Shizu Yamaguchi

仙台でライター・編集→東京(人材プラットフォームオウンドメディア編集)。取材で初めて知…

Shizu Yamaguchi

仙台でライター・編集→東京(人材プラットフォームオウンドメディア編集)。取材で初めて知ったことを誰かに伝えるのが好き。

マガジン

  • 「文を書くこと」

    短くて堅い報道記事から、キャッチーな文体のWeb記事まで、幅広いスタイルの文章を書いてきた経験をもとに、文章を書くときに意識すると「ちょっと良くなる」ことをまとめます。 #ライター #ライティングスキル #編集 #文章 #取材記事 #インタビュー #小論文 #Webライティング

最近の記事

重要でないことを、思い切って捨てる勇気

が、抱えている仕事がごちゃごちゃになってしまう時には足りていないのだと思う。 「重要でない」には2種類あって、本質的に必要がないものと、些細で優先度が低いものとがある。個人的には、前者は思い切って捨ててしまい、後者は必要に迫られるまで後回しにしておけばいいと考える。 本質的に必要でない、は例えばメールやチャットに不具合がないとわかっているのに、追加で電話や口頭で確認を入れることなど。急ぎのために相手に念押しする場合を除いて、この行為は捨ててしまっていいはず。「○○さんはあ

    • 「自由に」作文なんて、書けるわけがない。―解決編―

      以前、制約がなくテーマ丸投げの「自由な」作文なぞ難易度が高すぎて書けたもんじゃない、ましてや語彙の少ない子どもに課すなんて無茶ぶりもいいとこだ、というnoteを書きました(だいぶ間があいてしまった……)。 普通は意識しないのかもしれませんが、文章表現は自由なように見えて、実際はたくさんのルールに囲まれています。好き放題にしていたら秩序がなくなってしまう言葉たちを、何枚かの板を組み合わせて囲い、一箇所にとどめてあげるような。文法はもちろん、話し言葉・書き言葉の区別から単語の難

      • 先生に無限の責任を求めるのは終わりにしよう

        2月末に、全国の学校に休校が要請されて2週間余り。最短1日で実施せざるを得なかったためか休校中のルール運用がバラバラで、教師による休校中の「抜き打ち訪問」が人権侵害、安全上の問題を指摘されるケースもあった。電話確認、保護者の立ち合いの有無など各自治体・学校で対応は異なるが、この過剰ともいえる対応の背景には、教師が際限なく「責任」を押し付けられる歪んだ構造があるのではないか。 *** 関東地方で働くある中学校教員は、休校中の対応について市教委から示された方針に衝撃を受けた。

        • 「できること」が多くなってきたので、まとめます。

          ときには無茶なスケジュールの制作もこなしながら文章表現と向き合い続けてきたら、いつの間にかできることも増えてきました。シンプルに、自分にできること、やってきたことを書き出してみます。 できること・取材、執筆(インタビューの長さ問わず。最短当日中に執筆、取材相手2人以上の対談・座談会形式も可) ・調査記事執筆(ネット、書籍等による調査で執筆を行うもの) ・コピーライティング(企業理念、商品紹介、人物像など、端的なコピーから文章形式まで可) ・校正、校閲(誤字等のチェック

        重要でないことを、思い切って捨てる勇気

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        • 「文を書くこと」
          4本

        記事

          「自由に」作文なんて、書けるわけない。―問題提起編―

          夏休みの時期だな……と気づきふと思い立ったので、今になって児童生徒時代の「作文」の課題がいかに無理難題だったかを、仕事目線であげつらってみる。 まず、お題を与えてもらわないことには書けない。「夏休みの思い出を作文に書きましょう」といっても、範囲が広すぎる。家庭によっては旅行をしないかもしれないし、お出かけに行ってもそれは「取材」に行っているわけではない(少なくとも、取材やイベントレポートを書けという指示がないのに「取材のつもりで=あとで文章にするつもりで」お出かけに臨める人

          「自由に」作文なんて、書けるわけない。―問題提起編―

          まず、段落をつくろう

          職業柄、ライティング初心者から有名なライターさんの記事まで毎日目にしていて、意外と気になるのが「段落」の概念が抜け落ちている記事や文章。意味のまとまりを形成し、見た目のきれいさを確保するために大切な前提なのに、なんとなく改行している人がとても多いのです。 文章が苦手でも得意でも、まずは段落をつくって、見た目から入ってみませんか。 そもそも段落はこのかたまり(まとまり)です。 段落というと、作文の授業で習った「一字下げて始まり、次の一字下げまでのひとまとまり」と覚えている

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          まず、段落をつくろう

          そこそこ良かったよ。何なら今よりも。

          私の場合、どこからはっきり「社会人」なのかは分からない。でも大学を出て仕事を始めた1年目、その行動も行動力も、間違っていなかったと思う。うん、良かったよ。 まず喧嘩してでも一人暮らしを始めたこと。本当にグッジョブだった。往復3時間だった通学(もしそのまま実家だったら通勤)時間のロスもあったけど、それよりも最寄り駅にもよっていない場所ゆえに「行き帰りに迎えが必要なこと」が足かせだった。やましいことがなくても、帰るために必ず親に連絡をして、状況によっては2時間待って帰宅しなけれ

          そこそこ良かったよ。何なら今よりも。

          あけましておめでとうございます。 街並みは昨日と変わらないけど、不思議としんと静まり返っていて、晴れて空気が澄んでいる元旦の雰囲気が好き。 数時間前はもう大晦日なの信じられない、と言った口だけど、ああ年が明けたんだなぁと自然と実感した。

          あけましておめでとうございます。 街並みは昨日と変わらないけど、不思議としんと静まり返っていて、晴れて空気が澄んでいる元旦の雰囲気が好き。 数時間前はもう大晦日なの信じられない、と言った口だけど、ああ年が明けたんだなぁと自然と実感した。

          書く、書く、書く。

          疲れているのだ。気持ちのエネルギーが切れかけているのだ。 新聞記者になりかけだった頃の力強く生意気にも尖鋭な考察と芯のある批判精神に富んだ端的で小気味よい文章は書けなくなっているのかもしれないけど。ニュースとニュースをつなげて考えて、一つの情報よりも意味のある原稿にする力は弱まっているかもしれないけど。それでも。 6歳から音楽を弾いてきたせいか、書き言葉と音を同時にもたらされたら圧倒的に音へが頭に入ってくるけれど、それでも私は言葉で生きているのだ。生業にしているという意味

          書く、書く、書く。

          まさかこんなに

          仕事で編集する、編集の仕事をする、原稿を編集するってことは、 もっと巧みで的確な文章が並んでいて、自分が知らない語彙があって、辞書を引いて感心するような言い回しがあって、一字一句で高度な議論ができる、そういうものだと思ってた。 まさか、毎日のようにおかしい日本語と触れ合って、何を言ってるんだこれはと頭を抱えて、あの絶妙に似通った「文章」たち−−奇妙な上から目線と、読者にも目的語にも失礼な言い回しと、なぜか自信に溢れた断言や強調と、「といえる」「一口に言っても」のような特定

          まさかこんなに

          いまでも非常に感謝している、研究室でインタビューをさせてもらった時間。 http://www.sb.ecei.tohoku.ac.jp/lab/research-ja 文系の自分がゲノムやタンパク質研究の最前線を見せてもらって、ものすごく頭を使った。

          いまでも非常に感謝している、研究室でインタビューをさせてもらった時間。 http://www.sb.ecei.tohoku.ac.jp/lab/research-ja 文系の自分がゲノムやタンパク質研究の最前線を見せてもらって、ものすごく頭を使った。

          とりもなおさず

          長年の夢だったのです。 テレビで見ている時から、直接見もしないのに愛着がありました。母や恋人に、「それずっと言ってたよね」と言われるほど、口にしていたし思い描いていました。 子どもの頃から、小学生か中学生か忘れてしまったくらい子どもの頃から望んでいたのに、いざ現実にしてみる時は、呆れるほどに唐突だったのです。 仙台でも肌寒くないくらい気温が上がっていた5月。会社員にとってご褒美のような連休の時間。連休に片足を突っ込んでいた5月1日、正確にいうと4月最後の日の夜中に、思い

          とりもなおさず