うつ経験者がやっている5つの心のケア。
近年のストレス社会で心の病気である「うつ病」を発症する人は年々増加しています。よく話題にもなっている「努力をしすぎない考え方」や、「ストレスを軽減する方法」などはそういったストレスによる心の病気を予防するための考え方に過ぎません。実際にうつ病を経験した人たちは、症状が落ち着くまでの過程に非常に悩み、苦しみます。復職してからそのまま半年、1年経過すれば、上記の予防法は有効ですが、そこまでは思考やメンタルをコントロールすることは難しいのです。私は実際にうつで退職、復職、再発による退職、2度目の復職を経験をしました。本記事では、そんな私が2度目の復職後に半年経過するまでの間に行った心のケアの方法につい紹介していきます。
はじめに【うつ病とは】
一言で言うと心身のストレスによって心の病気のことです。いわゆる気分障害の一種ですが、その症状は、抑うつや心身の活動性の低下、パニック、食欲低下、不眠、不安感、悲壮感などが特徴です。
私はうつ病のレベルで言うと3段階の真ん中「中等症」でした。表情は暗く、笑うことなどほぼなく我が子供の相手も苦痛でしかありませんでした。相手から言われていることがわかっているつもりでも、途端に忘れていく。自分が何を言いたいかわからなくなる、思うように体が動かない、急に涙が出るなど、今思えば「まさにメンタルが崩壊していた」のでしょう。
うつの主な治療法
うつの治療法は主に通院内服治療です。この通院するメンタルクリニックは医師との相性も大きく影響します。私は担当医師の言葉に「励まされ」「支えられた」のは非常に良い治療の一部であったと感じています。
また、そのほかにカウンセラーによる心理カウンセリングんいよる心理療法、うつ病患者で集まる集団療法なども行われます。自殺願望が強い場合には、電気療法などもあるようです。
わたしのうつのきっかけと症状
私はもともとポジティブで適度に力を抜いたり、ストレス発散できる趣味もあるうつとは無縁のような日々を過ごしていました。
しかし、子供が産まれ、趣味に時間を割かなくなり、仕事も責任のある立場へ。ここから私のうつへのカウントダウンは始まっていました。全国規模の某急性期病院の管理職でしたが、月100時間以上のサービス時間外と直属の上司不在による業務負担が重くのしかかり、ついにメンタルが崩壊。
笑うこともなく、顔の筋肉が固まったかのような無表情。虚無感。無力感。悲壮感。食欲の低下。
いつも頭がぼーっとしていて、涙が勝手にこぼれることもよくありました。他の人と話をしても、理解はできるのですが、思考がフリーズして自分の考えを伝えることもできませんでした。
結局、傷病手当や病休などももらうことなく、退職をしてしまいました。今思えば、かなり勿体無いことをしていますが、本当に何も考えられなかったのです。退職代行サービスなども活用すれば、有給や傷病手当など貰えるべきものは貰えるので、これから退職される方は是非ご検討された方が良いと思います。
そしてわたしはうつの無職になり、駅前のメンタルクリニックで通院治療を開始しますが、ここで3種類もの内服薬で、ドロドロの精神状態になり、診断書料は3万円請求される。そんな酷いぼったくりクリニックに通院してしまったことで、3ヶ月ほど治療の遠回りをしてしまいました。幸い、セカンドオピニオンで優良メンタルクリニックに通院しだしたことが転機となり、わたしの症状は落ち着いていきました。内服薬も変更され、3ヶ月もすると復職への意欲も湧くほどに。メンタルクリニックの選択はとても重要だと身をもって思い知りました。
その後復職支援のサイトからの紹介で復職したのですが自分も感じていなかったうつの症状に悩まされました。
全然覚えられない
簡単なミスばかりする
パニックになる
変な汗がすごくでる
頭がぼーっとして仕事が進まない
メモに残したものは見ればわかるのですが、それをしようとしてもうまくできず。失敗して注意されるとパニックになり、思考が停止する。
もう我ながら救いようのない状況で、辛くて辛くて仕方なくなり、クリニックで鬱の悪化と診断、退職することとなりました。
その後は3ヶ月ほどかかりましたが、症状が落ち着いてきて、また復職許可がおりました。そして復職支援サイトの担当者から訪問看護なら事務所にずっといることもないし、車での移動中は1人、時間も決まっているからストレスがコントロールしやすいのではとご提案頂きました。しかし、訪問看護ステーション就職には精神疾患は難しいようでした。うつで内服中と言うことだけで面接すらしてもらえず。5箇所以上面接を断られて、辿り着いたのが今の職場なのです。
幸い、メンタルの状態を気にかけてくれたことや、訪問看護の1人の時間も自分の状態に合い、就労継続することができています。症状の波はかなりありましたが、現在は安定しています。そんなわたしが継続的にやっている5つのメンタルコントロールをみなさんに伝えられればと思います。
わたしがやっている5つの心のケア
1.音楽で自律神経を整えること
わたしが一番効果を感じたのは、音楽療法でした。YouTubeなどで「癒しの〜」「自律神経を整える〜」というものが多くありますので、その中であなた好みのカテゴリの音楽を選んでいただけると良いかと思います。ちなみにわたしは、ジャズピアノやクラシックピアノ、ジブリなどが心の邪魔をせず安らぐ感覚がありました。
2.トマトジュースを朝晩一杯ずつ飲む
あまり知られていないのですがトマトには抗うつ、抗肥満作用があります。向精神薬を飲んでると肥満になりやすくなるのですが、その肥満予防にもなるようです。栄養価の高いトマトは、自律神経を整える効果があるほか、「幸せホルモン」のセロトニンを含有しているため気分の沈みを予防してくれるのです。実際にネットでトマトうつに効果があると聞き、試したところわたしにはぴったり立ったわけです。今では飲まない日は逆にソワソワしてしまうほどトマトジュースに頼っています。
3.呼吸の仕方を工夫する
うつの経験から「鼻で大きく吸って、口でゆっくり吐く」ことは、キャパオーバーした頭を楽にする効果があるように感じます。頑張りすぎたり、考えすぎたり、パニックになると頭がボーっとし思考力が低下するのですが、深呼吸を1〜2分するだけで心も頭の思考も楽になります。深呼吸をすることで自律神経が整えられるのも影響しているようです。
4.少し運動をしてみる
運動をするまで気持ちを持っていくのが少し大変ではあるのですが、子供と庭で過ごしてみる、筋トレをしてみる、楽しめる遊びをしてみる。など少しずつ無理のない程度に体を動かす時間を作ってみると、体力も少しずつ戻り、心の体力もついてきます。
5.頑張りすぎない
これもなかなか難しいのですが、頑張りすぎないことはとても重要です。鬱があるとその頑張ること自体に拒否的な反応を示すことがあるのですが、頑張ることや頑張らないことをコントロールできないのがうつ病の怖いところでもあります。周りに引け目を感じているのでついよいところを見せようとすることも影響します。「自分は自分」周りと比較することをやめて自分のペースで過ごすことを意識されると良いかと思います。嫌なことがあれば逃避し、現実から目を背けることも時には必要です。まずは自分の心が一番大切でることを忘れないでください。
まとめ
最後にこの記事を読んでいただいた皆さんありがとうございます。うつを経験したからこそわかる経験を発信して、うつに苦しむ人たちを少しでも楽にさせたいと言う思いでこの記事を書かせていただきました。心が壊れるということは想像以上にその後の人生に大きく影響します。わたし自身まだ、不安定になることがあります。どうかわたしのしている5つの心のケアを試していただいて、みなさんの心が少しでも軽くなることを祈っています。
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