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火星に住むつもりかい?(著者:伊坂幸太郎)

「安全地区」に指定された仙台を取り締まる「平和警察」。その管理下、住人の監視と密告によって「危険人物」と認められた者は、衆人環視の中で刑に処されてしまう。不条理渦巻く世界で窮地に陥った人々を救うのは、全身黒ずくめの「正義の味方」、ただ一人。ディストピアに迸るユーモアとアイロニー。伊坂ワールドの醍醐味が余すところなく詰め込まれたジャンルの枠を超越する傑作!(Amazon内容紹介)


舞台は日本。平和警察が国家権力を手中に収め、彼らに抗おうとするものなら、即座に刑務所へ連れて行かれ公開処刑に処せられる。しかし、そうした状況の中、ある一人の人物が立ち上がり、謎の武器を使って平和警察を混乱させてゆく。
本書は、そんなディストピアとなった世界を描いた作品だが、読んでいるとジョージ・オーウェルの作品”一九八四年”を想起させ、極度な監視社会に警鐘を鳴らした構成ともなっている。推理小説を楽しみたい方、正義とは何かについて考えたい方にオススメです。


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