あと10分早く出ていれば…
一昨日の岡山に続いて、昨日は姫路へ。
これから就職活動を始めようとする新3回生向けの就活セミナーだ。
この時期、就職ガイダンスを実施する大学が多く、僕もいま週に3～4大学を回って話をしている。
一昨日は暴風でJRのダイヤが乱れまくったが、昨日は一転して非の打ちどころのない快晴。
これなら大丈夫…のはずが、地下鉄からJRに乗り換えようとしたら、駅員の「ただいま橋桁にトラックが衝突したのでしばらく運転を見合わせます」との絶叫が聞こえてきた。
待つ暇は一切ない。
踵を返してまた地下鉄に乗り、私鉄に乗り換えて姫路に駆けつけた。
かろうじてセミナーには間に合ったが、駅でまた〈えきそば〉を食べてからゆったり向かうという夢は崩れ去った。
あと10分早く出ていればこんなことにはならなかったのに。
激しい空腹に襲われながらもセミナーはまた存分に楽しんで話した。
笑顔の学生を見れば、メッセージが伝わっていることが分かる。
やはりこういう仕事が自分に合っているのだろう。
ネット上にも、大学低学年や保護者を対象にした就活セミナーをいくつか用意している。
たとえばこんなの。
💡【大学1・2年生】自己理解～講義編～
・自己理解の方法を学び、実践できるようになります
・何も取り柄がないと思っていた自分に光が差します
💡【保護者向け】わが子の就活～保護者としてどう向き合う？～
・何も知らずに頭ごなしにお子様に意見してしまうことがなくなります
・保護者としてどうお子様をサポートすればよいかが分かります
必要なときに必要な人に必要なことを伝えたい。
大学に上がったばかりというあなた、お子さんの就活がいよいよ始まるというあなた、ぜひご活用いただければ。
＊
セミナーを終える頃には空腹はよく分からなくなっていた。
挨拶もそこそこにその場を辞し、駅へ向かう。
あまりに天気がよいのでバスには乗らず、歩くことにした。
と、目の前に姫路城がぬんと姿を見せた。
南からのおなじみの姿ではなく、なかなかお目にかかれない北からの姿だ。
標高50mの姫山にそびえ建つ姫路城は、姫路の街のどこからでも見えるが、すぐ横に近づけば石垣・城壁の高さに阻まれてその偉容も見えなくなる。
ゆく春を惜しむように、内堀に植わる桜が散りそめていた。
表に回って三の丸広場。
平日昼間ということもあってか、桜の下にシートを展げビール片手に歓談するのはほぼ外国人。
花見の文化が外国人に理解されつつあるのに驚いた。
姫路城はもちろん兵庫県民の誇り。
これまでに何度足を運んだかしれないし、何度人を案内したかもしれない。天守閣はさることながら、写真の左に写る千姫ゆかりの西の丸がいいのだ。
ぐるめぐる姫路、なんていうのもできたらいいなと思うけれど。
ぐるめぐる。
…ぐぅ、とお腹が鳴った。
そうだ、昼を抜いていたのだ。
足早に城をあとにし、大手前通りの〈えきそば〉へ。
一昨日が「天ぷらえきそば」なら昨日は「きつねえきそば」。
すっきりしたうどんダシに関西の甘くしみたあげ、そしてもちろん中華麺。
ここ大事、姫路のえきそばはラーメンなのだ。
2日連続のえきそば、うぅたまらん。
朝のドタバタを十分忘れるくらい、城とえきそばに癒された。
さぁ帰ろう。
JRのホームに上がれば、2分後に新快速が来るとの表示。
うんうん、いい感じ。
…ん？ 来ない？ え？ 何？
「先ほどこの先の踏切で無理な横断がありましたので、現在安全確認中です。しばらく…」
もうえぇって！！
あと10分早く出ていればこんなことにはならなかったのに。（2回目）
（2024/4/11記）
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