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今日はWWDC(アップル社の開発者会議)だった。基調講演をリアルタイムで観ることが出来たのは、去年に引き続き2度目。昨年のWWDC 2020では、パンデミックの真っ只中に初のリモート開催となったせいか、ユーザの健康状態に留意したアプリの紹介が印象に残っている。

さて今年のWWDCはまずiPhoneの大幅なコミュニケーション機能の強化が紹介された。

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複数の人たちがその場で話しているかのような臨場感をもたらす空間オーディオ機能。メッセージを送り合いつつ、音楽・映画を共有する機能。そしてFaceTimeで話者の背景をぼかすポートレイト・モードなどは、ズーム等のアプリケーションによるミーティングが家庭で一般化した現在、iPhoneに搭載されるのも十分納得出来るものばかり。

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個人的に目を惹かれたのはライブ・テキスト(Live Text)と呼ばれる機能。ホワイトボードの写真からそのままテキストを抽出して取り込める機能。誰もがその日の会議の議事録をまとめる時に便利そうだ。レストランの看板に書かれた電話番号を写した写真から直接、その番号に電話をかけるデモも面白かった。

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また3Dの新しい地図データの表示は、iPhoneの高機能を生かした綺麗な仕上がりだった。

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昨年に引き続き、ヘルス関連の機能を充実させた模様。個人の心臓の状態などセンシティブなデータを安全に医師と共有できる機能など、プライバシーを侵害しないことも強調されていた。

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もちろん Apple Watch によるワークアウトは必須。

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ホーム・ポッドやアップルTVも、もちろん忘れられていない。Apple製品だけで完結する生活ができる世界はとっくにやってきていると気付かされる。

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そして真打ちの新しいmacOS。「モントレー(Monterey)」と名付けられた新しいバージョンでは、iMac, iPad, Mac Bookの間でカーソルを共有できる Universal Control (ユニバーサル・コントロール機能) のデモが行われた。カーソルが異なるハードウェア間で行ったり来たりするのは面白い。

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この他、Mac OSの中心にあるブラウザ、Safariの新しいタブのグループ化などの機能も紹介。その後の開発者向けツールまで含めて、約2時間ほどのお腹がいっぱいになるプレゼンテーションだった。

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思えば昨年は「シリコン」と呼ばれる自社製開発チップをメインにした発表会だった。今年は新しいハードウェアの発表こそなかったが、すべての機種がソフトウェアによって「進化」するところを、てんこ盛りの新機能で見せつけられたので、その点に不満はない。

一方でこれだけ多くの機能が紹介されたにも関わらず、まったくバラバラの製品には見えなかったところがアップルのアップルたる所以だろう。常に一貫したビジョンに沿って開発されているからだろうし、開発側も安心してアップルとの旅路をこれからも楽しむことが出来るに違いない。

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