歴史 裏板をアーチ状にする布石
「ヴィオラ・ダ・ガンバ」は16世紀から18世紀と長く使われたようで、
その間の工夫を裏板に見ることができる。
「中世フィドル」からの流れで行けば、裏板は平坦だったはずだが
資料に残っているものは、ネック近辺に傾斜が付けられている。
これは最初、裏板中腹を魂柱だけで曲げようとしたがうまくいかず、
弦の張力でネックが持ち上げられる力を使う試みであることがわかる。
この傾斜が後世に残ったということは、
裏板中腹をしならせる効果はあったのだろうと思う。
そして、この傾斜こそが
裏板をアーチ状にする布石になったと考えられる。
私がこれまで考えていた裏板をアーチにした理由は、
全く違うものだったが、一連の記事を書いていくうちに
この理由も強いことがわかった。
現在のヴァイオリンにおいては、
裏板は平坦な部分をフレームという形で残し、
裏板内側は掘り込みにより支えないことで
強さのコントロールをしやすくしているのである。
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