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「文を書くこと」

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短くて堅い報道記事から、キャッチーな文体のWeb記事まで、幅広いスタイルの文章を書いてきた経験をもとに、文章を書くときに意識すると「ちょっと良くなる」ことをまとめます。 #ライタ …
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「自由に」作文なんて、書けるわけがない。―解決編―

以前、制約がなくテーマ丸投げの「自由な」作文なぞ難易度が高すぎて書けたもんじゃない、ましてや語彙の少ない子どもに課すなんて無茶ぶりもいいとこだ、というnoteを書きました(だいぶ間があいてしまった……)。 普通は意識しないのかもしれませんが、文章表現は自由なように見えて、実際はたくさんのルールに囲まれています。好き放題にしていたら秩序がなくなってしまう言葉たちを、何枚かの板を組み合わせて囲い、一箇所にとどめてあげるような。文法はもちろん、話し言葉・書き言葉の区別から単語の難

「できること」が多くなってきたので、まとめます。

ときには無茶なスケジュールの制作もこなしながら文章表現と向き合い続けてきたら、いつの間にかできることも増えてきました。シンプルに、自分にできること、やってきたことを書き出してみます。 できること・取材、執筆(インタビューの長さ問わず。最短当日中に執筆、取材相手2人以上の対談・座談会形式も可) ・調査記事執筆(ネット、書籍等による調査で執筆を行うもの) ・コピーライティング(企業理念、商品紹介、人物像など、端的なコピーから文章形式まで可) ・校正、校閲(誤字等のチェック

「自由に」作文なんて、書けるわけない。―問題提起編―

夏休みの時期だな……と気づきふと思い立ったので、今になって児童生徒時代の「作文」の課題がいかに無理難題だったかを、仕事目線であげつらってみる。 まず、お題を与えてもらわないことには書けない。「夏休みの思い出を作文に書きましょう」といっても、範囲が広すぎる。家庭によっては旅行をしないかもしれないし、お出かけに行ってもそれは「取材」に行っているわけではない(少なくとも、取材やイベントレポートを書けという指示がないのに「取材のつもりで=あとで文章にするつもりで」お出かけに臨める人

まず、段落をつくろう

職業柄、ライティング初心者から有名なライターさんの記事まで毎日目にしていて、意外と気になるのが「段落」の概念が抜け落ちている記事や文章。意味のまとまりを形成し、見た目のきれいさを確保するために大切な前提なのに、なんとなく改行している人がとても多いのです。 文章が苦手でも得意でも、まずは段落をつくって、見た目から入ってみませんか。 そもそも段落はこのかたまり(まとまり)です。 段落というと、作文の授業で習った「一字下げて始まり、次の一字下げまでのひとまとまり」と覚えている

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