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デリバリー・テイクアウトを行う上での注意点


コロナウイルスの影響で、飲食店が悲鳴をあげてます。

お店を開けることが悪のようなイメージで、

飲食店オーナーさんは新しくUber eatsやテイクアウトを始める店舗がほとんどです。

そこで、ケータリングの経験が豊富なので、

デリバリー・テイクアウトを行う上での注意点など書きます。

写真は僕が作ったお弁当です。



料理を作る上での考え方

・お客様がいつ食べるかわからない、作ってから時間が経つこと。


料理が作ってから時間が経つにつれてどう状態変化していくのか、そこまで考えて料理を作っている人は少ないと考えます。

基本的に、飲食店は目の前のお客様に最高の状態で料理を出すことを心がけています。

つまり、自分目線であり、お客様目線ではないということです。

なぜ、お弁当になるとそこまで考えれないのでしょうか?

生活のために行なっているだけで、本来やりたくないことなのでしょうか?



テイクアウト・デリバリーになると作ってから時間が経つことが多いわけです。

自分が美味しいと思う料理を作って、箱に詰めあわせて、時間が経ったら、、

果たして美味しさが持続しているものでしょうか?


僕のケータリングにおける従業員の調理師にはそこまで考えるように色々教えているのと、具体的に「調理方法・加熱方法・調味方法」まで店舗の仕様と変える場合があります。逆にいうとそこまで考えた上でメニュー構成してます。

具体的にいうと長くなるので、自分の店舗のメニューに置き換えて考えてみてください。

もちろん時間が経つにつれて味がぼやける料理もあったり。

冷めた方が味が感じにくいからと、ただ単に味を濃くすればいい訳でもありません。



Uber eatsなどのデリバリーの場合は温かい料理そのまま運ぶパターンもあります。

その場合は料理がずっと保温される訳ですから、食材がずっと保温されている状態です。

人間に置き換えると、真夏の日中にずっと外にいたら汗をかいて、水が欲しくなるじゃないですか?

食材もその状態になります。

作ってからお客様が食べるまでに1時間くらいあると思います。

唐揚げも1時間保温されたらどんな状態になるか試したことありますか?

大きさによっては1時間じゃ変化薄い場合もあるかもしれませんが、2時間超えるとはっきり変わります。

スープ系統などはいいですが、他の料理の場合はどうなるかまで考えてメニューや調理方法考えた方がリピートに繋がるかもしれません!


コロナウイルスの影響で、ディナータイムの営業をやむ負えなく休業し、

テイクアウト・デリバリーで日銭を稼ぐのは生きる上で必要な事かもしれません。

本当にその料理はお客様が食べる頃に美味しさが伝わる状態ですか?

店舗のメニューをそのままテイクアウト・デリバリーに置き換えて提供し、

コロナウイルスが落ち着いた時に、そのメニューを食べたお客様がお店に戻ってきてくれますか?

おそらく、落ち着いても自宅での食事になれた人々はすぐに外食に行こうとはならないでしょう。ここを考えてテイクアウトの商品を作っていけばいいと考えます。


Uber Eatsは当たり外れが多いとも聞きます。ハズレに思われないような工夫しましょう!




では、具体的にどんな工夫すればいいの!って思うでしょう。笑


よくありそうなメニューで、ざっくりかいて置きます。


冷めているお弁当の場合


・唐揚げ

冷たくても美味しい唐揚げのレシピ載せてます。

小麦粉はダメです。片栗粉なら少し多めの方がいいです。時間が経つと衣に味が移ります。


・天ぷら

天ぷらは衣をちょっと固めにしてしっかりとつける。

お弁当の蓋を閉めて時間が経つと、衣がふやけるので、衣に味をつける。

梅味の衣、あおさ海苔の衣、工夫すれば色々あります。

僕は天ぷらはお弁当に入れませんが、入れるなら工夫すると冷めても美味しいです。

南瓜やさつまいもを使うなら、一回軽く茹でてからの方が甘み感じられますよ。


・野菜のグリル

よく素揚げしてのせるだけのお弁当ありますよね。

野菜は、7~9割の火加減が野菜の個性と甘みと食感を感じられて美味しいです。

加減は野菜によります。加熱して一回冷ます場合は、余熱で火が通ることも計算に入れた方がいいです。

キノコや蓮根を使うときは味付けに昆布茶を使います。相性かなり良いので試してみてくださいね!

「緑の野菜は、加熱したら色が飛ぶので、塩水で茹でてからすぐ氷水に落とす」なんてことをします。

加熱しても色が変化しない緑の野菜もあるので、その場合は氷水に落とさない方がいいです。

ちなみにブロッコリーは20秒くらい茹でて、6割の火通しでザルにあげて余熱で8割の火加減になるまで冷ました方が美味しいです。氷水の中に入れては水っぽくなるのでダメです。


僕は基本的にたくさんの味を感じられるようにメニュー組みます。

野菜のグリルでも「塩味、昆布茶味(旨味塩)、スパイス味、バター醤油味」など色々工夫できます。


・煮物

少し甘めに味をつける。塩分と甘味のバランスの話で、ちょっと甘めの方が美味しく感じます。


・ご飯系

温かい状態でお弁当に詰めて、乾燥しないようにラップで蓋をして冷ましてから、他の料理を盛り付けてください。

お弁当容器が温かい状態で、

ポテトサラダなどの「食中毒が起きやすい・水分が多い・前日に仕込みをしてたりして時間が経っている」などの料理を詰め込むと危険です。




温かいお弁当の場合

・唐揚げ

温かい唐揚げは水分と油分が出て縮むので、大きめに作りましょう。

油分が出ても他に影響がない容器や仕切りを使いましょう。


他のメニューについては質問があれば答えます。



盛り付け

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どのようなテイクアウト・デリバリーを行なっているかにもよるのですが。

僕は基本的に、「カップ、バラン、仕切りなどを使わない、箱にぎっしり詰められたお弁当」タイプの盛り付けが多いです。


唐揚げ弁当などの単色ではないです。

焼肉店がよくやっている「高級肉のローストビーフや焼肉弁当+副菜3品くらいのお弁当」も人気なので、そういう系統もいいと思います。



・時間が経つと水分が出る食材はカップに。特に酢の物。

お弁当のメインは肉料理や揚げ物が多いと思います。

そこで口直しに酢の物や煮物をよく入れてると思いますが、

酢の物の味や水分が他の食材に移ったら最悪です。移動中もこぼれにくい工夫をしましょう。

ウーバーイーツの運ぶ人が悪くて、来た時の状態が悪かったとかは聞きますよね。




お弁当の構成

メインがはっきりわかった方が売れます。

唐揚げもあって、フライもあって、色々詰まっててメインが何かわからない弁当があります。(僕の弁当ですね笑)



テイクアウトのパターン


・冷めた料理を容器に詰めて、店頭でそのまま渡す。(お弁当でも、お惣菜でも)

・耐熱容器に入れて、温かいうちにデリバリーする。(ウーバーイーツか自分で届ける)

・真空パックにして渡し、お客様の自宅で湯煎などで温めてもらう。(製造業の許可が必要な場合がある)


3番目のパターンもありです。お客様に自宅で最後の仕上げをやってもらうことによって、食事の楽しさが増し、温かくて美味しい料理だった場合に美味しさが増します。

ラーメン店もスープと麺を真空パックしたらいいワケなので、通常営業のお客様が少なくても、そもそも日本人はラーメン好きなので、やり方次第では十分売れるかと思います。



衛生上の注意点


食中毒だけ出さないように気をつけてください。


ランチの時間帯に、店頭で朝から3~4時間並べられたお弁当も衛生上最悪です。

僕は見かけたら引きます。

売る目的だけで、お客様のこと全く考えていません。

せめて、クーラーボックスなど保冷した上で販売した方がいいです。


あと店頭販売で、ご飯だけ入れていないパターンもあります。

ご飯を保温してあって暖かい状態で詰めて渡すお弁当あるじゃないですか?

個人的には最悪です。

まず、ご飯は保温をすればするほど美味しさが失われていきます。


そして3~4時間放置されて料理についている細菌がどんどん繁殖した上で、

暖かいご飯を盛り付けて、持って帰ってすぐ食べない場合は細菌の繁殖が加速します。


もちろんすぐ食べる場合がほとんどでしょうけど、

基本的にはお客様がすぐ食べるという前提でお弁当を作ってはいけません。

食中毒のリスクが一気に高まります。


冷蔵庫で次の日まで置いてても大丈夫くらい気をつかってください。

盛り付ける前に容器にアルコールは必須です。



ざっと、こんな感じです。

頑張ってコロナを乗り越えましょうね!

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