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本からの学び(インバウンド復活)①

こんにちは!
足立佑介です。今日は港区の品川から。

インバウンド復活は、日本経済復調の鍵となる。

様々なトラブルがあるものの、世界中でワクチン接種がスタートし、
世界各国で観光産業復活への期待が高まりつつある。

そんな中、日本経済復調の鍵を握るであろう日本の観光産業復活には、
「インバウンド」が欠かせない。

何故なら日本の観光産業は、インバウンドに大きく依存してきたからだ。


国土交通省が発行している「観光白書(令和元年版)」からも、
日本がこれまでいかにインバウンド依存をしてきたかが顕著に見て取れる。

旅行者が「買い物や宿泊など」に使う金額の中で、
インバウンドが占める比率は大阪府46.2%・東京都44.8%。
つまり、使用された金額の約半数がインバウンドからだったのだ。

このことからも、今回のワクチン接種による観光産業及び
インバウンドの復活は、日本経済の復調に欠かせない要素の一つとなるのは容易に想定できる。

しかし、インバウンドが復活し訪日外国人観光客数が増えれば、
何もかもうまくいく、というのは推察が甘い。

観光庁がまとめた「訪日外国人消費動向調査」をみると、
「旅行消費額」と「訪日外国人観光客数」に大きなGAPがあった。

■旅行消費額
2017年 4兆4162億円
2018年 4兆5189億円(2.3%増)

■訪日外国人観光客数
2017年 2869万人
2018年 3119万人(8.7%増)

8.7%も伸びた訪日外国人観光客数に対し、
2.3%しか旅行消費額は伸びていなかった。


すなわり、「1人当たりの消費額」が減少していたのだ

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2019年の訪日外国人1人当たりの平均旅行支出は、16万5425円。
その中でも2019年年間959万人が訪れ、全体の30%以上を占めた中国人は、
21万2981円

旅行支出の費目には宿泊費、飲食費、交通費、娯楽サービス費、
買い物代があるが、中国人は買い物代(9万4000円)が最も高かった。
しかし、以下のように最多だった2015年以降、下降線を辿っていたのだ。

2015年(16万2000円)
2016年(12万3000円)
2017年(11万9000円)
2018年(11万2000円)


その理由は、家電製品の爆買いで話題となった2015年と違い、
購入率の内訳が以下のように変化したからだ。

1位 「化粧品・香水」(79.5%)
2位 「菓子類」(70.1%)
3位 「医薬品」(49%)
※2018年

つまり、今の日本では、買いたい高額商品が見当たらなくなっており、
爆買いしたいものが無い、という状況なのだ。

しかし、購入率の1位を見ると分かるように、家電製品ではなく、
「化粧品・香水」にお金を落としている。


上述の様々な観点から推察するに、インバウンドが復活し、訪日外国人観光客数が増えた時に最も勝利するのは、高額な「化粧品・香水」を扱っている小売ビジネスになるのではないか、と想定している。

明日はこのインバウンド復活に向けた、
自分なりの見解と戦略をいくつか述べてみようと思う。

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