京都産業大学 ベトナムゼミ

京都産業大学現代社会学部 プロジェクト演習(ベトナム)。 ベトナム映画、ベトナムに関連…

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京都産業大学現代社会学部 プロジェクト演習(ベトナム)。 ベトナム映画、ベトナムに関連している映画のレビューを書いてます。

最近の記事

活動報告

訪問先の日越大学が実習で京都産業大学の学生と行った活動の様子をウェブサイトにアップロードしてくれました。記事はこちらのリンクから https://vju.ac.vn/images/upload_file/2022.9.4)_1663033791.pdf

    • 「憎しみ」映画レビュー

      制作年:1995年 監督:マチュー・カソヴィッツ レビュアー:京都産業大学 現代社会学部3回 淡路大護 選定理由  私がこの映画を今回のレビュー作品に選んだ理由は、1995年というカラー映画が主流となりつつある時代に白黒映画として登場し、高い評価を受けていたことが1つの理由として挙げられる。また、これまではベトナム関係の映画を観てきてある程度ベトナム映画全体の雰囲気を知ることができたため他の洋画との差を可視化したいと思ったからである。 レビュー  今作「憎しみ」は

      • 「ローマの休日」レビュー

        ローマの休日 制昨年 1953年 監督 ウィリアム・ワイラー レビュー者名 春名聡志(現代社会学部) ジャンル ロマンス/コメディ 選択理由  現代の映画しか見てこなかったので、昔の映画を見ることで幅を広げ、映画そのものの良さを知ろうと思ったから。 レビュー  過密なスケジュールに耐えられなくなり夜のローマの町へ逃げ出した某国の王女と、その素性を知らず王女を自宅に泊めることになった新聞記者との一日限りの切なくも甘いラブストーリーです。身分から解放され様々なことを楽しむ王女と

        • クライモリ※ネタバレ注意

          クライモリ 制作年2003 監督 ロブ・シュミット レビュー者名 堀翔太(現代社会学部) ジャンル ホラー(スプラッターホラー) 選択理由 ベトナムのホラー映画とその他の国でのホラー映画との差を調べるためにこの映画を選択した レビュー この作品は影や茂みなどで視界が悪い中で殺人鬼から逃げると言うシチュエーションに加え残酷描写や女性の悲鳴を多用することによって恐怖感をより煽るように作られているように感じました。私はこの作品に対して殺人鬼側の動機が食人ということし

          トワイライトゾーン※ネタバレ有

          トワイライトゾーン/超次元の体験 U-Next  レビュアー 現代社会学部 堀翔太 ※この映画はベトナム関連のシーンで事故が起きてしまったためそのシーンがカットされました。その為ベトナムのシーンはありません。予めご了承ください。 あらすじ(プロローグ) 夜軽口をたたきながら車を走らせる2人の男。会話の流れで男が「本当に怖いものを見たいか?」と言う質問をしそれに対してもう片方の男が「もちろん」と返したことで男は「車を脇に寄せろ」と言い車を脇に寄せさせた。直後男は恐怖体験をするこ

          トワイライトゾーン※ネタバレ有

          「最初に父が殺された」映画レビュー

          題名「最初に父が殺された」 制作年:2017年 監督:アンジェリーナ・ジョリー レビュー作成者:淡路大護(現代社会学部現代社会学科) ジャンル:サスペンス、ドラマ あらすじ  今作は1950年代アメリカ、ベトナム、カンボジアが大きく関わっている戦争を描いた映画だ。カンボジアで支持を集めた反新米政権に反対するクメール・ルージェの支配下で過酷で残酷な運命を辿った一人の少女の姿が描かれている。物語は1954年の休戦協定がベトナム側で国境も関係なしに戦っていた部隊のカンボ

          「最初に父が殺された」映画レビュー

          ユニバーサルソルジャー

          題名 ユニバーサルソルジャー 制作年1992 監督 ローランド・エメリッヒ レビュアー 堀翔太(京都産業大学現代社会学部) あらすじ この作品は1969年ベトナム戦争後半に上司のアンドリュー・スコットが任務中に錯乱し民間人を無意味に殺戮するのをリュック・デュブローニが止めようとし相打ちになるシーンから始まる。その後戦争の後処理のシーンが始まりアンドリューとリュックを含めた10人の遺体が軍によって回収されるシーンが描かれる。そして25年後2人は感情と記憶が消された改造人間「ユ

          ユニバーサルソルジャー

          「フルメタル・ジャケット」映画レビュー

          題名:フルメタル・ジャケット 制作年:1987年 監督:スタンリー・キューブリック レビュアー:角 息吹(京都産業大学現代社会学部) この物語は、大きく前半と後半に分かれており、前半では、アメリカ海兵隊に入隊した訓練兵たちの過酷な訓練生活、後半では、アメリカ海兵隊の訓練所を卒業した新兵たちが、ベトナムの戦地に送られ、そこでの行動を描いている。 ベトナム戦争時、アメリカ海兵隊に入隊した、通称ジョーカーは、パリス・アイランドという海兵隊の訓練所で、他の訓練兵たちとともに

          「フルメタル・ジャケット」映画レビュー

          「インドシナ」からみるベトナム観光地

          いつもはベトナム映画のレビューを投稿していますが、今回はベトナムが撮影地の映画の投稿です。 ベトナムの有名な観光地でもあるハロン湾とホーチミン、そしてそこで撮影されたフランス映画「インドシナ」について紹介します😊 「インドシナ」 1992年に公開されたフランス映画です。 アカデミー外国語映画賞、ゴールデングローブ賞などを受賞し、高い評価を得ています。 1930年代の、フランスによる植民地支配されていたインドシナ時代が舞台になっています。 主人公のフランス人エリアーヌは友人夫

          「インドシナ」からみるベトナム観光地

          「シカゴ7裁判」映画レビュー

          製作年:2020年 製作国:アメリカ 監督:アーロン・ソーキン レビュアー:淡路大護(現代社会学部現代社会学科)  1968年、アメリカのシカゴでベトナム戦争に反対する市民や活動家たちが民主党全国大会の会場近くに集まり抗議デモを引き起こした。当初は平和的なデモ活動として計画されていた活動だったが、デモを行う最中で活動家たちと警察との間で激しい衝突が生じてしまう。そこでデモの首謀者とされたアビー・ホフマン、トム・ヘイデンを含む7人(シカゴセブン)が平和的なデモが暴動に発展して

          「シカゴ7裁判」映画レビュー

          『ティ・マイ~希望のベトナム~』映画レビュー

          スペイン語題名:Thi Mai, rumbo a Vietnam 邦題:ティ・マイ~希望のベトナム~ 制作国:スペイン 制作年:2017年 監督:パトリシア・フェレイラ レビュアー:藤田いろは(現代社会学部現代社会学科) 主人公のカルメンは、娘のマリアを交通事故で亡くして悲しみに暮れていた。そんななか、マリアが生前養子縁組の準備を進めていたことを知る。養子として迎え入れるのはベトナム人のティ・マイという少女だった。マリアの夢をかなえるため、友人のエルビラとロサを連れ

          『ティ・マイ~希望のベトナム~』映画レビュー

          『僕の帰る場所』映画レビュー

          題 名:僕の帰る場所 英題:Passage of Life 制作年:2017年 監 督:藤元明緒 レビュアー:大西夏生(京都産業大学現代社会学部現代社会学科)       小林明花音(京都産業大学現代社会学部健康スポーツ社会学科) 東京の郊外のアパートで暮らす在日ミャンマー人家族。夫のアイセと妻のケインは「ミャンマーは安全ではない」と、故郷を離れ日本に出稼ぎにきた。日本で育った二人の子ども、兄・カウンと弟・テッは、普通の日本の子どもと同じように日本語を使って、日本の学

          『僕の帰る場所』映画レビュー

          「ベトナムを懐う」映画レビュー

          題名:ベトナムを懐う   英題:Hello Vietnam 製作年:2017年 監督:グエン・クアン・ズン レビュアー:角 息吹(京都産業大学現代社会学部) この物語は、祖国ベトナムを離れ、ニューヨークで暮らしている3世代のベトナム人を描いたものである。 1995年のニューヨーク。トゥーという今作の主人公である男が、雪の中を老人ホームから抜け出した。そして、トゥーが行き着いた先は、息子のグエンと孫娘のタムのアパートだった。しかし、今まさに恋人の誕生日を祝おうとして

          「ベトナムを懐う」映画レビュー

          『草原に黄色い花を見つける』映画レビュー

          題名:草原に黄色い花を見つける   英題:Yellow Flowers on the Green Grass 製作年:2015年 監督:ヴィクター・ヴー レビュアー:淡路大護(京都産業大学現代社会学部) 物語の舞台は1980年代ごろのベトナムにある貧しい村。そこで生活する12歳になったばかりの主人公ティエウとその弟トゥオン。彼らは貧しいながらも家族で協力し合いながら生きていた。そんなある日主人公ティエウが思いを寄せている幼なじみのムーンの家が不幸にあいムーンはティエウ

          『草原に黄色い花を見つける』映画レビュー

          『海辺の彼女たち』映画レビュー

          題名:海辺の彼女たち 英題:Along the Sea 制作年:2020年 監督:藤元明緒   レビュアー:藤田いろは(京都産業大学現代社会学部) ベトナムから技能実習生として日本にやってきたアンとニューとフォンは、劣悪な労働環境だった職場から脱走し、海辺の雪が降る街とやってくる。彼女たちに用意された家はストーブと必要最低限の家具が置かれ、仕切りも不十分な質素な小屋だった。そこで3人はブローカーに紹介してもらい、慣れないながらも漁港で働き始める。そんな中、フォンが体調不

          『海辺の彼女たち』映画レビュー

          『ハイ・フォン ママは元ギャング』 映画レビュー(ネタバレ、感想)

          原題:Hai Phuong 制作年:2019年 監督:レ・ヴァン・キエット レビュアー:藤田いろは(現代社会学部) ベトナムでは2019年2月に公開されたアクション映画で、その後アメリカ、カナダでも公開されました。日本では2019年に開催された、第14回大阪アジアン映画祭で初めて公開されました。 ベトナムで公開されて約1ヶ月で2000億ドン(約9億6200万円)を突破し、アカデミー賞「国際長編映画賞」ノミネート候補作品のベトナム代表にも選ばれた作品です。 現在はNet

          『ハイ・フォン ママは元ギャング』 映画レビュー(ネタバレ、感想)