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「インドシナ」からみるベトナム観光地

いつもはベトナム映画のレビューを投稿していますが、今回はベトナムが撮影地の映画の投稿です。
ベトナムの有名な観光地でもあるハロン湾とホーチミン、そしてそこで撮影されたフランス映画「インドシナ」について紹介します😊

「インドシナ」
1992年に公開されたフランス映画です。
アカデミー外国語映画賞、ゴールデングローブ賞などを受賞し、高い評価を得ています。
1930年代の、フランスによる植民地支配されていたインドシナ時代が舞台になっています。
主人公のフランス人エリアーヌは友人夫妻を事故で亡くし、彼らの子カミーユと遺産のゴム園を引き受けました。
エリアーヌはフランス海軍士官ジャン=バチストに恋に落ちますが、娘のカミーユも偶然彼に出会い、恋をしてしまいます。幼馴染と結婚することになった娘のカミーユとその母エリアーヌ、そして僻地に左遷されてしまったジャン=バチスト。恋愛の三角関係を描くだけではなく、ベトナムとフランスの社会情勢についても色濃く描かれています。
ベトナムの街中や風景の中に、建造物などからフランス統治によって入り混じる文化がみてとれます。


・ハロン湾
ベトナム北部クアンニン省に位置し、1994年にユネスコの世界遺産に登録されました。
大小さまざまな島や岩が約2000存在し、神秘的で壮大な風景が人気のスポットです。
クルーズ船でのツアーや水上でのアクティビティなどで楽しむことができます。
ジャン=バチストが左遷されたのが、このハロン湾にあるドラゴン島です。
カミーユは幼馴染との結婚を承諾しましたがジャン=バチストを追いかけ、ここで2人は再会を果たします。

ハロン湾

(UNESCO World Heritage Centreより​Ha Long Bay - UNESCO World Heritage Centre)


・ホテル・コンチネンタル・サイゴン
統治時代の1880年に建設された、ホーチミン市にある4つ星ホテルです。
ベトナム最古のホテルで、旧植民地時代が感じられる建物になっています。
「インドシナ」では、主人公エリアーヌがホテルの外のカフェでお茶を飲むシーンなど、多くの場面で使われています。

コンチネンタルホテル

(ホテル・コンチネンタル・サイゴン公式サイトよりContinental Saigon Hotel)


・ミンマン帝陵
ベトナム中部に位置するフエは、ベトナム最後の王朝であるグェン王朝の都として知られています。ミンマン帝は大変優れた皇帝であったといわれ、彼が築いた時代の繁栄を後世に伝えるための建造物です。
また、王宮は1993年に世界遺産にベトナムとして初めて登録されています
作中では、カミーユと幼馴染の結婚式が行われる場所として使われました。中国式で豪華な造りは派手でありながらも、繊細さを感じられる建造物になっています。

フエ


(UNESCO World Heritage CentreよりComplex of Hué Monuments - UNESCO World Heritage Centre)


ちなみに…
キンドー・ハノイ・カフェ252は、主演のカトリーヌ・ドヌーヴが撮影時に通ったことで有名なパン屋です。店内は小さなカフェですが、種類豊富なパンのほかにヨーグルトやピザ、簡単なベトナム料理もあるそうです。
カトリーヌ・ドヌーヴも行きつけのお店、ベトナムに行った際は是非。


この映画は現在U-NEXTのネット配信のほか、DVDでも鑑賞することができます。約2時間40分と長編ですが、作中にあるハロン湾の美しい風景や、お洒落なホテルを観て楽しんでください。
そして新型コロナウイルスが収束し海外旅行ができるようになったら、現地に足を運んでみたいものですね🌎

参考文献:『地球の歩き方 ‘08~‘09 ベトナム』
『映画でベトナム ベトナム映画19本+ベトナム文化』

執筆者:藤田いろは(京都産業大学現代社会学部現代社会学科)

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