なぜ動物を助けたいと思うのか?
今日の一言。
「ギブアンドテイクにも色々な形がある。」
私は獣医師である。
獣医師は「人間以外の動物」を治療する職業だ。
では、なぜ動物なのか?
なぜ、人の医者では無いのか?
自分は人間なのに。
そう疑問に感じる人も多いのではなかろうか。
実際、よく聞かれる質問でもある。
それは、単純に考えて「動物が好きだから」でしょ?
誰もがそういう答えを期待していると思う。
正直にお答えしよう。
私は動物が大好きすぎるのだ。
予想通りのつまらない答えで申し訳ない。
でも、事実がこれなのだ。
子供の頃から「動物のお医者さん」になりたかった。
単純に動物が好きだからだ。
可愛い生き物を見ると涙が出そうになる。
年甲斐もなく、今でもよく、うるうるしてしまう。
これは人間の赤ちゃんでもそうなので、単純に愛おしいと思える存在が好きなのだろう。
子供の頃は、よく年下の子の面倒を見たがっていたものだ。
そしてこの、スーパー可愛い生き物たちに非情なことをする人類が許せなかった。
虐待や管理の不行き届き、健康状態すらも気にかけない。
そんな現実をぶち壊したかった。
だから、動物たちに関わる仕事の中でも一番トップにいそう(だと思っていた。)な獣医師になる決意をした。
獣医師として、動物たちの健康を守るために。
不幸な動物たちを減らすために。
でも、ぶっちゃけて言うと、獣医師を目指して獣医学部・学科に入る全員が全員、「動物大好き派」な訳では無い。
もちろん、動物嫌いな人は獣医学部・学科には入らないだろうけど、獣医師の仕事は何も動物を触る仕事だけでは無い。
公務員、薬やフードの研究職、あらゆる分野で「国家資格獣医師免許」は活躍している。
獣医師資格さえ取ってしまえば、将来は安泰だ。
この「安定」を目指して選ぶ人も多々いる。
私の同級生にも
「人間の医者になりたかったけど、なれなかったから獣医。」
「とりあえず、資格職だから。」
「医療系ならなんでもよかった。」
そう言う人がちらほらいた。
もちろん、別に悪いことでは無い。
職業選択は自由だ。
でも、動物好きが多い中では窮屈だったのでは?と思うし、そもそも、6年制の他の学部を出た人たちより、給料面では劣る場合がほとんどだ。
「職の安定」はあるかもしれないが、別に高給取りになれる訳では無い。
特に、一般の獣医師として働くのはブラック〜グレーくらいが常だと思っていいと思う。
時給換算なんかしたら涙が出る。
そんな時にモチベーションになるのは、やはり「動物が好き」と言うこの一言に尽きる気がする。
まあ、私の場合は愛が重すぎて人間にも動物にも引かれがちですけどね。
今日も1日お疲れ様でした。
明日も頑張りましょう!
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