澤穂希さん(元サッカー女子日本代表)から学ぶ、結果に導くリーダーの姿勢とは
株式会社マルラニの高橋真希です。神保町でカレーグランプリで優勝したカレーを提供しているカフェとエシカルショップを経営しています。noteや講演会を通して女性の自立や幸せな経営者が増えていくためのメッセージを定期的に発信しています。
ご縁あって、先日元サッカー女子日本代表の澤穂希さんの特別講演会にてご一緒に対談させていただく機会がありました。
澤穂希さんといったら日本で知らない人はいないのではないかというくらいの有名な方です。
ワールドカップ6大会、オリンピック4大会に出場。2011年はFIFA女子ワールドカップ・ドイツ大会ではなでしこジャパンの主将として日本を初優勝に導きMVPと得点王を獲得されています。
また同年、FIFA最優秀選手賞を受賞。これはアジア人の女性では初でありFCバルセロナのメッシ選手のバロンドールに並ぶ輝かしい功績です。
2011年は、東日本大震災が日本海沿岸地域を襲った時期でもあり、悲しみや未来への不安が蔓延している中でのBIGニュースでしたので日本中が歓喜に沸 いた出来事でした。
特別講演会には、将来起業していこうと思っているような未来の経営者の方々がたくさん参加されていて私も含め目を輝かせながらレジェンドのお話に聞き入ってしまいました。
澤穂希さんから学んだこと
徹底的な自己管理
澤さんが大事にされていること、それは『言葉ではなく行動』。
口だけでは人はついてこない、みんなが苦しい時に率先してやっている姿勢しか伝わらない、だから練習で手を抜くことは絶対にしないのだそうです。
大事な局面で決定力があるかどうかもリーダーとして大事な要素。ここで決められるかは普段の積み重ねでしかなくこういうところで自分はやれるという自信となって表れます。
『苦しくなったら私の背中をみて!』
こちらは実際に澤さんがワールドカップの試合中にチームメイトに言った言葉で、リーダーの金言として話題になりました。アスリートのみならず仕事でリーダーを目指す人々にも非常に影響を与えた言葉だと思います。
こんなリーダーがいたらついて行きたいと思いますし、厳しい局面でこれ以上に励まされる言葉はないでしょう。
チームワーク
基本的にポジティブな性格でいらっしゃるそうですが、チームメイト全員がそうかというとそうではありません。調子が悪い選手がいる時は直接コミュニケーションをとって誰1人と置いていかないのだそうです。日本代表になるくらいの選手でもうまくいっていない時は自分の殻に篭もりがちになったり、考えすぎてメンタルを下げてしまうことがあるのだと。
熟練でかつ尊敬されている方にアドバイスをもらう、話を聞いてもらうというのはとても助けられると思います。
また、控えの選手たちは試合に出たくても出られないこともあるわけです。
一緒に練習をしているのに試合に出られないのは悔しいしネガティブになってもおかしくない。
しかしながら、いつ自分が試合に出られても大丈夫なように練習も本番も手を抜かずにやるし、ベンチでスターティングメンバーを献身的にサポートする仕事も必要なのだと自分の役割を全うし心を一つにできていたから優勝したのだというお話に感動しました。
失敗に対する捉え方
ミスをして自分のせいで試合に負けたり、自己管理を徹底していても、ケガをすることはあります。
そんな時にどのように対処したり気持ちをプラスの方向に持っていくか。澤さんは、過去にケガをした時、リハビリは確かに辛かったけれど、試合に出られない選手の気持ちがわかるようになったり、サッカーができることへの感謝、幸せを感じるようになったりと、その状況下においてもポジティブで自分が奮い立つような解釈を選択されていらっしゃいました。
ネガティブはネガティブを呼ぶから使う言葉にも気をつかっているそうです。例えば、『このままだと負ける』という表現ですら、『ひょっとしたらってこともあるからね、、、、』のようにネガティブな言葉を一切使わない。
自分の管理下にある努力は細部までこだわっていらっしゃいます。
出来事に対する解釈がその先の未来を決めますし、乗り越えた先の自分はものすごく成長しているはずです。
失敗した、というレッテルを自分に貼り付けるのでなく、まだ目指している途中でありプロセスにすぎない、うまくいかなかったなら修正をすればいいだけですとおっしゃっていました。
世界で活躍するようなトップアスリートには、そのような結果になる理由があります。ものすごい大きな成果を作っている人に対して私たちは、『あの人だからできるんだ』とか『そういう星のもとに生まれた人なんだ』とか、結果の原因をきちんと把握もせずに決めつけてしまうことはよくあります。
しかし、日本を代表するようなアスリートの人たちだってうまくいかないことに幾度となく直面します。そして決してそれを結果を出さない言い訳にはせず、自分が成長する解釈に変えて行動し乗り越えることが大切なのです。
まとめ
2011年のワールドカップの優勝があまりにも印象的ですが、そのときはまさしく選手達一人一人が自分ができる最大限を与え、チーム全員が間違いなく優勝を信じて疑わなかったのです。そして楽しんでリラックスしていた。実際に勝敗の決まるPK戦の前のミーテイングでも笑いが飛んでいたくらいだったそうです。ディフェンディングチャンピオンのアメリカは勝たねばならなかった。だから緊張感がずっとあって本来の力が出せなかったのではないかと澤さんはおっしゃっていました。
奇跡というのは、喜びや楽しさの中にやってくるのだと確信しました。
澤さんの活躍は世界中に衝撃を与え、なでしこジャパンをアジアのみならず世界でも通じるような名称にさせた第一人者です。確実に日本の女子サッカー人口は増えたと思います。
『自分が誰かのロールモデルになる』これはサッカーだけのことではなく誰もができること。自分が一生懸命やって乗り越えたこと、実力をつけた分野はその道のマスター、または権威になります。
一人一人がその可能性があると自覚し人生に責任を取る。このようなことをレジェンドから学ぶ機会は本当にありがたかったです。
これからの人生に活かしていきます。
以上
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?