The Gravediggers

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The Gravediggers

living in London, like classical perfume, cosmetics and pubs ロンドン西在住。文章を書くのが好きです。ロンドン、ダブリン、ノルマンディが好き。古い香水が好き。映画や音楽も古めが好き。徒然綴っていきます。

最近の記事

You are beautiful

2005年の晩夏、私は語学学校の生徒としてロンドンにやってきた。最初は、語学学校があっせんするホームスティの制度で一部屋確保してもらった。 ホームスティ先は、シングルマザーの美術教師のおうちで子供が二人、長女が家を出て、長男と暮らしていた。余っている部屋を語学学校の生徒に貸していた。 今から考えてみれば、かなりありがたいホームスティのママだったと思う。ついてその日のうちに、車に乗せてくれて、携帯を一緒に買いに行ってくれたり、通学路を一緒に歩いてくれたり、至れり尽くせりだっ

    • アンナちゃんのこと

      最近、いつものパブへ行くと、アンナちゃんが働いてはいるが、ひまを見てエプロンの大きなポケットに単語帳を入れていて、英単語をさらってるのをよく見る。話を聞いてるとIELTSを受験する予定らしく、ひまを見て勉強をしているそうだ。 鉛筆やらペンやらを使って単語帳にいろいろ書いているのを見るがあまりにもひどい文房具を使ってる。パブで使われてるよくわからないボールペンやら、どこかで拾ったんだか持ってきたんだかわからないちびた鉛筆、あまりにひどいので、私が持っている文房具をパブへ持って

      • 何もかも変わっちまった

        いつも行きつけのパブには、タイ料理のユニットが入っている。店長はなるちゃんというタイ人である。なるちゃんの一番のお客さんは2人いて、1人はアレックスという50代半ばくらいの男性、この辺の出身で建設業従事者でいつもヘルメット持参でパブにやってくる。元ジャムというバンドのポールウェラーに似ていて面影があり、笑うと目の周りがくしゃっとなっていい具合にしわがより、なんというか、イギリスらしい感じの人だった。おとなしい人で、毎日作業が終わるとパブに来て、グリーンカレーかココナツカレーを

        • 木枯らしに抱かれて

          昭和歌謡や中森明菜が大好きではあるが、カラオケで歌うのには結構勇気がいるラインナップ、でも今の曲あんまり知らないし、どうしようと思うことが非常に多い。 そういうときは、やっぱり小泉今日子かな、などと思ってあなたに会えてよかったとか入れるんだけどさ、まあ、これだってそんなに新しくはないよなと。 小泉今日子、テレビドラマもそこまで出なくなったし、Xで変なことばかり言ってるおばさんかもしれないけどさ、それなりにテレビには出てるし、何かを発信しているし、演技は舞台でやってるしとい

        You are beautiful

          それってオワコンですか?

          ある日のこと、何気なくX(旧ツィッター)を覗いていたら、衝撃的な(私にとって)ポストをみかけた。正直、このポストは私の脳天を打ち砕くにふさわしいポストだった。 イギリスの新興スーパーマーケットF社で、日本のとあるウェハースチョコレートが、なんと2.5ポンドで売ってた、というポストだった。 何がなんだかわからないので、細かく、書いていくが、まず、売ってるものは世界的に流通しているチョコレートウェハース菓子である。もともと日本のブランドのものではないが、世界的展開をしており、

          それってオワコンですか?

          ハイストリートの小売業危機について

          ロンドンにも数店舗ある無印良品を経営している、Muji Europe が昨日清算管理人を任命したというニュースが出た。 このニュースが出るとだいたい、まあ、お店は閉店、スタッフは解雇というのが常道のような気がする。今のところ通常営業だが、そのうち店舗はたぶん閉まるだろう。次の家賃を払うところまでは普段通りなのだろうが、そのうちお店はなくなる、はず。 誰かがお店の権利を引き取って、営業をそのままということであれば、お店は続くのかもしれないが、今のところわからない。どうなるか

          ハイストリートの小売業危機について

          ダブリンの城

          近所の印刷屋の親父が店をたたんだ。店は結構な通りに面していた。いつも、印刷屋にはジェレミーというアルプスで子供にスキーを教えているのが本職のあんちゃんがいて、親父はいつもふらふらしていた。コロナ禍の間はこの印刷屋はそこそこもうかっていた。アクリル板に貼るシールやらコロナ禍用の飲食やら美容院のメニューやらを印刷する需要があり、まあ、忙しそうにしていたが、コロナが終わってからはまた暇に戻った。 ジェレミーがアルプスに移住するから印刷屋を辞めたいと言い出し、もう一人でやるのは面倒

          ダブリンの城

          かもめの玉子

          イギリスに、ロンドンにやってきた最初の目的は語学学校だった。だいたい学校は1年ちょいくらいしかいなかったが、なんだかんだでだいたい2年くらいは学生としてロンドンにいた。 語学学校はある程度はちゃんとした学校だった。毎日ちゃんと授業はあったし、自腹で行ったからお金は無駄にしたくなかったからちゃんとは通っていた。 ただ、授業が終わった後は絶対に家にまっすぐなんか帰らなかった。だいたい、朝仲間と会ったらランチ場所を決め授業、ランチに仲間と集合し、ランチを食べながら、授業が終わっ

          かもめの玉子

          一人を受け容れる

          `いつも行くパブにパブの人達が用心して接客している客が二人いる。 一人は、中東系の男でアントニーという。とにかく、この男は朝から晩までパブにいる。いつもウィスキーの水割りを頼んで、とにかくパブにいる。 職業はコックという噂だった。もともと中東のかなり小さい国から移民してきて、その国のクリスチャンの組織で働いているという。確かに隣の駅の近くに、その宗派の教会があり、宿泊所がある。何かあったときに同朋を安い値段で泊めてあげたり、留学生がいたり、という宿泊所で時々はその宗派で集ま

          一人を受け容れる

          最近増えたもの

          パブのバーメイドの中にアリスという子がいる。いつもにやけていて、ふざけた雰囲気の子だから「にやけアリス」とか勝手に呼んでいる。にったらにったらして仕事をしているが、普通のイギリス人で大学生である。 前にそのにやけアリスが、私の目のまえに来て、なぞの文字が書いてあるメモを見せてきた。「ナニコレ?」と言ったら「日本語なんだけど」と言われて一生懸命頑張って読んでみたら、ひらがなで「もち」と書いてあった。「これすごいおいしくない?やばくない?」といって、目の前に自分のバッグを持って

          最近増えたもの

          さっちゃんの憂鬱

          いつも行っているパブであるが、紆余曲折を経て、オーナーが昨年末に変更になった。 インド系の方で手広く商売をやっているという話である。 今までずっとパブにいた、バーマンのヘッドのジンジャーは12月のはじめにパブを退職、前前から念願の福祉関係の仕事に転職した。 新しく、ヘッドオブバーマンになったのはクリスというおじさん、結構初老のくたびれたおじさんだった。クリスの本業はパーソナルトレーナーらしかった。しかし、クリスに大金を落としていた富裕層の顧客が、切れたらしく、ひましてい

          さっちゃんの憂鬱

          イギリスの婦人服

          自分が投稿した記事で一番読まれているという記事はなんとバウアーの記事である。 そこまでファッションって感じの記事は書いていないので意外だなとは思いますが。 まあ、最近そこまでバウアー着て居ませんがね。 イギリス来て女性の場合、本当に着る服がないのではないか、と思うことがある。今はまだいいが、私がイギリスに来た頃は、女性向けだとJAEGERとREISSというブランドがだいたい2大ブランドで他にあるとしたら、トップショップ、カレンミレン、キャサリンハムネット、フレンチコネク

          イギリスの婦人服

          まさかこんな未来が待っているとは

          この間、になるのかな、ミッシェルガンエレファントのチバユウスケが亡くなった。 ミッシェル、何回かライブ行ったりしたっけな。好きと周りには言っていた割にはそこまで聞いてなかった。どのアルバムも一回くらいさらっと聞いて終わりだった。亡くなったという記事を見て、どの曲が、どう、こう、という話にはあまりついていけなくて、「そこまで聴き込んでなかった」自分を発見した。 しかし、ミッシェルのお陰で、古い英国の音楽には手を出すようになった。ドクターフィールグッドとか聴いていたが、一番聞

          まさかこんな未来が待っているとは

          ダブリン残照

          一時ダブリンが大好きで、一年に3回くらい通うというのを、数年続けたりしていた。 パブで知り合ったおじさんがダブリン出身だった。そのおっちゃんのおじさんがダブリンで一人暮らしをしていて、部屋がたくさん余ってるから、ただで泊めてあげられるし、伯父さんも客人がいれば気持ちに張りが出るだろう、という意図だった。 実際、遊びに行ってみたら、おじいさん(紹介してくれた人の伯父にあたる。)、おじいさんの息子でブーと呼ばれていたダブリン市勤務の公務員(ブーは紹介してくれた人のいとこになる

          ダブリン残照

          病院のなぞ

          サッカーが好きでよく見て居るし、選手やらチームのSNSもよく見ている。時たまだが、怪我をして、手術などをしたplayerがベッドに横たわっていて「手術は成功しました。早くピッチに戻ってきてね」みたいなキャプションがついている投稿を見ることがある。 なんとなく、どのイングランドのチームの病院からの投稿もなんだか、なんというか、結構「あらら」と思うことが多い。 だいたい手術着の柄みたいなのでわかるが保険内の病院にいるような気がするし、背景に移っている医療器具などが古めかしい場

          豚と林檎

          イギリスに来てから、不思議な話だが、牛肉より豚肉が好きになった。レストランなどでいただく際も、牛のメニューより豚のメニューを最初に見て、そこに気に入ったのがあれば、もう豚を注文する。 鶏は安いので、貧乏人の味方である。匂いもあまりないし、扱いはラク。加えてへたくそが料理してもそれなりの味になる。あと、肉にもクラスがあると思うが、割に鶏はそこまでクラスの差が大きくないような気がする。ので、家で料理するのは、圧倒的に鶏が多いので、外で食べるときにはセレクトから外す時が多い。