度なコミュニケーションなんですよ。理由は“相手に気を遣わせるだけ”になってしまうからです。これは自分のことは守れますよ。でも、それだけ。じゃあどうしたら良い方向へ進むのか？もう、基本の基本。
「しっかりと準備していく」
に限ります。フリートークで答えられなかったら？現場でミスするかもしれない？相手に下手くそだと思われるかもしれない？
そんな心配よりも“何も準備してこない”ことの方が問題です。いいんです。現場はプロだらけですから、流れは相手にお任せして。自分には（良い意味で）そこまで期待されていません。
現場に行けば何とかなる！とか思ってませんか？なりません。準備は絶対にしっかりやってきてください。そんな当たり前なことを言われなくてもわかってるよ！と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、いるんです、たまに。
たくさんのことをやろうとしなくたっていいんです。与えられたことだけやればいい。それができるだけでも御の字です。
その場その場でやろうとしないこと。原稿をしっかり読みこむ。トークテーマが決まっているならそれについての話を用意しておく。
それが“魅せる（聞かせる）喋りの最低条件”。
プラスアルファはそれからです。ぼくは「その場でぼくに求められている喋りは何か？ぼくに与えられている喋る時間はどのくらいあるか？」を考えています。やればやるだけ、時間をかければかけるだけ良いわけじゃありません。
時間をかけられるのは、自分に与えられている時間がたくさんあるときだけです。準備をたくさんしてきたからって、聞かれるわけじゃない。最初はそんなもんです。もどかしいですが。
だから、どんな角度から話がきても答えられるように準備しておくんですよ。準備をするにも時間は必要です。日常生活から“魅せる喋り”を考える時間をどれだけ取れるか。そこからがスタートです。
~喋りのミニコラム~
「自分が聞かないものは作らない（やらない）」
ボイスサンプルでも配信でもなんでも良いんですが、自分が聞かない（見ない）物を作っている人が多い気がするんです。
たとえばボイスサンプル。「旅番組風〜」と言っていますが「あ、この人は旅番組を見たことがないんだな」と感じることが多くて。なんとなくの雰囲気、それこそ“直感”だけでやってしまっているんでしょう。
「それを自分が見ている（聞いている）のか？」
見たこと（聞いたこと）がないならたくさん見て（聞いて）ください。これにはかなりの時間がかかります。1日の中、どれだけの時間を研究にあてられるか？
ぼくのこのボイスサンプルはぶっちゃけ、news everyをめちゃくちゃ意識しました。毎日ではないですが、番組の雰囲気がめちゃくちゃ好きで。
‥うん。改めて聞き直してみるとまだまだだ。研究が足りませんね。
【2.モチベーションでやらない】
「この日にやる気が出たから」
とある方にボイスサンプルの相談を受けたんですが、それから数何ヶ月後に、ボイスサンプルが更新されました。
「随分時間がかかりましたね」
「この日、急にやる気になったので。それまではいまいち乗らなくて‥」
よほどのことがない限り、この方へお仕事のご相談はしません。理由は、お仕事をそんな理由でやられたらたまったもんじゃないからです。
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正直に言います。話を上手くするため、映画を見たり本を読んだりのお金に当てます。直近、島に暫く住む予定なのでそちらの生活費に。