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First Session- Fiction&Entertainment @Sci-Arc

Sci-Arcという学校はリアルなプロジェクトよりも、実験的な取り組みをしている事で有名な大学です。その中でもEdge(Postgraduate)はそれぞれのコースに沿った実験的な取り組みをしています。このプログラムは5年ほど前に新設されたプログラムで英語では勿論の事、日本語での情報があまり出回っていないプログラムでした。なので入学前は本当に大丈夫なのだろうかと不安だった事を覚えています。


Edge自体はわかりませんがFiction&Entertainmentは、私が日本人初の入学者なので、今HOTな分野の最先端を伝えていけたらと思っています。また授業では膨大な量の情報、英語という事もあり5〜60%の理解しか出来ないため、自分のために忘備録を残しておきたいと思います。忙しくなってくると書けなくなるため今のうちに頑張っておきます。


Fiction&EntertainmentはLiam YoungがCoordinatorを務めるスタジオで、どちらかというと1つの研究室に生徒が所属するという日本に近い形を取っています。Liamは日本ではあまり知られていないかもしれませんがイギリスやアメリカでは有名で、Speculative Architectの第一人者として知られています。新しいテクノロジーがいかに建築や都市を変えるのかをFilmなどのエンターテイメントメディアを通して提案している建築家です。※詳しく知りたい方は下のリンクへどうぞ

また、Alexey MarfinがProgram Facultyを勤めており、彼がテクニカルな事をカバーしています。Kowloon Forest(2019)という香港の九龍を舞台にしたVR filmを撮っている方で、Sci-Arcでは、映画を題材にVR Filmを作成するという授業を持たれています。


スタジオは週3回行われ、テクニカルな事をカバーするワークショップとLiamのレクチャーそして、ゲストのレクチャーという形で構成されています。

初回の授業でこのプログラムのフレームが説明されたので少しまとめてみたいと思います。1年間のプログラムは(Fall/Spring/Summer)に分かれており、それぞれのセメスターでテーマが設けられています。

Fall -World Building-

Workshop
Matte painting / Narrative Development / VR / Game Engines / Narrative structure

Talks
VFX / Game+Level design / VR Film / Hard Surface

Output
Pitch / Concept Plates

秋学期はWorld Buildingというテーマが与えられ、描く未来の背景や設定を考えます。Liamが強調していたのは、ボーイミーツガールやバトルアクションといったようなストーリを先に決めるのではなく、どのような世界なのかという切り口を先に創造して欲しいという事でした。それと同時平行でテクニカルな技術を習得していきます。OutputからPitchの作成を求められているように、建築の学校とは思えないような内容になっています。

Spring-Storytelling-

Workshop
script writing / Storyboarding /Pre vis/3D

Talks
Editing / Directing / Graphic Novels / Media Art

output
Rough cuts / Demo / KeyFrame

春学期は設定した世界を基に、どのようにストーリーテリングしていくのかを考えていきます。

Summer-Production-

Workshop

Edit / Trailer / etc

最終学期は、作品発表に向けての取り組みに入ります。Speculative Designは職業として名前が付けにくく、将来の道筋が描きにくい分野だと思います。一方で、このコースは作品を作って終了ではなく、作ったものに対して職業としてどのような可能性があるかを考えるところまでをゴールとしています。実際に初回の授業では、どのような職業があり得るかのプレゼンテーションがあり、Design Researcher、Future consultといったような職業からGame・Level designer, 3D designerといったロスならではの職業まで30以上もの可能性が提示されました。


Session 2へ続く



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