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獣医さんとやってみよう自由研究

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2023年2月の記事一覧

犬の食塩中毒【解説】【中毒】【物によっては異物】

犬の食塩中毒【解説】【中毒】【物によっては異物】

海外の文献では手作り子供用粘土(play dough)による犬の食塩中毒の報告があります。日本で懸念されるものとして,おつけものや梅干しがあります。梅干しは塩分濃度が高い上に種は凹凸が多く消化管壁にはまりやすい形をしています。梅干しを誤飲した場合は食塩中毒と種による消化管閉塞の2つの危険があります。日本では小型犬が多いので,腸管が細い小型犬では種が詰まる可能性も高く注意が必要です。

■症状
食塩

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犬が接着剤を摂取するとどうなる?

犬が接着剤を摂取するとどうなる?

概要:犬は接着剤を誤飲・接触するとどうなる?
ポリウレタン系接着剤は体内に入ると元の4〜8倍の体積まで膨らみ,消化管を閉塞させる可能性があります。家庭用の木工用ボンドでは酢酸ビニル樹脂を使われているものも多く,これは閉塞の危険は低いですが皮膚や眼の刺激があります。DIYの際はお気をつけください。

詳しく:ポリウレタン系接着剤とは分子中のイソシアネート基の反応を利用した接着剤です。プラスチック・金

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どの種類の電池もペットの周りには置かないようにしましょう

どの種類の電池もペットの周りには置かないようにしましょう

どの種類の電池も危険!ペットの周りに置かないように

概要:電池は誤飲するとペットの消化管に強い炎症や潰瘍を起こし穴があくこともあります。特にコイン型リチウム電池は危険で,3Vの電池だと15〜30分以内にわんちゃんの消化管粘膜に壊死を起こし始めます。

催吐は禁忌ですが,状況によっては実施する可能性もあるので獣医師の指示に従い治療を行います。

詳しく:2015年に公益財団法人日本中毒情報センター

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