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全国に流すのはそこまでで十分だった

東京に20cmの雪が積もった夜、「北から目線」とハッシュタグをつけたツイートがあふれた。

元はこのタグ、その程度で寒いと言うななど、北の人が南の人に向けた「上から目線」のツイートについていたらしいが、最近は雪かきの方法や滑らない歩き方、雪道運転の注意点など、雪国で生きる知恵などにもこのタグがついて、有用にもなっていた。

が、その晩の、北から目線は違った。
これが大雪?という嘲笑が多かったのだ。

首都圏で交通が麻痺したとあっては影響を受ける人も多いから、それらが全国ニュースのトップになることには誰も異論がないだろう。
しかし、報道のしかたに問題があったか、そうは受け取れなかった人が一定数いたということになる。

現場で皆が困っている事実、考えうる影響の範囲。
全国に流すのはそこまでで十分だった。

確かに東京では珍しいのだろうが、うっすら白くなった自宅の玄関先を記者が手元のスマホで収めたと思われる映像までが全国に頻繁に繰り返されては、そんなのローカルニュースでいいのでは?と思わざるを得ない。
全国に流すべきものとローカルで十分なものは明らかに異なるのに、そこをよくわきまえなければ、無関係な人からは反発を招くだけだ。

せっかくのありがたい知恵袋でもある「北から目線」が、また「上から」だけに戻ってしまうならそれは不幸なことだ。

(2018/1/25記)

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