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「標準」とは世の中の都合が創ったもの

 歴史で説明した「初期ヴァイオリン」は16世紀ごろに生まれ、
そこから、現代の標準ヴァイオリンに進化してきた。
標準とは、簡単に言えば、ストラド・クレモネーゼである。

世の中が「優秀なヴァイオリン」と認めた作品に対して、
その性能を多くの人が再現できなかったことで、
同じサイズの楽器が世の中にたくさん出回り、
標準となったわけである。
 
まあ、気持ちもわかる。
ストラドよりも性能の低い楽器になることはわかっていて、
サイズやデザインを変えれば、「変な楽器」と判断される。
だから、作り方や材料まで極力同じにして、
努力しています、と言うしかない。



私が作る「風時代Vn」で変えたいのは、
上図の「標準サイズ」なのです。

 
年齢を問わず、演奏が上達できる環境を作るには、
標準サイズを小さくしたい。
 

これまでは、「新作ヴァイオリン」がストラドと
同じぐらい良い音になれば受け入れてくれる、と考えていた。

しかし、現実にはそうでもなくて、
これまでの経験から、音が多少良くても
世の中は「変った音の楽器」と判断されてしまうのです。
 
実際に、ヴァイオリン環境技術でYAMAHAのV10を
銘器並みの音に変えても、受け入れられない経験もしました。

10万円のヴァイオリンは、10万円の価値、実力であるべきで、
余計なことをするなと言われたような気分でした。
 

「余計なこと」と言われても、頑張ります。
私にしか見えていない「景色」があるのです。
 
まずは、必要最小限のサイズを考えることで、
起点になるのは「駒」だと思いました。

ここから、ひもを解いていきます。



 
 
#ヴァイオリン
#バイオリン
#ヴィオラ
#ビオラ

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