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アマゾンプライム問題

ちょっと前に、近所のサッカーに詳しい人と話をしていた。その人とはパブでよくあうが、今年のプレミアはあんまりおもしろくないとかそういう話をちょろっとした。うちの近所のパブでエバートンの試合を毎試合見る会が10年以上催されており、参加者は毎回3人から5人いるが、そのエバートン会のメンバーをスーパーで見かけたとかそんな話である。で、そのときにプレミアに昇格したばかりのリーズの話になった。「あんなサッカーをやらされてたら、選手はシーズンの最後に死んでしまいますよね(とにかく走る走るそして攻撃攻撃、なぜか血圧の高そうな爺さん監督はいつもピッチにウンコ座り)」と私が言ったら「そう思うなら、アマゾンプライムにあるドキュメンタリー、私をリーズに連れていってを見ていろいろ勉強した方がいいよ」というので、見ることにした。

問題はそう、アマゾンプライムに加入しないといけないのである。日本はどーだかしらないが、いつの間にかクリックした覚えがないのに、買い物代金に加えて7.99ポンド引かれてしまう、あのアマゾンプライムである。

これは月額7.99ポンド支払いをすると、アマゾンのいろいろなサービスを受けられるというサービス購読みたいなものである。例えば、買い物をした場合、送料は無料になり、翌日配送になる、普通は20ポンド以上でないと送料無料にならないのだが、そして、3日から5日は待つ配送もすぐに来る。あと、例えばアマゾンにある映像コンテンツ、音楽コンテンツは無料で楽しめる。例えば「アレクサ、レナードコーエンのハレルヤかけて」とかアレクサに命令するとすぐに音楽が始まるのである。音楽サービスに映像コンテンツはアマゾン独自のドキュメンタリー(サッカーチームに入って密着取材1年とかしたのを見られるので、サッカー好きはやっぱり無視できないかな。)やら、プレミアリーグも数試合見られるし、映画もそこそこいいのがある、と、考えてみれば、月1000円程度で結構いろいろ頑張ってくれるサービスなのでお金を払っていいのかとも思うが、どうなのだろう。

(サッカー好きを狙ってかどうか、アマゾンのこの購読サービスのクリスマス時期のコマーシャルキャラクターはリバプールの監督のクロップ、トッテナムホットスパーズ所属アジアの英雄ソンフンミンだった。正直、イギリスの場合、サッカーの選手が出てくればある一定人数の男性は、その人の言うことを聞く、もしくはお財布を開くというカルチャーは未だに健在であり、いろんなところに元xxの誰々がコマーシャルに出ている。昔ほど出なくなってきたが、未だにいろいろ出てくるなあと思う。葬儀社やら保険やらもベテランの選手がでてきたりして驚いた記憶がある。)

一応部屋にアレクサはある。でもいつも聞いているのは一日の天気予報、出かけるときに傘がいるか否か、気温、その日にあるサッカーの予定、サッカーの勝敗、あとは好きなラジオ局を流してもらうように命令する、30分だけ仮眠というときに30分後に起こしてもらうようにお願いする、以上である。音楽が聴けるといってもねええ、どうなんだろう、いろいろ考えてしまう。

月1000円で月額12000円である。うちの上司は割に早いうちからプライムの会員になっており、会社の備品も彼の名前で買い、翌日の午前中に会社に備品が届くようになっている。

映像コンテンツだけでも考えてみたら相当安いし、優秀だとは思う。他のサービスになるとそれなりにお金やら設備がかかるが、アマゾンはただ入るだけでいろいろ見られるし、聴けるので悪くはないと思う。

ただ、そんなにアマゾンで買い物しないんだよね。ということで毎年つけている家計簿を引っ張り出し、食料日用品その他はどこでどのように買い物をしているか、書き出してみた。

食品は近所のテスコ、ウェイトローズでほぼすまし、紅茶コーヒーはちみつなど嗜好性の強いものは専門店に行って買っている。野菜は時々小売りのスタンドで買ったりするが、果物がそこまで好きではないので、ほぼ野菜しか買わない。肉は安売りのリデルでまとめ買いする。魚もそこで買う。家の掃除用品などホームセンター系は近所のホームセンターウィルコ中心ですまし、そして、スーパーなどでもすます。あとはドラッグストアで身の周りの品を買う。歯磨き粉だの生理用ナプキンだの、薬にサプリメントはブーツという薬局が多い。

が、昨年からこんなことになってしまっているので、買い物の回数は激減し、ドラッグストアで買えるものは最近はほとんどアマゾンで買っている。だいたい40から50品目を購入しているが、アマゾンで野菜肉以外の食品も含め、8割程度はカバーできることが判明した。

正直、最近はスーパーへ行くのも怖い。スーパー品揃え悪いし、スーパーに通っているだけで外へ出ていないという人が最近コロナにかかっていたりして、怖くてしょうがない。だからスーパーもドラッグストアも行っていない。そういうことを考えれば宅配は本当に助かる。

トイレットペーパーも50ロールセットなどが売っており、いつも私が買っているセットよりは2割程度安い。だったら、50ロールセットを家に持ってきてもらってもいいのではないか、どうせバスなどでお買い物に行っても50セットなんか買えないんだし、などと考えるようになり、どうせそのうちどうしてもリーズのドキュメンタリーが見たくなって、お金払うのは目に見えているので、この際積極的に使ってもよろしかろうということで加入した。いやだったらリーズのドキュメンタリーを見終わったら解除すればいいし、とそんな感じである。

正直、サッカーが諸悪の根源であるが、プレミアリーグは現在、普通のテレビでは試合は見られない。有料放送になり、その放送のためにお金を払わないといけないのである。プレミアは主にスカイという放送局がやっているのでスカイの契約が必要になる。そして、欧州チャンピオンズリーグはBTというイギリスのNTTのような会社が放映権を持っているので、BTも入らないといけない。そして、最近はアマゾンも放映権を獲得し、何試合か放送をはじめたので、やはりアマゾンの契約だって必要である。民放の地上波で見られるのはワールドカップやFAカップといったカップ戦くらいである。

最近、サッカーを見ている層というのは高所得になってしまったのはこういうこともある。フーリガンで生活保護、とかになると、この手のサービスを受けるほどの年収がなかったりするのである。それに加えて近年はサッカーの入場料も軒並高騰し、そしてみんなサッカー場に行くためにユニフォーム買ったりするので、お金がないと楽しめない娯楽になってしまっている。前みたいに、フーリガンで刺青がたくさんみたいな人達がどんどん淘汰されているのである。

全部真面目に契約すると金額がかなりの金額になる。(ただし、インターネット契約のあるなしなどが影響するので、人によって条件は異なる。)私の場合スカイは友人が契約しており、タブレットの購読が何台までと決められているが、タブレットの購読が一台余っているので、そのおこぼれに預かりタブレットでは試合が見られるようになっている。ただし、タブレットはテレビの大画面につなげない。チャンピオンズリーグは家で見ないでパブまで見に行く。大勝負のときなどは家で一人で見るより、みんなとビール片手で見たほうがいいので、パブへ行くことが多い。(スカイでやっている試合もパブで見ることが多い。エバートンの大一番戦はエバートン会に臨時で参加する。)アマゾンの試合も前は一緒に住んでいた日本人の方が権利を持っていたので、その人と一緒に家のテレビにつないで見せてもらったこともあった。マー全部金ずくという感じで、いろいろなところにいろいろお金を払うことになる。パブに行けばコーラ代くらいは払わないといけないし、うっかりスナックを買い食いしたりしてしまうからバカにならない。それにネットフィリックスの購読を足したら、結構な出費になるのである。

正直、イギリス、民放のテレビが面白くないのである。テレビは本当に退屈で死ぬほど面白くない。そして、テレビ番組は長くて1時間、バラエティー系は30分程度なので、ごはんを見ながらちょっと見る程度でいい感じである。BBCでやっているネイチャープログラムや植物の話などは面白いと思ってみているが。BBCもテレビを見ない層を想定してアイプレーヤーというアプリを出しており、そのアプリをダウンロードしておけば、見逃し配信で楽しむこともできる。(これ本当に優秀で何十年前のドキュメンタリーまでさかのぼってみることができる。ピカソのかなり古いやつとか見られます。)ありがたいことにこれはただ。(テレビライセンスを払っていないといけませんが。)時々、世界各国の映画を英語の字幕をつけて配信してくれるので、それで「海街ダイアリー」とか見たりする。そういう意味ではお金をかけなくて、テレビを見ることができ、時間をつぶすことはできるのであるが、やはり人生が面白くないというか、ひまはつぶれない。

日本ほど民放重視でもなく、確かにBBCに出られればタレントやコメディアンとして成功していることにはなるが、だいたい出られる人数は日本よりかなり少ないので、もう名前を成している人しか出てこないしなあ。ま、正直テレビ離れというのは日本よりかなり前から始まっていると考えていいと思う。そしてみんなネットなどで好きな番組を探し当ててみる、という感じだし、下手するとユーチューブくらいをちょこっと見るだけでテレビ関係全然見ない人なども知っている。そういう人はゲーマーだったり、他に趣味があったり、テレビだけということでもない。あと、意外にラジオ聞いている人も多かったりする。(これもラジオ局がやたらに多く、細分化されているので好みにあったのが見つかれば人生ずっとそれだけという人もいます。)

自分のライフスタイルがある程度固まり「好きなものはこれ」と決めてそれ以外はいいと割り切れるなら、こういうサービスにあまりお金を使わないでも住むだろうが、最近思うのはある程度自分で好きなものを決めて限られたサービスしか使わないと決めていても生活にこういうもの(アマゾンプライムとか)がすーっと侵入してきて、毎月お金を払ったりしてしまうようになってしまう。自然とお金を使うようになってしまっていることが非常に多くなってきているような気がする。

いろいろ変わってきたといわれればそれまでだが、これから先どうなるのだろうと考えることもしばしばである。

リーズのドキュメンタリー、そこそこ面白いがやぱり選手がちょっと小粒かな。2部からプレミアに行く話だからしょうがないとしても。画面の色のトーンが抑え気味なのがまたリーズらしくていいね。




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