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秋野不矩の描くインド

手持ち絵葉書の紹介3枚目(2枚目は葉書じゃなかったけど)は、秋野不矩あきのふくです。
見出しの葉書は「土の家(生命の樹)」(1985年)

はじめて秋野不矩の絵を見たのは、2008年の生誕100年記念展。葉山の神奈川県立近代美術館に見に行きました。
どうして行こうと思ったのか、覚えていないのですよね。
たぶん、テレビで見たのか、チラシかなにかで見て絵に惹かれたのかもしれません。

この空がね、またちょっと黄色が入ったターコイズっぽいブルーなのです。土壁の黄色とのコントラストが好きです。

はじめはふつうの日本画で人物を描いていたようですが、1962年、京都市立芸術大学日本画研究室に勤めていた時、インドの大学に客員教授として1年間滞在することを希望したところから、インドとの縁が始ったようです。
晩年までに計14回インドに出かけ、最後は1999年の91歳のときだそう。

インドはいろいろな意味で心身が強くないと行けなさそうな印象なのですが、90代になっても行けるってすごい。
最晩年にはアフリカにも行っていて、2001年に93歳で亡くなっています。

左は「朝の祈り」1988年

この時の展覧会では、絵葉書は2枚しか買っていません。
私にしてはめずらしく図録を買ったからのようです。

日本画ってサイズがとても大きい作品が多い印象があって、このときの展示も大きな絵に圧倒された記憶があります。
インドに行ってからの作品は、黄色やオレンジ、赤などの大地の色や、影の黒、ときにブルーの空と黄色のコントラストも強く印象に残りました。
特に黄色やオレンジなどが多様されていて、そこからインドの暑さや乾いた感覚がはっきりと伝わってきます。
これらの色が好きかどうかで好みが分かれるかもしれませんが、私は黄色い風景がけっこう好きだったのです。
スケッチも展示されていて、ところどころ直筆の文が書かれているのも良かったです。

浜松に秋野不矩の美術館があります。
建物がインパクトがあって、ここ数年はすっかり忘れていましたが、一度は行きたいと思っていたことを思い出しました。
近いうちに行きたいかも・・・。
サイトのギャラリーに作品が少しアップされているので、興味のある方はどうぞ。


若い頃バックパッカーをやっていた人などはインドに行く人が多かったですね。行って、好きか嫌いかに分かれると聞きました。
添乗員さんと仕事していた時は、インドの洗礼(下痢)の話も聞いて、無理かも〜と思ったものです。
でもヨガも好きだし(今やってないけど)、インドの聖者にハマったことあるし(笑)、常に何かしら気になる国ではあります。

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書くこと、描くこと、撮ることで表現し続けたいと思います。サポートいただけましたなら、自分を豊かにしてさらに循環させていけるよう、大切に使わせていただきます。