飲食店とケータリングビジネスはどっちがいいのか?
ビジネス目線での「飲食店とケータリング」の違いとは?
最近「Uber eats」も流行ってきて、
コロナウイルスの影響もあり、飲食店に行かず自宅でデリバリーを頼む人も多いと思います。
やっておけば良かったと思って「Uber eats」を始める飲食店も多いと聞きます。
でも、登録申請が多すぎて1ヶ月待ちとからしいです。
こういう状況は飲食店を経営している人からすると悲惨です。
特にインバウンドを中心に狙っている飲食店(他業種も)の人たちは倒産のニュースも流れていますよね。
僕は企業様のイベントにてケータリングを行なっているので、
企業のイベントがそもそも自粛されているので、ケータリング業界も良い現状ではないです。
こういう状況は置いておいて、客観的に見て、
飲食店とケータリングの違いをまとめたいと思います。
売上について
一般的に飲食店の売上というものは「客数×客単価」で売上が決まります。
お店の席数×回転率(ディナーの場合1~2回転が一般的)×客単価で売上の上限が見えてきます。
あとはどういう立地でどういう業態なのかで
回転数が1回転だったり、10回転だったりとバラバラです。
「オーナーシェフになって独立をしたい!」
と思う人はどんな店作りをするか考えます。
流行にのってメニューを作るか、自分のやりたい料理を提供するか、雰囲気はどうするか、、。
また、飲食店を既にやっているけど、シーズンによっては売上がバラバラだし、
今回のコロナウイルスの影響で下がっているし、売上の上限が見えてきてる。。
と頭を悩ましているオーナーさんも多いです。
僕が経営している飲食店の詳細を載せます。
業態:ダイニングバー
客席数:20席
坪数:30坪
客単価:3000円〜4000円
営業時間:18時〜23時
スタッフ:2人
これを見て売上が想像できる人もいるかもしれませんが、
オーナーシェフでやった場合。売上の上限は、
客単価4000円×20席×1回転×25日営業=売上200万円
くらいでしょうか?2人の規模で200万売上上がったら良い方だと思います。
僕の場合は営業時間が短いので、一般的な飲食店はランチ営業をしたり、
深夜でも人が多い地域であれば深夜営業したりで、この規模でも売上を200万円〜300万に伸ばしていくと思います。
スタッフをもっと増やすのであれば、そのくらいの売上は必要ですね。
お店が有名になれば回転数が上がるので、売上も上がりますがスタッフも必要です。
客席稼働率は、レストランの平均で65%から70%程度と言われています。
営業時間のばして、忙しかったらこのようなイメージでしょうか?
客単価4000円×20席×2回転×25日営業×稼働率65%=売上260万円
実際にこの数字は難しく、2人くらいだったら、家賃にもよりますが、売上130万円くらいで生活はできるレベルです。
繁忙期だったらいくのでしょうか?
一般的な客席面積比率です。
僕の店の場合は30坪で20席なので、65%です。
まあ平均的ですね笑
どれだけ頑張っても回転数の限界もあるので、売上の上限が決まり、
他の業界と比べて利益率が低いので、飲食店を2店舗、3店舗・・という感じに増やしていくのが一般的です。多店舗展開すると管理が大変です。
飲食店を何店舗も経営されているオーナーさんは本当にすごいです!
ケータリング業界の売上の考え方
さて、ケータリングにおける売上の計算式はなんでしょうか?
客単価×客数×件数(回転数)です。
考え方は同じですが、1日で対応できる件数は僕の場合2~3件です。
大きなケータリング会社さんはもっと対応できると思います。
ただし、客数が圧倒的に違います。
3000円のコースで、20人分、とある会社様の懇親会のケータリングをしました。
この場合3000円×20人×1件でその日の売上は60000円になります。
飲食店だったら貸切営業になるので、その日の売上は60000円。もしくは貸切の時間帯をずらして2件入れれば120000円です。これが1日の上限となります。
ケータリングの場合。
人数が20人〜100人規模の依頼が普通にあります。
そもそもホテルや居酒屋で懇親会をしない(大人数だから入らない)ので、ケータリングを頼むわけです。
3000円のコースでも100人分提供できれば30万円です。
もし一日昼と夜で2件分(3000円×100人×2件)提供できれば売上は飲食店の上限の何倍になるでしょうか?
そう考えると、立地が悪かったり、お客さんが少ない場所でも売上を上げることは難しくないです。
わざわざ立地をよくして、家賃とスタッフというリスクを背負って経営するのか。
それとも立地も悪く、家賃も安いところで、大きな案件のケータリングをこなす。
というのも一つの方法です。
僕の過去最高の売上は、
1日で、1件で、140人分で、200万円の仕事でした。
1日で1ヶ月分の売上ができました。
1日で売上100万超えの案件も何度か経験してます。
これはスタッフ2〜3人の個人店では出せない売上です。
大きな売上を作るために、フェスや催事で出店して失敗する飲食店も多いと思います。
それは売上が保証されていないからです。雨の日のフェスは最悪ですよね。
飲食店もお客様が来なかったら売上が保証されていません。
ケータリングは完全予約制なので、予約さえあれば売上は保証されます。
かといって、ケータリングが簡単なわけではないです。
ケータリングのメリット
さて、ここまでケータリングの売上が高い場合が多いと言ってるので
メリットの話に移りたいと思います。
・1日の売上の上限が飲食店よりも高い。(店の中と外両方で売上を作れる)
・慣れれば2~3人で30人〜100人の予約をこなすことができるので人件費が必要以上にかからない。(飲食店では不可能に近い。)
・完全予約制、食材や人件費などのロスがない。(予約ない日はスタッフも必要ない。)
・時代の流れに乗っている。(Uber eatsなどの流行り。高齢化社会により、届けてもらう方が嬉しい)
・新入社員など若者がプライベートを確保したいため、社内で懇親会をすることが増えてきている。
・社内懇親会の幹事は30代女性が多いため、ちょっとお洒落なことや、変わった飲み会を企画している会社さんが多いのでケータリングを取り入れやすい。
・飲食店ではできない豪華なテーブルコーディネート演出が可能。
・飲食店の数に比べて、ケータリング会社の数が圧倒的に少ない。(ライバルが少ない)
・人の繋がりが増える。いろんな業種の人と関われる。視野が広くなる。
ケータリングのデメリット
デメリットもいろいろありますので、ケータリングを行う場合に注意が必要です。
・料理を最高の状態で提供できない。提供できる料理に限りがある。
・新規がないので、予約がないと売上がない。(その日の新規はない。1週間前〜1ヶ月前の予約が多い)
・お客様への対応、高い料理のクオリティの提供などが難しい。(経験が必要)
・入金が遅い場合が多い。(現金商売の店も少なくなってますが、基本的に振込が多いです。ある程度資金がないと難しいです。)
・必要な機材(大皿、コーディネート用の装飾など備品類)が多い。
・「車、ホームページ、リーフレット」など飲食店にはそこまで必要ないけど、ケータリングでは必ず必要なものが多い。
・固定費が高い。(車代、駐車場代、HPのサーバー代、食中毒対策の保険代など飲食店のみの経営には必要ないものがある。)
結論
簡単にメリット・デメリット書きましたが、
飲食店とケータリングではどっちがいいのかなんてありません。
どっちが好きかで、自分の人生においてどんな目標があるか、です。
飲食店でミシュラン目指して、専門分野で頑張る人もいれば、
こじんまりと家庭料理店で、常連様のみで楽しくやっている人もいます。
今は客席が少なく、客単価が高い高級店を作るのも自分が楽しみつつ稼いで充実した人生を送れる飲食店の一つです。
自分の人生の目標を達成するために、お金というものに向き合わないといけないのも事実です。
個人的には、飲食店より、楽しく、稼げて、人の繋がりも増えるので好きです。
コロナウイルスのおかげと言うのでしょうか?
飲食業界もどんどん新しいことを考えないといけません。
この情報を流してケータリング業界が盛り上がって、
飲食業界も盛り上がったらいいと思うので、もっと深いノウハウに関してはどんどん情報発信できるよう頑張ります。
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