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研究ツールについて考える

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さまざまなアプリケーションを使いながら、研究ツールとしてそれらをどう活用できそうか考える記事たちです
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記事一覧

Dnynalistでタスク管理

こんにちは。今回の記事はタイトル通り、Dnynalistを使ったタスク管理についてご説明します。 Dnynalistについては以前別の記事でも書きましたから、今日書く以外の使い道については下記の記事もご覧ください。 一応簡単に説明しておくと、Dnynalistとは文章のアウトライン作成を支援してくれるアプリケーションのひとつです。要するに文章執筆ツールなのですが、タスク管理にも使える形になっています。 文章執筆ツールがなぜタスク管理に使えるのか。さっそく説明していきまし

Notionで研究用のデータベースを作る

Notionについては以前も記事に書いたことがあるのですが、そのときは概説的なことにしか触れませんでした。 この記事を書いたのがもう2年以上前で、いろいろな状況が変わりました。特にEvernoteの無料版の機能が大きく制限されたことは大きかったですね。Notionユーザーも増えたのではないかと思います。 というわけで今回は研究用の使い道に特化して、Notionの活用方法について概説します。ちなみに私は文系の研究者で、ふだんは日本の近代文学について研究しています。当然ながら

研究や仕事のアイデアメモをとるツール

ふと思いついたアイデア、これから育ちそうな研究の種、あるいは舞い込んできたタスク。そうしたものをなににメモするか。これはなかなか悩ましい問題です。 メモをとるのに最低限必要な条件は、いつでもメモがとれることと、すぐにメモがとれること。思いついた時にメモ帳が無いのは論外ですし、時間が経つとアイデアやタスクを忘れてしまう可能性があるのであまり放っておくのもよろしくない。 ちゃんとアイデアを展開する場所はまた別に用意するとして、その場の思いつきはささっとどこかにメモしたい。私の

エバーグリーンノートという考え方

情報がドサドサとあふれかっているこの高度情報化社会。私たちが日々接する情報はますます増え続け、情報収集よりも情報整理の方に目を向けねばならぬ時代になってきました。 ただ、一口に情報をまとめると言ってもそう簡単ではありません。古くは紙のノート、ちょっと進化してルーズリーフや京大式カード、そしてデジタルノートと情報整理の方法は増え続けています。 どのような形をとるにせよ、常に問題となるのは集めた情報をいかにして「使える」形で残しておくか。情報管理が紙から検索性の高いデジタルに

『ライティングの哲学』――「書くこと」について考えるときに僕が語ること

国語の問題、勉強しなくても感覚で解けるわっていう人、クラスに一人はいませんでしたか?あるいは、みなさんもそのタイプだったかもしれません。 でも、そういう人って、8割の文章はうまく解けても、たまに「合わない」文章が出てきたときめちゃくちゃコケるんですよね。なぜ分かるか?僕もそのタイプだったからです。 どうしてそんなことになるのかというと、要するに解くことが「技術」化されていないからです。感覚でだいたい解ける。でも感覚が合わない問題はダメ。では、もし自分が人生で大切な試験を受

大学院生から見たNotionの使いかた

ここ1,2年話題になっているアプリケーションに、メモアプリ+情報管理アプリ+手帳アプリを組み合わせたようなNotionというアプリがあります。 Evernoteに似ているという話も聞きますが、2つのアプリの類似点や相違点はどこにあるのでしょうか。そして研究ツールとしてどのように活用できそうでしょうか。 文系の大学院生である僕がNotionを1年ほど使ってみた感触や感想、便利だと思った使い方について記します。 ちなみに、この記事は僕が作っているマガジン、「研究ツールについ

研究ツールとしてのDynalist②―アウトライナーの使いみち

こんにちは。前回の記事ではDynalistを中心に、アウトライナーについて説明してきました。今回は、タイトル通りDynalistがどのように研究に使えるか考えてみたいと思います。 論理的に文章を組み立てようと思ったとき、アウトライナーで事前に文章の模型を作って論理の流れを点検することで、分かりやすく適切な文章に近づけることができます。 こうした機能を持つDynalistが論文やレポート執筆の際に有用なのは自明のことかと思いますので、今回は論文執筆以外の観点からDynali

研究ツールとしてのDynalist①―アウトライナーとはどのようなものか

こんにちは。今回はタイトル通り、研究ツールとしてのDynalistについて考えていきます。記事はいつも通り、①と②に分かれています。 Dynalistはアウトライナーの1つで、前回のDropboxに比べると、僕にとって論文の執筆に直接寄与しているツールとなっています。 今回はそのDynalistについて考えつつ、それが研究の中でどのように生かされうるかについて考えてみたいと思います。 〇Dynalistとは先ほどから述べているように、Dynalistとはアウトライナーの

研究ツールとしてのEvernote①

夏なので、note始めました。日本近代文学を研究している大学院生で、武久と申します。 個人的に研究で使うツールやアプリケーションに関心があるので、自分なりに使い方を整理したり模索したりするついでにnoteでも公開し、あわよくばアドバイスをいただこうという腹積もりです。 手はじめに、有名どころのEvernoteから考えてみたいと思います。 〇Evernoteとは EvernoteはOneNoteなどと同じクラウド型のノートアプリです。1つのノートにテキストはもちろん、画

研究ツールとしてのEvernote②

こんにちは。前回の記事ではEvernoteがどのようなものか、僕が研究の上でそれをどのように使っているのかご紹介しました。 ポイントは情報の一元化、そしてそれに伴う検索性にあります。Evernoteに雑多な情報を集めてしまい、タグ付けすることにより、Evernote内だけの検索で情報収集を済ませてしまおうというわけですね。 ところがこの「情報の一元化」というやつ、なかなか厄介で……。しかしまずは、別の話題から入りましょう。 〇一次資料を放り込む 「研究ツールとしてのE

研究ツールとしてのDropbox①

こんにちは。今回はDropboxについてのお話です。 「研究ツール」として特別な使い方をしているかと言われたら微妙なのですが、研究にも役立つ便利ツールであることは間違いないので、ここで扱うことにします。 〇Dropboxとは Dropboxは、簡単に言えばクラウドのストレージサービスです。 ここにファイルを上げておけば、USBなどでデータをやりとりせずとも、どこからでもファイルへのアクセスが可能になります。 PC用・スマートフォン用の両方にアプリがあるので、入れてお

研究ツールとしてのDropbox②

前回の記事ではDropboxの基本的な利点や使い方の話をしました。今回は、タイトル通り「研究ツールとして」Dropboxをどのように役立てられそうかを考えてみたいと思います。 〇Dropboxで論文を読む 僕がいま一番よくDropboxを使うタイミングは、①バックアップを作りたいとき、②論文を読みたいときです。①については前回の記事で説明しましたし、ある程度自明なので省略します。 ②について。ネットでPDFをダウンロードした、あるいは研究室で学術誌からスキャンした論文を