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それはそうだ、僕は煌めきに引き寄せられた大型魚なのだから

夜、何食べよう――

昨日、昼にオムソバが食べたくなって朝からスーパーに来たが、昼は雨の予報だったから、夜用の買い物もいっしょに済ませておきたかった。
昼もまだなのに夜を考えるのはあれこれ迷って時間がかかる。

と、前方の鮮魚コーナーにふだんあまり見かけない煌めきが見えた。
何だろうと人ごみをかき分け突進したら、鹿児島のキビナゴだ。
残り数パック、すわ逃すまじ! と勢いよく手に取りカゴに入れたが、買い方がまるでキビナゴを捕食する大型魚のよう。
キラキラ輝き、口々においしいよと囁いていたのだからしょうがない。

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鹿児島に出張したら必ず刺身を食べたものだ。
あれはたまらなく美しく、たまらなくうまい。

昨日はカリカリサクサク食べたい気分だったので唐揚げに。

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塩コショウで下味をつけ、粉をまぶした。

いっしょに買った広島の牡蠣は、塩と酒で軽く下ゆでし、白髪ネギとともにシュウマイの皮で包む。
大昔、何かの料理番組で見かけた一口春巻だ。

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ふだん4等分にした春巻の皮で包むところ、昨日は牡蠣が小ぶりだったのでシュウマイの皮を選んだが、逆に小さすぎて往生した。

あとは油まかせで、あっという間にできあがり。
いつもながらジャストサイズの皿を選ぶ能力は皆無だけど。

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キビナゴはサクッと揚がり、中はホクホクとほろ苦い。
これは何匹でもいけそう。
それはそうだ、僕は煌めきに引き寄せられた大型魚なのだから。

牡蠣はカリッとした皮の中にプリプリ潜み、閉じ込めた旨みがほとばしる。
白髪ねぎのシャキシャキ感も残り、いとよろし。

あ、昼のオムソバもおいしくできたこと、いちおうご報告まで。
何しろ起き抜けに突然食べたくなったものだから、冷蔵庫を覗いても麺も豚肉もキャベツもモヤシもない。
それでもすでにオムソバの口になっていたから、朝も早よから買い出しに行くこととなったが、おかげでよき晩ごはんにもありつけた。

やっぱり料理してる間がいちばんリラックス。
跳ねた油の片づけ中は、チクショーと心で叫んでいたが。
さぁ今日は何作ろう。

(2022/2/20記)

チップなどいただけるとは思っていませんが、万一したくてたまらなくなった場合は遠慮なさらずぜひどうぞ!